【死ぬまでに観れるか?】第240回は、『宿命』(1957)
原題は、『CELUI QUI DOIT MOURIR』。
英語題は『HE WHO MUST DIE』。
『彼は死ぬに違いない』ですかね。
上映時間: 128分
製作国: フランス
スタッフ。
監督: ジュールス・ダッシン
原作: ニコス・カザンザキス
脚本: ベン・バーズマン、ジュールス・ダッシン
撮影: ジャック・ナットー
音楽: ジョルジュ・オーリック
出演。
フェルナン・ルドー
ピエール・ヴァネック
メリナ・メルクーリ (カテリナ)
ジャン・セルヴェ
モーリス・ロネ
ロジェ・アナン
カール・メーナー
ニコール・ベルジェ
物語。
イスラム教徒の国トルコに居を構えるキリスト教徒のギリシャ人の村では、司祭グリゴリスが実権を握っていた。
そこへトルコ人によって追い出された同じギリシャ人の司祭フォティスの一団が救いを求めて来た。
しかし、グリゴリスは彼等をコレラ患者だと口実を付けて追い払ってしまう。
それがキリストの信念に反すると考えた羊飼いのマノリオスが反抗するが、トルコの行政官アガが影の存在で、浮気な未亡人カテリナも絡んで来て・・・。
受賞歴。
1957年のカンヌ国際映画祭にて、国際カトリック映画事務局賞(ジュールス・ダッシン)とベスト・セレクション(ジュールス・ダッシン)を受賞。
ネットによると。
ジュールス・ダッシンが赤狩りでアメリカへ移り「男の争い」に次ぐフランス映画ですが、前作と違って非常に内容が深刻で、社会批判に満ちた作品です。イスラム教のアガとキリスト教の長老パトリアキス(ゲルト・フレーベ)がお互いの意見を持ちながら和やかに話していると思えば、キリスト教の司祭同志が対決するという場面は、おそらくアメリカ映画には現れないものだと思います。
それに牧師とは言え権力者に従わずを得ない弱い人たちを強調しているのは、自由主義を標榜しているアメリカでも持っているイデオロギーに対するテロイズムのため放逐されたダッシンの気持ちの表れのように感じました。
なお、この映画にはメリナ・メルクーリが主要な役として出ていますがダッシンが彼女を使ったのは、これが始めてです。この後10年近く経って二人は結婚していますが、このコンビの映画は全部で9本あります。
とのこと。
見たいざんす。