昨日はイオラニ宮殿でご奉仕でしたー。午前中3時間、2階で(スタッフは)1人ぼっち。ちと寒かったですが、お陰であちこち、じっくり眺めることができました。
下の写真は、2階のカラカウア王の執務室に展示された王の衣装です。服飾の歴史研究ではハワイで第一人者として知られるハワイ島のデザイナー、アイリスさんによって復元されたもので、フリーメイソンの会合に参加時、カラカウア王が身に着けたスーツのレプリカですね。
そう、カラカウア王は友愛結社フリーメイソンのメンバーでした。フリーメイソンでは集まりの際に必ず、石工の作業着の一部だった小さなエプロンをつけることになっているそうで。言ってみれば儀式的なユニフォームのようなものでしょうか? フリーメイソンという団体は元々、中世に石工の互助組合から始まった団体ですからね。
さて2016年に始まったイオラニ宮殿の王族の服飾復刻プロジェクトでは、現在カラカウア王のスーツ2着、カピオラニ王妃のドレス3着、リリウカラニ女王のドレス2着が完成。宮殿のあちこちに展示されています。
このプロジェクトにつき、デザイナーのアイリスさんにインタビューしたことがあるのですが。なんとリリウオカラニ女王とカピオラニ王妃のドレスを作る際には、ビショップ博物館に残っていた2人の実寸を厳密に再現したということでした。
というのもアイリスさんは2009年から、他のプロジェクトのためもあってビショップ博物館で400時間を過ごし、ハワイ王族の服飾をリサーチしてきたのです。
なのでこちらのスーツも恐らく、カラカウア王の実寸に合わせて作られたものなのでしょうね。カラカウア王が1881年に世界を一周した際、カラカウア王の立派な風貌が各地で賞賛されたとの記録が残っていますが、確かに~。背が高くてガッチリとたくましく、威風堂々とした王の様子が、このスーツからも見て取れます。
…写真だけでは身長まではピンときませんが、昨日、宮殿でジロジロ間近にスーツを見てきたお陰で、カラカウアの立体的なご様子が、頭にピシッ! と入ってきた気がします。