1月17日は、毎年ハワイにとってそれは重要な日。なぜって…1893年のこの日、白人勢力によるクーデターが起き、ハワイ王国が崩壊したのですから。
毎年この日は、亡き王国を悼んでヌウアヌの丘の王家の霊廟からイオラニ宮殿まで大行進があり、イオラニ宮殿ではさまざまなイベントがあります。リリウオカラニ女王像に詠唱や贈物が捧げられたり、特設ステージでスピーチや生演奏があったり。
ようやく雨も上がり青空が広がった今日、今年も宮殿の庭に老若男女が集まりました! 抗議運動…というほど過激な内容ではなく、例年、静かな悲しみを感じさせるイベントなのですが、今年は特に参加者の人数が多かったように感じました。2年前の、王国崩壊125周年といい勝負だった気がします。
それもこれも、もしかしたらハワイ島マウナケア山で現在進行中の、巨大天文台への抗議運動から派生しているのかもしれません。最後の女王、リリウオカラニの愛した紫色の服や黒の喪服に混じって、We are Mauna Kea みたいなスローガンを書いたTシャツを着た方々が多かったですから。
今日は金曜日だったので、恒例のロイヤルハワイアンバンドもイオラニ宮殿の裏庭で演奏していました。今日は特別な日ということで、リリウオカラニ女王が宮殿に幽閉されている間に作った悲しい曲が何曲も演奏されていました…。
あれから127年。今もまだハワイは、王国崩壊に対する悲しみの最中にあるのですよね。喪中にある…と言ってもいいのかもしれません。
毎年、この日はそんなことを考えてしまいます。