修行は まだまだ続く ♪

ぼちぼちと ほどほどに 今を愉しんで・・・

牛方とやまんば

2008-09-26 | おでかけ
 むかし むかし あるところに 三十郎という 牛方がおった
 あるとき 三十郎は 牛の背中に 干鱈を積んで
 こっとり こっとり 山を 超えてきた・・・
 ・・・何やら 後ろから 呼ぶ者がある・・・
 恐ろしいのを 堪えて 振り返ってみると 恐ろしいとも 恐ろしい
 銀色の髪を 振り乱し 真っ赤な 口を開けた やまんばが 追いかけて・・・
     

     * * * * * * * * * * * * * * * *

つれあいの実家までの途中には、いくつもの昔話の世界が、今に伝えられている。

日本海側の糸魚川から、信州松本城下を結ぶ街道は、『 塩の道 』 とも呼ばれ、
深い谷あいの山道を雪のない季節は・・・
牛一頭の背に2俵づつ付け、6頭の牛を一度に追う牛方が、
雪が降り始めてからは・・・人が背負って雪の山越えをする歩荷(ボッカ)が、
塩や海産物を運び、帰りの荷には、麻や煙草等を運ぶ暮らしの道だった。

国道からほんの少しはずれた所に、ひっそりとそれらの資料館が残っている。


< 塩の道 資料館 >

   

   

糸魚川の駒ヶ岳や雨飾山を望む地に、ひっそりと建っていた・・・
当時の生活を伝える道具類が、そのまま保存されている。
歩荷の装束や道具類はもちろんのこと、中でも興味深かったのは、↓コレ。


   

   

この地に昔から伝わり、今も継承されている 七夕飾り なのだという。

長い縄の真ん中に、お嫁さんとお婿さんと腰元が並び、
その両脇を幾人もの人形が、行列をなしている。
7月7日から8月7日の夜まで、毎に街道筋の木と木に渡して飾るのだそう。
ひと月間も飾るため、現在の人形は、色とりどりの布で作っているが、
かつては、布は貴重品だったので紙製であったという。
そして、8月7日の晩、このお飾りを船に乗せて川に流したと言うことだが、
現在では、川の水量云々の問題も有り、河原で燃しているそうだ。
要するに、このお人形達は、身代わりになるという点では、
流し雛に通じるところもあるのかもしれない。
珍しい風習ということでその季節には、全国から観光客や大学の研究者たちが、
見物や調査、取材にやって来て過疎の村も一時的に賑やかになるらしい。

この資料館に常駐しているのは、地元のばあちゃんたち。
お歳を伺えば、80歳とおっしゃるが、とってもそうは見えない。
お肌ツルツル、笑顔ピカピカ・・・
手もよく動くが、なんと言っても口がよく動いている。
1を尋ねれば、3にも5にもして返してくれる。
へたに、教育委員会から物知り顔の学芸員を送り込むより、
ずっと、ずっと、話し好きのばあちゃんがいた方が、
歴史の変遷を伝えるには、真実みがあって、聴き手も楽しいし、
当のばあちゃんたちの介護予防にも役立つような気がする。
是非、七夕の季節に、もう一度尋ねてみたい♪


< 牛方宿 >

   

塩の道を更に山深く進んだ小谷村には・・・
かつて、千国街道(塩の道)沿いには、何軒かの牛方宿があったというが、
いつしか姿を消し、この宿が現存する唯一の牛方宿となったということだ。

いくつもの峠を越え、暗くなる頃ようやく、牛方は、狼や山犬の襲撃を避け、
灯の下で牛たちと安心して眠りにつくことができたのだろう。

昼間でも薄暗い囲炉裏端に座って、トロトロと燃える赤い火を見ていると、
ふっと・・・やまんばが、追いかけてくるような・・・・
むかしばなしの世界に、入ってしまいそう・・・。



   ※ どちらの資料館とも 冬期間は閉鎖されます


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そうか・・・毎回、私とつれあいは、塩の道(沿いの国道)を通って、
やまんばに会いに行くのも、必然だったんだなぁ。
牛が箒に取って代わり、魔女地方の産物を届け、帰りは塩(挙浜塩田の自然塩)や
海産物を持ち帰って来ているのだから・・・
昔から、な~んにも変わってないんだ! 同じ事を繰り返しているんだなぁ。

