雛祭り 大嫌いだよと ひまな釣り
卒業は 終わりのような 始まりで
桜待つ 今日か明日か 枝睨む
合い挽きの 牛と豚とが もぉトントン
二月さえ 春のようなり 冬が減る
雪国に 行く雪を見に 逝く前に
新しく 買ったタイツに 皮膚思う
血が黒い 針で確かめ 顔白く
自転車 凍えているか ペダル踏む
信号の 待つ間に赤に 熱を見る
. . . 本文を読む
君は空 我は夕暮れ 夜を待つ
ハンドルを 月に合わせて 西東
待つ思い 石の固さに 尻冷える
新しい 季節のたびに 新病い
まだ悩む 一枚着るか 暖房か
家を出る 気温間違え また戻る
我慢だと ファッションは 赤い肌
骨拾う 持ち上げた箸 羽のよう
船拾う 子と来た公園 葉の末路
鐘が鳴る 近所のはずだ どこかしら
. . . 本文を読む
本当に 終わったなら 知ることは 誰もできない 終わったことを
いろいろと 人の色にも いろいろと 月夜交じりも 朝霧もやりも
待ちわびて 晴れ晴れと降る雨 うつうつと映る晴れ さめざめと明ける朝を
我々は てくてく生きてく、ぬくぬく生き抜く のこのこ生き残る
てくてくと歩いてくテクニック にっくきあいつ 忘れるように
お気軽に 名前貸してと いうけれど 返す気あるの お . . . 本文を読む
この鳥も 恐竜の子 煮て食うて 我が肉とする 遺伝子ごと
鳥の骨 魚の骨と 我が骨と 体の中で つながれと噛む
指で輪をつくったサイン OKにも 金にもなると 仏がねじる
十字架は10時からと 集まったよ 善悪を超える とこを見たいから
尋ねくる 幼い姪が 「サンタって、ネットで〇って見たけどねぇホント?」
いなくなる 準備をしてる 悪い癖 やめられたなら いてくれるのか . . . 本文を読む
思い入れの ある思い出が 初日の出
餅焼こう 立ち上がらせる モチベーション
いちにち いちにちが つい経ち
君の月 囲む我が身は 白身かな
白い目が 夜の砂漠に 弧を描く
君が好き ブラックホールに 捨て放つ
常闇の 赤い輪っかに 指を入れ
声溜まる 溶けたガラスの 空洞に
夜痺れ きみの欠伸に 時止まる
はじまれば おわりまたくる しきのたび
. . . 本文を読む
チャルメラの ラッパの音なんて 直に聞いた ことないのにさ 聞こえたのさ冬
眼鏡だからって視野が狭いと思うなよ 大事なものは見えないものさ
葉は熟れない 枯れてゆくだけ 果物は 枯れはしないで 腐りゆくだけ
恋人より 愛人よりも 合う人を 見つけたいから 指右左
愛する人に 出会えないなら 出会えた人を 愛してみては どうでしょうか
亡くしたよ フードコートで フード付き . . . 本文を読む
マスクがヒーローのように我が物顔
紅仕舞い 秋飽くように 開ける吾子
しんしんと 雪に浮かれて 隠れ宿
ほとほとと かくしすゆきに むねもすみ
しゃんしゃんと 雪舞い踊り 赤いはな
ゆきゆきに からだちぢまる ちちおもう
ゆきのふる いきのしろさと ほねのいろ
温故知新 冬の廃れる ノスタルジー
冬が来る 絶妙な絶望 手袋す
サンドイッチ 年を二度ほど 挟む冬
. . . 本文を読む
人は言う 終わりとはじめ よいならば すべてよしだと 途中は?ねぇ途中は?
久々に CDデッキの ボタン押す はじまり惑う お耳も笑う
金は愛を 買えないけれど 愛は金を 変えられるの 金も愛もないけど
曇多で 曇りと呼べり それならば 大晴晴り 大雨雨り
雨落ちる 空の涙か なら雲は 空の表情で 青空は無表情
人間は 街をつくって 手に入れた 眠れる夜をね 眠れぬ夜をね . . . 本文を読む
単語帳 目を送る旅 めくるたび
汗かいて サンズイの横は 干せとある
春よ来い 残りたったの 七か月
聞こえない 秋よ来たのか 蝉の声
雨に持ちたるは 雄蕊か雌蕊か
蝶々と丁々発止する網発射
短髪でショートカットの夏の道
セクシーを駆使し尽して 秋を待つ
うかうかと うかつに穿つ 冬の羽化
お茶碗に 注ぎ溢れる 会い話す
&nbs . . . 本文を読む
目の前で ぱっと散る星 あっと出る 声は呆れ混じり 眼鏡に目薬
雨に花 巨大な花 頭の上 持ちたるは 雄蕊か雌蕊か
三番までと言われてもさ その歌は一番までしか知らないのです。
チョコレイト どろりとろけて 口の中 のろりとろりと 領土広げる
その蝋は目を開けたまま待っていた 手で閉じれども 閉じれども戻り
真っ青な空に火がつき 焼け焦げて 燃え尽きて 白き灰舞う
夜深 . . . 本文を読む
戦友の 千の理由は 川柳に
右情緒 左論理の やじろべえ
茶色の茶 緑色の茶 紅い茶
価値観は カニカマなのか 蟹缶か
天使でも 時に天使と 悪魔出る
三杯酢は 三倍酸っぱく なくなるの
元気がね 無きゃ現金よ 現金よね
ペットなしは 人ぼっちと 言う相手も無し
カレンダーは 常に書かれんだ ペンを持つ
朝はパン 昼はご飯で 晩ご飯は?
&nbs . . . 本文を読む
右情緒 左論理の やじろべえ 右に左に 手を振るように
スキンケア 皮膚と呼ぶより 肌と呼ぶ 皮だと肌理が 悪くなる気が
君笑う 口が上弦 目が下弦 眉はたなびく 鼻のまにまに
干し柿を 欲しがるガキは トンと見ず 乾いて変わる 至極自然に
沈黙は金なり いわば 沈黙はだんまり だから 沈黙にげんなり
褒めたらば伸びて 貶さば縮むなり フックの法則 のよーにゃあいかぬ
. . . 本文を読む
そうですか そうなんですか ウソですか
ウソですか ウソなんですか そうですか
井戸の底 褒めて落として 計る石
はずかしげ なくやれるはず ぼくはずっと
褒めるのは 見てたあなたの 目の証
繰り返し クレジット返し 暮れなずむ
指先で 思い出戻す 帰り道
ストレスで ストがレスする ヒマもない
大人でも 子供でもない 若者だ
若くなく 老いてもいない 中年だ
. . . 本文を読む
その<あか>を 「赤」と語れば その<あか>は その<あか>でなく ただ「赤」になり
「悲しいなら 笑うといいよ」 とあの時言ったあなたが 今ただ笑ってる
リアルとね リアリティの 差は「イテイ」 「痛い」か「居たい」か 「いていい」なのか
見るたびに 「その気持ちを、シェアしよう」 その気はないの でも書きたいの
つけるとき 「間違いない」と つけるとき そうであってと 祈る気持ちも
. . . 本文を読む