太く長い人生は

　食欲が無くなったのが丁度２年前、７月のことだった。
　この時は、まだ病気の気配も感じられなかったので我ながら驚いた。

　だが、何かしらの変な予感はあった。便秘などが続き、検査・・・検査でこの始末と相成ったのである。

　以来、薬の副作用で食欲が無く、嘔吐感が酷いのである。何とか飲食が出来るのが、次の投薬の１週間前位なものである。

　２週間は食べたくない日が続く。１日菓子パン１個で後は食べない。食べる気がしないのである。ジュース、コーラ類は飲めるがビールは受け付けない。勿論、飲む気も無い。

　「食が細い」というか、細くなってしまう。食べるのが遅いのである。入れ歯の関係もあり、余り噛めず、美味くも感じない。

　半チャーハンの注文、すき家では牛丼ミニを残す始末、今日の昼は７～１１の「ミニ冷やし中華」・・・でもヤッパリ食べきれなかった。

　ファミレスでのランチを食べるにも時間がかかる。「中生」で流し込むようにしてでもである。

　よく思うことで、未だ、飲食できる日々が有るが、全くこの飲食が出来なくなったらどうしょう・・・どうしょうも無いが・・・

　何の仕事もせず、ぶらぶらと遊び暮らす「無為徒食の輩」ではあるが、その徒食も儘ならずとは・・・・いずれは、必ずそうなる・・・誰でも・・・

　細く長くか、太く短くか、細く短くか、太く長くかは知らないが、そんなに差は無い。あるのは、それぞれの人生、一生があるのみである。