この三連休を利用し、40年来の付合いの友人と7月に続いての登山に行ってきた。
7月の登山が八ヶ岳の主峰赤岳だったので、今回は北八ヶ岳に登ろうということになり、
その中で一番高い天狗岳に登ってきた。
八ヶ岳は夏沢峠を境に北部の山を北八ヶ岳と称する。
赤岳のようなごつごつした岩肌の山容ではなく、シラビソやダケカンバ等の樹林帯が続く山である。
5時半に西武新宿線南大塚駅で待合せ、彼のワゴン車で関越道、上信越道を走り佐久で降り、
メルヘン街道を、白樺林が日本一美しいと言われる八千穂高原を通って白駒池に向かう。
白駒池の駐車場に着いたのが8時30分。途中渋滞もなく3時間で着く。
駐車場に車を停め、白駒池登山口から登り始める。
登山口から白駒池までは日本三大原生林の一つとされ、苔の森が続く。
標高2115mにある白駒池の湖畔を通り高見石小屋へも苔の森が続くが足場は段々悪くなり、
岩だらけのガレ場のような道を行く。9時30分高見石小屋着。
高見石小屋の岩場から見える広がる樹海の中の白駒池の景色は素晴らしい。
暫く岩場に座りその景色を楽しむ。そして中山峠の展望台に着いたのが10時55分。
ここは天気が良ければ北アルプスの山並みが一望出来るのだが、生憎ガスがかかって見えなかった。
翌日に期待をかけ、そこから30分位の中山峠に向かう。
中山峠着11時45分着。ここで持参したお握りでの昼食を取る。
昼食を終え、岩場を1時間程登り東天狗岳(2,640m)の頂上に着いたのが13時。
頂上では霧が晴れると硫黄岳や赤岳がはっきり見えた。
そしてもう一つのピークの西天狗岳(2,645m)に着いたのが13時40分。
前回の赤岳の急登より楽だったが足場の悪さには辟易だった。
もう急な登りはない、ということで頂上でのんびりする。
この日の宿泊する山小屋「黒百合ヒュッテ」に向って西天狗岳を出発したのが14時。
東天狗岳を通り、天狗の鼻の分岐で、来た道の中山峠へ下山するのではなく、
別ルートをということで天狗の奥庭、スリバチ池から黒百合ヒュッテへのルートをとる。
地図を見ると1時間位のコースであるが、岩場の道なき道を下るということで、
足場を確認しながら下るので、思った以上に時間がかかり黒百合ヒュッテに着いたのが15時30分。
白駒池登山口から歩き始めて7時間後の到着だ。疲れはさほど感じなかったが、
巨岩がゴロゴロしている岩場を、ペンキの丸印を辿りながらの下りは初めての体験である。
コース全般が岩場の歩きなのだが、登りより下りの方が足の踏み外しの可能性が高いので大変である。
帰ってきてからインターネットでこのルートの岩の多さについて調べてみたら、
880年頃の天狗岳の噴火や地震によるものとの説がある事を知った。
黒百合ヒュッテは標高2,400mにあり着いた時の気温が9度、三連休ということもあり満員状態。
出発前日にホームページを覗いたら満員で予約お断りの掲示が出ていた。
到着後、早速生ビールで乾杯。天気も良く喉も乾いていたので、いつもより一杯多く呑む。
夕食は6時から3回に分けてとる。我々は3回目のグループになる。
夕食を終え、消灯は8時だが7時には布団に横になり、
あちこちから高鼾が聞こえたが、それを気にする事もなく、そのまま寝てしまった。
翌16日は快晴で中山峠から同じルートで下山した。
中山峠展望台からは北アルプスの槍、穂高や南アルプスの北岳が一望出来る絶好の山日和だった。
黒百合ヒュッテを7時に出発し、白駒池駐車場に戻ってきたのが10時25分。
岩場の下りに時間が取られたのは前日と同じ。
それから前回同様下山後のキャンプをする為に松原湖に車で向かう。
ここの露天風呂の温泉に入り、夜は焚き火をしながらオデン等でビール、ワイン、日本酒と呑む。
何だかキャンプの主目的は寝所を確保しての呑む事にあるような感じである。
下界は猛暑でも高原の夜は冷えこみフリースを着込んで焚き火にあたっていても肌寒い。
燃やす薪も無くなった8時に屋外宴会もお開きに。
そして今日17日十石峠、秩父を通って2時に帰宅した。
次の山登りは同じく彼と来月20日頃に紅葉を目的に谷川岳に行く予定であるが、
台風発生の時期でもあり天候次第だ。