邦画と洋画という分け方も、そろそろ無理がある気はしませんか?せめて、邦画、東洋画、西洋画くらいには区分してもいいのではないかと思うのです。
広く一般的な区分における邦画に対しての洋画とは、20世紀的なかつての欧米の映画がほとんどだった時代を主にした考え方ではないかと思うのです。米アカデミー賞も、Best Foreign Language FilmをBest International Featu . . . 本文を読む
<思う>と<想う>は違いがある。<思う>は、どちらかというと、自分の頭の中で考える、心の中で意見を持つ、心に絵を描く、心で感じたことを言葉にする、という意味になる。<思案>や<思索>に用いられる方向性。<想う>は、特定の人物や曖昧な像や確定されていない言葉を頭に浮かべる、対象の思考を頭に浮かべる、という意味になる。より感情的な方向性が強い。<想像><愛想>に用いられる方向性。漢字から見ても、<思> . . . 本文を読む
映像における銃撃戦の新表現は、新しい撃ち方、新銃、見たことないものを壊す、見たことない壊れ方をする、見たことのない防弾、弾丸軌道描写などがある。『マトリックス』のような新しいよけ方ってのも。これは、そのまま斬撃でも当てはまる。まさに斬新である。アニメはまさにこれの宝庫なのよね。でも、実写で見た時の驚きは、やっぱ強い。最近、見た中で斬新だったのは、『殺し屋たちの店』の防弾事務ロッカーですかね。薄型テ . . . 本文を読む
高度かつ現実的な科学設定を用いたSFを<ハードSF>という。(『インターステラー』など)でも、これがアクションに付いて<ハード・アクション>となると激しいになって、別に現実味が増えるわけではない。これがドラマについて<ハード・ドラマ>になるとより重い感じになる。全部が架空のファンタジーで構成されているものを<ハイ・ファンタジー>という。(『ロード・オブ・ザ・リング』など)この<ハイ>を採用して、よ . . . 本文を読む
映画の終わりは、すっきりきっちり終わって欲しいという意見がある。モヤモヤするものを嫌うのは、まぁしょうがない部分はある。投げっぱなしに感じるのですかね。でも、投げっぱなしジャーマンも技なわけで。
そういうモヤモヤする終わり方のタイプにも、答えを委ねた<オープンエンド>、胸クソ悪い終わり方<バッドエンド>あえて途中で終える<尻切れトンボ>、物語は続くto be continued>、物語の一部を取 . . . 本文を読む
物語の表現で、<時限爆弾の解除で赤線か青線を切る>というのがあるが、これには<ワイヤージレンマ>という名前がある。これの元は1974年の英国映画『ジャガーノート』と書かれているものがあるが、それ以前からあったのは事実で、少なくとも1960年代のTVシリーズ『特攻ギャリソンゴリラ』のエピソードにあるそうだ。それどころか、1915年の『國民の創生』の削除されたシーンにあったという説もある。(白黒なので . . . 本文を読む
本日1月3日は、2024年のモニターで観た映画リストを。
モニターってのは、TVとパソコンなど。つまり、スクリーン以外。ソフトで観たもの、ネットで観たもの、TV放送で観たもの、ってことです。映画館で見たものとモニターで見たものでは似て非なるものという持論があるので、分けてしまいますが、もはや、その考えも頑固な独りよがりなものになりつつあるけども。とはいえ、劇場未公開以外も紹介してきた当ブログです . . . 本文を読む
毎年恒例の、スクリーンで観て、おいらの心にグッときた映画リストの2024年度版です。
本日1月2日は、銀幕、そうスクリーン、つまり映画館で観た映画の中から。
洋画邦画、最新作旧作は分けません。オムニバスも監督が一人で、中でつながりがあるものは一本にします。完全に、それぞれの短編が作家も独立しているものは短編にそれぞれで並べてあります。(今年はなかったですけど)短編はモニター、スクリーンの区別な . . . 本文を読む
フランシス・マクドーマンドとジョエル・コーエン夫妻の話。
フランシス・マクドーマンドは、女優・プロデューサー。これまでにアカデミー賞、エミー賞、トニー賞を受賞し、「演技の三冠」を達成している、アメリカでもっとも尊敬される映画人の一人。夫のジョエル・コーエンは、アカデミー賞常連監督コンビのコーエン兄弟の兄。
フランシス・マクドーマンドは1歳半で養子に出されたため、実の親のことは知らないそう。彼女 . . . 本文を読む
みなさま、映画の予告編は、どういうのが好みですか?
1:内容を説明するカタログもの2:内容不明の期待感を煽る雰囲気もの3:題材と送り手の情報と他の評価を載せた紹介もの4:本編の一部を使ったチラ見せもの5:面白さ優先にした誇大広告もの6:最小限の情報だけのティーザーもの7:周辺情報も入れたそれだけ短編作品のような長尺もの8:一部の情報を自分で入れて予告は見ない . . . 本文を読む
クエンティン・タランティーノの監督デビューの話。
クエンティン・タランティーノもデビューまで少々挫折を味わっている。実は、『レザボア・ドッグス』が彼の長編監督一本目ではない。
クエンティンはシングルマザーの母の影響(その後の再婚相手の影響も大きい)もあり幼い頃から映画や演劇に親しんでいた。母は彼に大人向けの映画も気にせず、どんどん見せた。いつしか俳優に憧れるよう . . . 本文を読む
アン・リーとジェーン・リン夫妻の話。
世界的な巨匠の一人であるアン・リーは若い頃かなりの挫折を経験している。台湾で芸術大学卒業後、教授になる道を捨て、中華民国海軍に入ったが、3年後、24歳でアメリカに渡り、得意の太極拳を活かしたいと大学で俳優兼パフォーマーの道を目指して勉強したものの言葉と人種の壁に挫折し、映画監督へと転向することを決める。27歳でニューヨーク大学に入り(同期にスパイク・リーがお . . . 本文を読む
ジェームズ・キャメロンの長編監督デビューとランス・ヘンリクセンとの友情の話。
ジェームズ・キャメロンの長編監督デビューとランス・ヘンリクセンとの友情の話。ジェームズ・キャメロンは大学を中退し、カナダでトラックの運転手をしていたが22歳となった1977年に『スターウォーズ』を見て、映画監督の夢を思い出し一念発起、アメリカへ移住して『ロックンロール・ハイスクール』の現場雑用係から映画界に入った。手先 . . . 本文を読む
ティム・バートンの長編デビューの話。
ティム・バートンは大学でつくったアニメ作品『セロリモンスターの茎』を認められ、ディズニーからオファーされ入社する。(ちなみに、その頃の同僚にはジョン・ラセターがいて、当時二人が一緒に写っている映像が残っているが、ティム・バートンはあまりなじめていない様子である。ブラッド・バード、ヘンリー・セリックも同僚)
1982年に23歳で初の商業短編アニメ映画『ヴィン . . . 本文を読む
トニー・レオンとカリーナ・ラウの愛の話。
1980年代後半、トニー・レオンは20代中盤となり、舞台で共演した3つ下のカリーナ・ラウと恋に落ちる。ゴシップやファンからの攻撃から逃れるために、トニー・レオンはカリーナ・ラウとの交際を公式宣言する。当時、これは大変珍しいことだった。すでに二人ともスターだったし、内省的なトニーと外交的なカリーナは周囲から「水と火のカップル」と言われ、長くは続かないだろう . . . 本文を読む