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みかんの部屋

自分の趣味(映画・漫画など)に関しての雑記ブログです。

『おやすみ、プンプン』読みました。

2018-07-15 16:00:00 | 漫画
2010年・小学館刊。全13巻。 著者:浅野いにお。
はじめて読む漫画家さん(の作品)なので、事前情報はほぼゼロ。
NHK-Eあたりで、たいへん人気のある作家さんだとチラと知ったくらいです。


巻数が多いので、第2巻~第12巻は割愛しました。

それで実際に読んでみると、とても重い”読み味”に驚いてしまいました。
まあこれもボーイ・ミーツ・ガールのストーリーとして有り得るんでしょうけど。
ある日、転校生として新しくクラスにやってきた女子、田中愛子さん。
彼女の可愛さに打たれ、ほとんど一目ぼれしてしまった男子、プン山プンプンくん。
当時二人はまだ小学生。
この二人は自然に両想いの関係となる。
だが人生はなかなか単純に運ばない。
長い年月の経過を経て、さまざまな運命にさまざまに翻弄されるも、
二人はある意味究極の愛の関係を成就させる。

確かにこの漫画は興味をひかれます。
思わず引き込まれるような力量には尋常ではない著者のパワーを感じます。
しかし読んでいて楽しい気分になれる漫画では決してないですね。
ブラックでヘヴィーな印象がハンパないです。
さきほど”究極の愛の関係を成就”と言いましたが、
それは別にハッピーエンドを意味するわけではありません。
ある種の無常観を感じさせつつ、この物語は終りを迎えます。

読後かなりボディブローを喰らって、もの哀しい気分になりました(^^;
この漫画家さんの他の作品も機会があれば読んでみたいですね。

『トリガール!』観ました。

2018-07-12 16:00:00 | 邦画
2017年・Showgate。 監督:英 勉。 WOWOWからの録画。
毎年琵琶湖で開催される”鳥人間コンペ”については、多少ボンヤリとながら
自分も聞いたことがありました。
まあそういうモノ(人力飛行機)にいくらかの興味はありまして、
それを題材にした映画のようなので、観てみることにしました。

鳥山ゆきな(ヒロイン)役の土屋大鳳さん、てっきり名前からして男子なのかと
思ったら可愛い系の女子でした(^^;
そしてちょっと無愛想な相手(坂場太志)役を宛てられた間宮祥太郎さん。
この二人を主軸として雄飛工業大学・人力飛行機サークルの全員が一丸となり、
琵琶湖・鳥人間コンペでの優勝を目指していくことになります。
まあお話としては王道というか、有りがちなスポ根的というか青春ロマコメ的
というか....(^^;
映画はおおよそ予想通りにストーリーが進んでいきます。
なので肩が凝らずに観ていられる映画....というかちょっと”軽い”?(^^;
まあ時間つぶし的に軽い気持ちで観るならばこの映画はアリですかね。


ゆきな・太志のコンビで飛行機は無事にスタート~順調に湖面上を進んで行く。

自分がかつて現役だったころ、部署は違いましたけど琵琶湖の鳥人間コンペに
参加していたグループが職場内にありました。
好きでやっていることとはいえ、曲がりなりにもレースですから、とてもお金が
かかって大変みたいでしたね。

『ダンケルク』観ました。

2018-07-09 16:00:00 | 洋画
2017年・英仏米蘭。 監督:クリストファー・ノーラン。 WOWOWから録画。
かなり話題になった映画なので、ぜひ見たいと思っていました。

先の欧州大戦下、連合国側のダンケルク撤退作戦の様子を熱く描いた戦争映画。
要するに戦争序盤のこの頃、ドイツ側の破竹の勢いに連合国側は為すすべもない
といった状況が克明に描かれていきます。
しかしそのことが却って英国人の負けじ魂に火をつけてしまった。
そういう経緯がよく描かれているなと感じました。

 
敗走する英国兵の頭上にドイツ軍のビラ。      降伏を勧める内容のビラだ。

破竹の勢いのドイツ軍側。連合国側は防戦一方の苦しい戦いを強いられていた。
形勢は圧倒的に不利、急いで撤退せざるを得ない状況。
しかし制空権はにぎられ、海には多くのUボートが潜んでいる。
撤退するだけでも大変な困難が伴う。
こうしたときに現場の指揮系統は乱れがち。何とか自分だけは生き残ろうと
あがく者も出てくる。

 
海岸で救助を待つ膨大な人数の英仏両軍。      そこに独戦闘機からの機銃掃射。

救助船を待つ大勢の連合国兵士たち。頭上を舞うドイツ戦闘機からの機銃掃射。
近づいてきた赤十字の病院船も例外なしに攻撃され沈没。
救助船に乗るまでも大変な苦労だが、乗ったあとも一安心ではない。
魚雷攻撃でせっかく乗った船から再び飛びおりねばならない危険は常にある。

