森出じゅんのハワイ生活

ハワイ在住のライターが、日々のあれこれをつづります。

ハワイアン初の牧師の子孫に...バッタリ遭遇!

2014年07月16日 | 歴史


昨日のホノルルはひどい猛暑でした。が、私は炎天下のなか、ダウンタウンのカワイアハオ教会の墓地を徘徊していました…。

いえ、猛暑のせいで朦朧として…というわけではないんですよ。実はジェームズ・ケケラという方のお墓を探していたのです。拙著「ミステリアスハワイ」の中にも記していますが、ジェームズは1824年にオアフ島ノースショアの首長一族に生まれ、後にハワイアン初の牧師になったという、歴史上の人物です。

ジェームズは妻を伴って赴任したマルケサス諸島で1864年、とある酋長に焼き殺されかかっていたアメリカ人船員を助け(当時のマルケサスには食人の風習が残っていました)、かのリンカーン大統領から懐中時計を贈られたという、英雄的な牧師なのでした。

今、そのジェームズの記事をまとめており、その関係でお墓の写真を撮るべくカワイアハオ教会に向かったのですが…。大汗をかきながら探した甲斐があり、無事、カメラに収めることができました。

ちなみにオアフ島最古のカワイアハオ教会には、19世紀からの古い墓がたくさん残されています。ハワイアンのお墓を初め、プロテスタント宣教師のお墓などなど、著名人もたくさん眠っておられます。

さて、昨日はジェームズに関連して、驚いた出来事がありました。ごく小さな出来事なのですが、ぜひシェアさせてくださいね。

カワイアハオ教会は、我が家から歩いて約10分ほどのところにあるのですが、5分くらい歩いたバス停で、娘の同級生 、T君にバッタリ。

「エ~!? T君? T君とここで会うなんて。なんて偶然でしょう!」

私がひどく驚愕したのには、理由がございます…。このT君こそは、実はジェームズ・ケケラの子孫なんです。以前T君が娘に、「僕の先祖は、リンカーン大統領から時計をもらったんだよ」と言ったことをきっかけに、以前それがわかったのでした。

昨日の午前中はずっとジェームズの半生を原稿に書いていたので、頭の中でT君のことを考えていた私。それが、カワイアハオ教会に行く途中で当の本人にバッタリ遭遇ですから、それはビックリしたわけです。いえ、別にT君が教会のそばに住んでいるわけでもないんですよ。バスで30分ほどかかるアイエア地区に住んでいる子なのですが。興奮した私は、思わずT君に言いました。

「あ~ビックリした! ここでT君に会うなんて。今、あなたの'御先祖さまのお墓の写真を撮りに、カワイアハオ教会に行くところだったのよ! ほら、リンカーンに時計を贈られたあの方の…。T君もおばさん(私のこと)と一緒に行く?」

幼稚園時代から知っているT君ですもの。遠慮なく誘ってみましたが、あっけな~く断られてしまいました。これから某所に行くため、たまたまダウンタウンでバスを乗り換えようとしたところだったそうです。

それでも。「この子にはあのジェームズ・ケケラの血が流れ、オアフ島とモロカイ島の酋長の血も流れているんだなあ」なんて感慨深げにT君を眺めつつ、この遭遇がとても嬉しかった私。ハワイ広しといえども、私の知るジェームズ・ケケラの子孫はT君一人ですし、ハワイ狭しといえど、T君と街で遭遇することなんて、ついぞなかったんですけどね。

…たったそれだけなのですが、あまりの偶然に驚いた、嬉しく暑い夏の1日でした。これもジェームズ・ケケラの、お導き...なのでしょうか?

コメント
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