五高の歴史・落穂拾い

旧制第五高等学校の六十年にわたる想い出の歴史のエピソードを集めている。

自然をより深く学ぼう

2010-03-15 07:19:34 | 雑件
  配布された資料

主催九州文化財研究所、共催が熊本大学というノーベル賞受賞者益川敏英博士と語り合う「自然をより深く学ぼう」のシンポジウムが熊本テルサで開催されたので聞きに行った。
益川博士と熊本県知事蒲島郁夫氏の基調講演があった。基調講演に於ける益川博士の講演概要は「科学者は自然から何を学んだか」という演題で科学者は自然を観察するときなぜこのように変化するのかとその変化の理由を考えた。量の為の変換、例えば相対性理論の実験、ミクロ、マクロの世界等々について、そのためには自然の理解、科学者は人間が使用する情報を得ること。たとえば素粒子の反応を化学的手段で、ありとあらゆる手段を使って新しい世界を見る。即ちつぶさに自然を見る。科学者は自然を観察しより積極的に自然に働きかけて自然の運動を法則として理解する。前述のように原子分子の世界の法則も基本的には同じである。その運動の法則を理解したときに自然を理解したといえるのではなかろうかというような事であった。
続いて知事の話では「自然科学者から社会科学者へ」という演題で話の中で、一寸気についたことがあった。自分は田舎の高校卒業までは全くの落ちこぼれであったとかそのため、地元の農協に勤務していた。その後農業研修生として渡米しここで学問に目覚めネブラスカ大学農学部に入学し「豚の精子の保存方法を研究」しさらにはハーバーと大学で政治経済学を研究した。人は頭の良し悪しで左右されるものではない。みな自然から学ぶそのためには出会いであると、知事就任当時「農協職員が東大法学部教授」にとマスコミ各誌が取上げたようにこの知事さん熊本弁で言うところの運がついていたのだなあということに尽きる感じがした。
パネルデスカッションで青少年時代に「自然から何をどのように学ぶか」として熊大谷口学長、猪飼阪大名誉教授が参加して行われた谷口学長は「生物から学び生物を超える」と言う題で研究専門分野である生物電気化学の面から、猪飼名誉教授は専門分野である歴史の分野から「なぜ?」と思う能力を培い、全身全霊でその解答を手に入れる努力こそこれが学問であるということの話であった、


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