一期一会

日々是好日な身辺雑記

エンタメ小説

2020年02月28日 | 日記
今週になって新型コロナウィルス感染者の増加が韓国、イタリア、イランと世界中に広がり、その影響でヨーロッパでのサッカーやラグビーが中止になり、東京オリンピック開催の延期や中止の声も出始めている。

毎朝一番に、場が開いているNYダウの株価をチェックをしているが、連日の大幅下げとなっており、米疾病病対策センター(CDC)所長の(感染がアメリカでも拡大するのは時間の問題だ)との会見での発言が追い討ちをかけたのだろう。

それを受けてトランプが昨日記者会見を行ったが、株価急落への対応を問われ(私が大統領に当選すればかつてないほど株があがる。前回当選を決めた直後もロケットのように株が上がった。)との、何とも相変わらずの我田引水の阿呆振りだ。
そんな楽観的なトランプの会見にもかかわらず、今日のNYダウは1190ドル安と過去最大の大幅下げとなった。
6営業日連続の下げで2008年のリーマンショック級の急落だ。

新型コロナウィルス騒動での自主移動制限をしているが、それに加え先週は火、水、木と計30kmのジョギングとテニスが原因でアキレス腱を痛め、整形外科に行きレントゲンを撮ったらアキレス腱炎と診断された。
なんだか古稀を迎えたら腰痛で接骨院通い、アキレス腱炎で整形外科へと続いているがこれも老化現象の一つなのだろう。
そんな状態で、歩くと踵が強烈に痛み外出も出来ず、三連休から引きこもり状態となり、本を読んで過ごした。



日曜日から読み始めたのが今村翔吾の(火喰鳥)で、江戸の武家火消し松永源吾シリーズの第1作目の作品だ。
この本は1年以上前にランナー仲間から勧められていたが、なかなか読む機会がなく、先月の新年会でもう一人のランナー仲間からも勧められて読んでみた。

松永源吾を囲む登場人物がそれぞれ個性豊かで、そこで展開する物語は同じ江戸の火事に関わる小説(鬼平犯科帳)に作風が似ていると思い読み進めたら、途中からその火付盗賊改役長谷川平蔵が登場するが、文の中に息子銕次郎が出てくるので、親父の長谷川平蔵なのだろう。

2017年にこの(火喰鳥)が出版されてから
2019年11月の最新作(黄金雛)までの10作品が羽州ぼろ鳶シリーズとして出ており、ランナー仲間は全巻読んで持っているらしいが、それくらいエンタメ時代小説として面白い本だったので翌日には読み終えた。

引きこもり3日目となる月曜日から原田マハの(本日は、お日柄もよく)を読み始めた。この本はカミさんがBook offで買ったもので、さっと読めるエンターテイメント的な小説で翌日には読み終えた。

原田マハの小説は(暗幕のゲルニカ)や、12月に読んだ(異邦人)のように絵画を題材としたものが多いが、(本日は、お日柄もよく)はスピーチライターという日本では珍しい職業を題材としている。
OL二ノ宮こと葉が幼馴染みの厚志の結婚式でスピーチライター久遠久美と出会い、その指導を受け、厚志が衆議院議員選挙に立候補する時に、OLを辞めスピーチライターとしてその選挙に関わる。
この選挙戦から小泉総理を思わせる小早川総理というキャラクターも登場し、(総理の夫)を思い起こさせる政治ドラマ的なところもある。
こと葉の語り口もユーモラスで、程よい軽さの中に魅力的な登場人物を配し、読み応えもある本だった。

そして今朝読み終えたのが、黒川博行の直木賞受賞作(破門)だ。
(火喰鳥)を読む前に同じ黒川博行の(厄病神)を読んだがこれが面白く、7作のシリーズの中から5作目の(破門)を次に図書館から借りて読んだ。
(破門)では映画製作の出資金が持ち逃げされるという詐欺事件を題材に、その持ち逃げ犯人を追ってヤクザの桑原と堅気の建設コンサルタント二宮のコンビが香港に飛ぶ追跡劇や組同士の攻防がリアルに描かれている。
大阪のヤクザである桑原のテンポの良い会話と暴力シーン、二宮のユーモラスな語り口で進められるスピードある話の展開、
今まで読んだ事のないジャンルの本だが、
とにかく面白い本だった。3冊ともエンターテイメント的小説で一気に読め、オススメの本だ。

新型コロナウィルス騒動で不要不急の外出•集まりは控えるように、との厚労省の呼びかけがあり、TVではこの報道ばかりだし、アキレス腱炎でジョギングも出来ないので本を読んで過ごすしかなく、今月は11冊の本を読んだ。

そして3/14に予定していた従兄達との銀座での飲み会も中止との連絡が今日あった。
この15人位の親戚の飲み会は銀座の同じ店で長年続いており、年一回会い昔話とファミリーヒストリー話での5時間位の宴席はこの時期の楽しみの一つだが残念。
特別料金とはいえ、同じ店で5時間という宴会も珍しい。

世界的な株安にも歯止めがかからず、東京市場も日経平均が一時1000円超下げ、節目の21000円を割り込んだ。
終値は805円安で21000円台は保ったが、実体経済への影響がこれから出てくるだろうし全く先が見えない、出るは溜息ばかりなりだ。