ふかしたお色

2008-09-25 | 手しごと
隣市の小学校で草木染めのワークショップ。
毎年、ここの小学校からは、1年生の生活科で依頼を受けて伺っている。
今日の染材は、コレ↓


   

なんの葉っぱか、知っている?
地面の下には、赤紫色の薄い皮に包まれたものが、いっぱい!
天ぷらにしても美味しいし、刻んでお米と一緒に炊き込んでも美味しい。
濡れ新聞紙でくるんでホイルに包み、落ち葉焚きするときに放り込んでもOK。
シンプルにふかして、お塩を振っていただくのも美味しいわね。
      
もう、おわかりになったでしょ?
この葉っぱを使って染めたら・・・


   

まさしく、ふかしたお芋の色に染まった♪

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1年生の教室と、染色実習をする家庭科室を移動しているときのこと、
同級生にすっかり遅れて歩いている女の子ふたりとの会話。

   みんな行っちゃったわよ
   道をしってるから へいきだよ

   道??? そういう問題じゃないと思うけど・・・

う~ん??? 1年生って、やっぱり不思議な生き物だわ。

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2時間続きの授業を2セットこなしたら、声は、ガラガラ・・・
身体は、ヘロヘロのガクガク・・・。
明日、もう1セットこなさすために、『 ファイトいっぱーつ!』 栄養補給!

ぶらり奥能登

2008-09-25 | おでかけ
   


猫屋敷に、やまんばのご機嫌伺いに・・・。

つれあいの実家に帰ると言っても、嫁をしにいくわけでもなく、
ついでに遊びに行くのが目的か???
遊びに行くついでに、義母の顔を見に行くのか???
義母自身にも、姑としての意識はまったく無いようだし、まっ、良いかぁ・・・。

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奥能登に、秋色を探して・・・


   
   

桜峠から続く道は、『 サルビアロード 』 と言われているだけあって、
見事に続くサルビアの真っ赤な花。


   
   

稲刈りの済んだ田んぼには、稲穂のはざかけ実りの秋は、
『 キリコ 』 が練り歩く、里の祭りの季節。


   
      

奥能登に突如(?)現れた 『 ゴジラ 』 対 『 軍艦 』 の勝負は如何に?


   
          

奥能登の木ノ浦海岸にある小さな、まるで浜の番小屋のような珈琲豆屋さん。
この小屋で珈琲豆を焙煎し、販売している 『 二三味珈琲店 』 の豆は、
全国にそのファンがいるそうだ。
もちろん、我が家にも買って来た♪

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もちろん、遊んでばかりいるわけじゃない。
義母と一緒に、地元のスーパーへ食料品やかさばる雑貨等の買い物に。

どこに出かけても、その地にあるスーパーを覗くのが大好き♪
その地ならではの品が、土産物用ではなく、普段の暮らし用に売られている。
そんな中には、美味しいものや、変わったもの、可笑しいものがある。
今回見つけたものが、コレ↓ 笑っちゃう♪


   

こっそり、デジカメで撮って、ニヤついているアタシって、ヘンだったかも。
みんな、いい男・・・どの男が良いか、迷っちゃうなぁ・・・。

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つれあいの育った村は、低い山に街の光を遮られているおかげで、
見慣れない者には、畏怖の念を感じる程の星空がひろがっている。
魔女村の空にも天の川を見る事は出来るが、魔女村の空とは比べものにならない。
蕩々と流れるかのような見事な天の川や、星雲が確認できる澄んだ大きな星空。
昔の天文少年による解説を聞きながら、ふたりだけの観望会も悪くない♪

これはフン あれもフン

2008-09-21 | ひとりごと
先日の奈良土産を、ミズナラ物語の子どもたちに渡して貰おうと、
こんなもの↓を担任に托した。
  

   


そう、奈良公園と言えば 『 鹿 』、鹿と言えば 『 フン 』 。
担任の先生も面白がってくれて・・・
    
    担任 「 majoさんが、お土産に鹿のふんをくれました。
        さぁ、みんなで食べてみましょう。」 とか・・・

抜群の演技でもって子どもたちに
この 『 鹿のふん 』 を紹介してくれたらしい。

そのときの、子どもたちのリアクションはどんなだったのだろう?
その後、子どもたちから、こんな↓お便りが届いた。


   


   * れいとう しかのうんち ありがとう
   * なんの しかの うんちだろうと おもいました
   * ほんものだと おもって たべたら・・・ etc

もう、これを読んで大爆笑!!
ほんと1年生って、可愛いんだからぁ♪

袋の中身はコレ↓なんだけど、わかる?


