樹木希林さんの最後の出演昨「あん」を、遅ればせながら家族で観賞しました。
てっきりどら焼き屋さんの義理人情物語なのかと思ったら、「どら焼き」の部分は横筋で。実はハンセン氏病患者への差別などを扱った、深~い物語だったのですね!
先日、19世紀のハワイで天然痘と戦ったボールドウィンのことを書きましたが、19世紀のハワイの感染症といえばもう1つ、このハンセン氏病を忘れることができません。
当時はまだワクチンもなく、感染すると容貌が変化して死にいたるハンセン氏病は、ポリネシア各島でそれは恐れられていました。ハワイではモロカイ島のへき地、カラウパパ半島に隔離施設が作られ、老若男女を送り続けたんですよね。
そんな、人々が死を待つばかりのカラウパパに志願して赴任し、劣悪な環境を改善して患者たちに人間としての尊厳を再びもたらそうと努力したのが、ご存知、ダミアン神父です。
ベルギー出身のダミアン神父は結局、自らもハンセン氏病にかかって亡くなりましたが、今ではその功績が認められてバチカンの聖人に。そしてダミアン神父の跡を継ぐためカラウパパに赴き、ダミアン神父の最期を看取ったマリアン尼も、同じく聖人の列に加えられています。
現代の新型コロナよりももっともっと恐ろしい感染症を恐れることなく、患者の魂の救済に生涯を捧げたダミアン神父とマリアン尼。医師はもちろんですが、聖職者というのも本当にスゴイ人々ですよね。改めて考えるに…。
昨今のコロナ騒ぎで、ハワイゆかりの2人の聖人をしみじみと思い出すこの頃です。
(冒頭の写真は、ダミアン神父と聖マリアンの遺骨を祀るダウンタウンのアワ・レディ・オブ・ピース大聖堂です)
私もダミアン神父を、とても尊敬しています。
ダウンタウンにある教会にダミアン神父&マリアン尼が祀られているのですが(写真)、我が家から教会が見えるのです。
そのたび、「ダミアン神父もこの辺りを歩いたんだなあ」と感慨に浸っています。
マノアさんはハンセン氏病に関心をお持ちなのですね。
日本にもそんなひどい差別の歴史があるのですね…。人を人とも思わない扱いがあったのですね。
コロナ感染者に対する差別、ハワイでは薄いのですが、日本でも早く薄くなりますように…!
樹木希林さんの『あん』私も見ました。
ハンセン病の病と闘って来た方からお話を聞く機会がありましたが、それはそれはひどい差別と医療が進んでいなかったので、感染者が避妊と言うことで男性器を麻酔なしで手術されたり、外に逃げ出さない様にお堀の様な穴を掘ってあったり、、、日本国の恐ろしさを知りました。
今回のコロナ禍も感染者に対しての差別が見られますよね。仕方ないことなのでしょうか?見えない菌より人の方がよっぽど怖いです。