で、ロードショーでは、どうでしょう? 第549回。
「なんか最近面白い映画観た?」
「ああ、観た観た。ここんトコで、面白かったのは・・・」
『ラヴレース』
70年代のポルノ界の大ヒット作で革命とも言われた『ディープ・スロート』の主演のリンダ・ラヴレースことリンダ・ボアマンの半生を描く。
ドキュメンタリー畑のコンビ監督のロブ・エプスタインとジェフリー・フリードマン。
1970年、厳格なカトリック教徒の家に育った21歳のリンダ・ボアマンは、厳しい両親に反発を感じていた。
彼女は、バーを経営するチャック・トレイナーと出会い、恋に落ちて、結婚。
リンダは、チャックの手ほどきで性の快楽に目覚め、夜のテクニックも仕込まれていく。
やがて経済的に苦しくなったチャックは、リンダをポルノ映画に出演を頼み、リンダも承諾してしまう。
リンダが出演した映画『ディープ・スロート』は彼女のフェラチオなどの性技や内容が話題となり、時代の後押しもあり、空前の大ヒットを記録。彼女は一夜にして、時代の寵児となるが・・・。
脚本は、アンディ・ベリンによるもので、前半と後半にかけての仕掛けが素晴らしい。
出演は、リンダ・ラヴレースに、アマンダ・セイフライドがまさに体当たりで挑む。
チャック・トレイナーに、ピーター・サースガード。
ハンク・アザリア、アダム・ブロディ、ボビー・カナヴェイルが時代と当時のポルノ界の空気を醸成させる。
ジェームズ・フランコが、ヒュー・ヘフナーに扮して、怪しい色気を振りまく。
ほかに、デビ・メイザー、クリス・ノース、クロエ・セヴィニー、ジュノー・テンプル、ウェス・ベントリー、 エリック・ロバーツなど。
厳格な母にシャロン・ストーンがイメージを封印し、的確に演じている。
優しくも気弱な父に、ロバート・パトリックが配され、こちらもイメージを覆している。
だが、二人が持つ怖さみたいなものが、リンダが感じていた圧迫につながっており、絶妙なキャスティングになっている。
ざらついた撮影は、エリック・エドワーズ。
当時の雰囲気を再現したプロダクションデザインは、ウィリアム・アーノルド。
衣装デザインは、カリン・ワグナー。
前半後半で変わる構成をつないだ編集は、ロバート・ダルヴァとマシュー・ランドン。
こういう作品では、キャスティング担当の腕が重要。
ケリー・バーデンとポール・シュニーの仕事。
音楽は、スティーヴン・トラスク。
やや生真面目すぎる作りではあるが、独特のいかっけやリサーチに基づいた歯科kりしたあゆみがスキャンダラス二ではなく、ひとりの女性の体験した特別でいて、芋あどこかで起きているであろう悲しい出来事に寄り添っていて、好感。
俳優陣の尽力と撮影も見ごたえある好作。
おまけ。
ネタバレ。
独特の脚本構成が素晴らしく、発明というほどでもないが、今後、実話のスキャンダラスさを上手く表す方式になりえる。
あえて、変わった角度で顔や体を撮ることで美ではない一個の肉体やその心理の歪みを映し出しているのは素晴らしい。
キズをもっときちんと撮すべきだったと思う。
アマンダ・セイフライドの美しも親しみやすくも怪物的な顔が映画を支配している。
裸ばかりが注目されがちだが、肉体を被写体として提供する覚悟こそ体当たりと言うにふさわしい。
醜さや普段のざっかけなさには発見しづらい美しさが潜んでおり、それこそ映画の記録でしか捉え切れないものなのだから。
「なんか最近面白い映画観た?」
「ああ、観た観た。ここんトコで、面白かったのは・・・」
『ラヴレース』
70年代のポルノ界の大ヒット作で革命とも言われた『ディープ・スロート』の主演のリンダ・ラヴレースことリンダ・ボアマンの半生を描く。
ドキュメンタリー畑のコンビ監督のロブ・エプスタインとジェフリー・フリードマン。
1970年、厳格なカトリック教徒の家に育った21歳のリンダ・ボアマンは、厳しい両親に反発を感じていた。
彼女は、バーを経営するチャック・トレイナーと出会い、恋に落ちて、結婚。
リンダは、チャックの手ほどきで性の快楽に目覚め、夜のテクニックも仕込まれていく。
やがて経済的に苦しくなったチャックは、リンダをポルノ映画に出演を頼み、リンダも承諾してしまう。
リンダが出演した映画『ディープ・スロート』は彼女のフェラチオなどの性技や内容が話題となり、時代の後押しもあり、空前の大ヒットを記録。彼女は一夜にして、時代の寵児となるが・・・。
脚本は、アンディ・ベリンによるもので、前半と後半にかけての仕掛けが素晴らしい。
出演は、リンダ・ラヴレースに、アマンダ・セイフライドがまさに体当たりで挑む。
チャック・トレイナーに、ピーター・サースガード。
ハンク・アザリア、アダム・ブロディ、ボビー・カナヴェイルが時代と当時のポルノ界の空気を醸成させる。
ジェームズ・フランコが、ヒュー・ヘフナーに扮して、怪しい色気を振りまく。
ほかに、デビ・メイザー、クリス・ノース、クロエ・セヴィニー、ジュノー・テンプル、ウェス・ベントリー、 エリック・ロバーツなど。
厳格な母にシャロン・ストーンがイメージを封印し、的確に演じている。
優しくも気弱な父に、ロバート・パトリックが配され、こちらもイメージを覆している。
だが、二人が持つ怖さみたいなものが、リンダが感じていた圧迫につながっており、絶妙なキャスティングになっている。
ざらついた撮影は、エリック・エドワーズ。
当時の雰囲気を再現したプロダクションデザインは、ウィリアム・アーノルド。
衣装デザインは、カリン・ワグナー。
前半後半で変わる構成をつないだ編集は、ロバート・ダルヴァとマシュー・ランドン。
こういう作品では、キャスティング担当の腕が重要。
ケリー・バーデンとポール・シュニーの仕事。
音楽は、スティーヴン・トラスク。
やや生真面目すぎる作りではあるが、独特のいかっけやリサーチに基づいた歯科kりしたあゆみがスキャンダラス二ではなく、ひとりの女性の体験した特別でいて、芋あどこかで起きているであろう悲しい出来事に寄り添っていて、好感。
俳優陣の尽力と撮影も見ごたえある好作。
おまけ。
ネタバレ。
独特の脚本構成が素晴らしく、発明というほどでもないが、今後、実話のスキャンダラスさを上手く表す方式になりえる。
あえて、変わった角度で顔や体を撮ることで美ではない一個の肉体やその心理の歪みを映し出しているのは素晴らしい。
キズをもっときちんと撮すべきだったと思う。
アマンダ・セイフライドの美しも親しみやすくも怪物的な顔が映画を支配している。
裸ばかりが注目されがちだが、肉体を被写体として提供する覚悟こそ体当たりと言うにふさわしい。
醜さや普段のざっかけなさには発見しづらい美しさが潜んでおり、それこそ映画の記録でしか捉え切れないものなのだから。