      
   

そして、コレ↓が、正真正銘 本物の鹿の糞。


   


これはフン、あれもフンなんだなぁ・・・

激震走る!

2008-09-19 | welfare
入院中の妖怪魔女さん ( ←前回までの話はコチラをクリックしてね ) に激震が走った!!

あれから、平日夜間の吸引対応をしてもらえる人材が確保可能になり、
土日はショートステイを利用する事で、少しずつ退院に向けて話を詰めていた。

ところが、ところが・・・
ソフト面は、なんとか目途がついたものの、ハード面で問題浮上!!
入院前まで暮らしていた家は、彼女が生まれ育った古い農家なので、
彼女が一人暮らしを始める時、生活するのに必要なスペースだけを
リフォームしたものである。

  * 居室・・・・・・・介護用ベットの導入 
  * トイレ・・・・・・介助しやすいよう 洋式に
  * 浴室・・・・・・・ストッレチャーに寝たまま入浴介助を受けられるように
            スペースを広くしてあり
            バスタブは身体を横にしてお湯に浸かるタイプ
  * ミニキッチン・・・元々ある台所は 土間で使いにくいため
            居室の隣に ミニキッチンを設えた
  * その他・・・・・・効率的介助の為に ミニキッチン隣には洗濯機と乾燥機
            居室から直接 庭に出入り出来るようにスロープを設置

気管切開するまでは、古家で地震と火事が心配ではあったが、
全面介助を受けながら、何とか暮らしていけた。

ところが、気管切開を受けたことで、浴室のリフォームが必要になった。
(リフォームしなくては、自宅に帰れない)
今までの仰臥して湯に浸かるタイプでは、介助不可能になり、
身体を起こしたまま湯に浸かれる浴槽に替えなければならない。
彼女を安全に入浴させる為には、リフトも必要になってくる。

こと、問題は浴室のリフォームをすれば済むと言うだけではない。
家自体が、かなり老朽化しているため、漏電等による火災の発生が心配だし、
何よりも、大きな地震が来たらひとたまりもない!
彼女の後見人にあたる方が、それらを一番心配されている。
リフォームに多額の費用をつぎ込んでも、常に家の補修が必要な状態である。

そこで、現在の家を取り壊し更地にして売却し、
近くにある妖怪魔女家の土地に、その売却した資金を元に、
彼女に合った介護を受けやすい小さな家を新築するという案が出ている。

が・・・

入院当初より、吸引の研修を受けてスタンバイしていたヘルパーさんたちが、
これ以上、手を空けて待っていられないと言う。
そりゃ そうだ!
ヘルパーさんたちだって、殆ど皆さん時間給で働いていらっしゃるのだから、
彼女の為に手を空けて待っているということは、その時間は無給状態なのだもの。
それでも、今月いっぱいは待って下さると・・・

しかし、どう考えても、残り半月で、家が建つわけがない。
治療を要する状態ではないので、今月末には病院を出なくてはならない。
入院前まで暮らしていた家は、先日取り壊してしまった。
(更地にして売却し、新築資金を入手するため)
なし崩し的に、彼女が拒否し続けてきた施設に、入所する事になるのか・・・。

重度の障がいを持った人が、住み慣れた地域で一人暮らしを続ける事の難しさ。
住環境と介助する多くの手、そして彼女のように気管切開した人には、
吸引という問題がついて回る。
少しずつ、吸引の講習を受けたヘルパーさんが増えているが、
事故が起きたときの責任問題云々もあるのか、まだまだ少数でしかない。
しかし、妖怪魔女さんのように、全て承知した上で、
尚かつ、一人暮らしを希望する人たちは、まだまだいるはずだ。
これって、我が儘でも、自己中でもなく、当たり前のことなのに、
障がいを持っているばかりに、
その当たり前に、自宅で暮らす事ができない世の中ってヘンだよ!!

さて・・・妖怪魔女さん、これからどこで、どう暮らしていくのか???
まだまだ余震が続きそうだ!!