538ねん。

プログラムピクチャーとごみ映画を懐かしく語りたいなと・・・

関の弥太ッぺ

2009-01-14 00:51:47 | 邦画
長谷川伸の股旅戯曲の完全映画化。
いままでどれだけ映画化されたことか

見たのは名作との評判の高い
山下耕作監督、中村錦之助主演、東映京都作品

木村功さんが森介を演じてましたね
ほとんど後ろから斬るという卑怯さをえんじてるのですが
山下監督って方は様式で人間を描く監督さんなので
こういう切り口が多いのかな

錦之助さんも前半と後半のすさんだ人生を
むしり鬘とほお傷で描いたりと・・・

夙に有名なのが木槿の垣根でしょうか
よく堅気の世界とヤクザの世界の境界とを
様式で見事に描いたとか
映画批評家に言われているようですが

それは確かにそのとおりなのでしょうけど
私には
妹の面影をお小夜に見ている主人公が
肉親に思いをかける愛情と
男との女の愛情への
越えてはいけない境界が木槿の垣根じゃないのかな

と、唐突にお小夜に恋情を訴える森介を斬ったという行為から
そう見たのですが
でないと原作で斬ってない森介をあえて斬らした意味もなくなるのかな・・・と

しかし成長したお小夜を十朱幸代さんが演じてるんですが
これがミスキャストに見えて
っていうか森介や弥太ッぺが思いを入れるほど
綺麗に撮ってないんですよね。

でも長谷川伸って人は
日本人の琴線に触れる脚本を書かれる方なんですね
いつの時代に見ても廃れることのないシノップスですねぇ


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