 
防波堤は攻撃されて大型船は近寄れない。       敵魚雷を受け炎上沈没する救助船。

埠頭代わりの防波堤は破壊され、大型船は近づけない。
英軍は急ぎ民間のすべての小型船に召集をかける。
乗船可能な人数は少なくても、船の数でカバーしようという作戦だ。
その間もドイツの爆撃機、戦闘機がひっきりなしにやってくる。
英空軍も頑張ってはいるが、なかなか及ばない。
ただ空中戦はクリアーに撮れている印象を受けました。

 
爆撃を受け英軍艦沈没。              飛び込んだ海は重油の炎に包まれていた。

はじめにも書きましたが、苦渋の撤退の記憶が強く刻まれたからこそ、
英国人の心の中に最終的勝利にむけた決意が形成されたと言えるでしょう。
長い長い勝利への道のりのスタートが、”ダンケルク”から始まった....
そのことがよく解る映画になっていました。

これはなかなか飽きさせずに見せてくれる映画だったと思います。
今回ノーラン監督は妙な色気を出さずにうまく纏めたと思いました。

『たかが世界の終り』観ました。

2018-07-06 16:00:00 | 洋画
2016年/加・仏。 監督:グザヴィエ・ドラン。 WOWOWからの録画。
第69回カンヌ映画祭グランプリを獲るなど評価の高い映画なので、観てみました。
しかし自分にはまったく期待ハズレで、かなり退屈な映画でした。
エンドロールまで漕ぎつけた時は思わずホッとしました(^^;


家族との20年ぶりの再会。左から兄嫁、ルイ、妹、母。

自分がゲイだと気づいた青年ルイは、家を出て都会へ。
20年ほど経過した今は、劇作家として成功。
多少なりとも世に名前を知られる存在になっている。

そんな彼は、あるとき医師から末期癌の告知を受ける。
動揺もしたが終活の一環として家族との再会を思い立つ。

しかし20年前に彼が家を出たのも無理はないと思えるような、
しじゅうモメごとの絶えない厄介な家族がそこにはいた。
とくに兄アントワーヌは気分屋で攻撃的、しじゅう喚きつづけて
周囲にカミついている印象で、またこれにいちいち反抗する妹シュザンヌ。
兄嫁カトリーヌはひたすら宥め役に徹する。
母親マルティーヌは事なかれ主義で、
たとえ表面だけでも”楽しい家族”であればそれでいい。
ですがこんな”不毛な会話劇”に付き合わされる観客の立場としては
たいへん疲れるし、かなり迷惑でも有ります(^^;

ただ兄嫁だけは気配から何となくルイの健康状態を察したらしい。
それらしいことをちょっと質してきたりはするが。
結局ルイは肝心なことは何も言えないまま帰ることになる。
この映画の結論としては血を分けた身内といえども自分を理解して
くれるとは限らない、むしろ他人(兄嫁)の方が気づくこともあるかも

ということでしょうか。

俳優陣はなかなか充実しています。
兄役=ヴァンサン・カッセル、兄嫁役=マリオン・コティヤールなど。
とくに妹役のレア・セドゥは印象に残りました。

『ワンダーウーマン』観ました。

2018-07-03 16:00:00 | 洋画
2017年・米ワーナー。 監督:パティ・ジェンキンス。 WOWOWからの録画。
話題の一本なので、観てみました。
マーベルコミックならぬ、ライバル誌のDCコミック出自の”戦うお姫様”です。
こうした架空世界の物語にお話の荒唐無稽さは、むしろ必須の要素と言えますが、
新しいバットマンシリーズあたりから、
ヒーローに人間的な悩み・弱みを加味するのがハヤリになっていると感じます。
要はそのサジ加減なのですが、うまくすれば物語に深み厚みがでると思いますが
本作のばあい自分はちょっとチグハグな印象を受けてしまいました。


物語の終盤。アレスとダイアナとの死闘。

人間の世界に戦争と不幸をもたらす軍神アレス。
人間たちを守るために、最高神ゼウスはアレスと戦いこれを打ち負かす。
ゼウスはアマゾネス島の女王と交わり、ダイアナという女児を設ける。
いつかアレスが復活したときに、その野心を再び挫くために。
そして長い年月が経過してダイアナは美しい女性に成長。

おりしも人間の世界では欧州戦争が勃発、
その火の粉がアマゾネスの島にも飛んできた。
ダイアナは、人間界に起こっている悲惨な戦争はアレスのせいに
違いないと確信。
彼女は自分に課せられた役割を果たそうと、米軍人(スパイ)の
スティーヴと共に故郷の島を出発するのだった....。

終盤のダイアナvsアレスの死闘は それなりに盛り上がりを見せ、
引き込まれるのを感じました。
あまり深く考えずに時間つぶしに観るなら、良い映画なのでは。