もちろん私は、エリザベス女王に会ったことはありません。が、会ったことがある、もしくは見たことがある、という方は一人だけ知っています。
その方はハワイ島ワイメアに住むクムフラ、マイカ・カモホアリイさん。カメハメハ大王の血筋のやんごとなき人ですが、フラの師匠であるだけでなく、最近はファッションの世界でも活躍中。家に代々伝わるタパ布作りの技術を生かしたハワイアンデザインのウエアが、昨今人気を呼んでいます。
そのマイカさんは、エリザベス女王の御前でフラを踊ったことがあるそうです。それは大英博物館でタパ布の展示があり、そのためマイカさん一行がイギリス入りした時のこと。展示を見にいらしたエリザベス女王のために、一行は「クイーンズ・ジュビリー」を披露したそうです。
この美しい曲は、1887年、兄のカラカウア王の代理としてビクトリア女王の在位50周年記念式典に赴いたリリウオカラニ王女(当時)が、ビクトリア女王への賛辞などその時の想いをしたためた名曲。フラソングとしても有名ですよね。
マイカさんはクムフラですが、この時は生徒達と一緒に踊ることにしたそう。「どうせ歌うのはあまり得意じゃないしね。女王がいらっしゃると聞いて、自分も踊ることにしたんだ(笑)」とマイカさんはおっしゃっていました。
4代前に当たるビクトリア女王を賛辞した美しいフラを観たエリザベス女王は、きっと感動したに違いありません! 後に、マイカさんの元に、英王室の紋章の入った2本のシャンペンが届けられたそうです。
なかなか素敵なエピソード…思いませんか? God Save the Queen!