聖書通読日記 2

2001年ペンテコステに受洗、プロテスタントのキリスト者

マルコ福音書 ベルゼブル論争・イエスの母、兄弟

2006年10月03日 | 新約聖書日記
◆ベルゼブル論争
『 3:20 イエスが家に帰られると、群衆がまた集まって来て、一同は食事をする暇もないほどであった。
3:21 身内の人たちはイエスのことを聞いて取り押さえに来た。「あの男は気が変になっている」と言われていたからである。
3:22 エルサレムから下って来た律法学者たちも、「あの男はベルゼブルに取りつかれている」と言い、また、「悪霊の頭の力で悪霊を追い出している」と言っていた。

3:23 そこで、イエスは彼らを呼び寄せて、たとえを用いて語られた。
「どうして、サタンがサタンを追い出せよう。
3:24 国が内輪で争えば、その国は成り立たない。
3:25 家が内輪で争えば、その家は成り立たない。
3:26 同じように、サタンが内輪もめして争えば、立ち行かず、滅びてしまう。
3:27 また、まず強い人を縛り上げなければ、だれも、その人の家に押し入って、家財道具を奪い取ることはできない。まず縛ってから、その家を略奪するものだ。
3:28 はっきり言っておく。人の子らが犯す罪やどんな冒涜の言葉も、すべて赦される。
3:29 しかし、聖霊を冒涜する者は永遠に赦されず、永遠に罪の責めを負う。」
3:30 イエスがこう言われたのは、「彼は汚れた霊に取りつかれている」と人々が言っていたからである。

◆イエスの母、兄弟
3:31 イエスの母と兄弟たちが来て外に立ち、人をやってイエスを呼ばせた。
3:32 大勢の人が、イエスの周りに座っていた。
「御覧なさい。母上と兄弟姉妹がたが外であなたを捜しておられます」と知らされると、
3:33 イエスは、「わたしの母、わたしの兄弟とはだれか」と答え、
3:34 周りに座っている人々を見回して言われた。「見なさい。ここにわたしの母、わたしの兄弟がいる。
3:35 神の御心を行う人こそ、わたしの兄弟、姉妹、また母なのだ。」』
(日本聖書協会 聖書 新共同訳)

新約聖書略解をまとめて
『2組のイエスに批判的な判断を下す人たちが紹介される。
まず、「身内の人たち」で、「取り押さえに」来た。実際には「彼の者たち」で、31節で彼の母と兄弟たちと判明する。
次に「エルサレムから下って来た律法学者たち」は、彼がベルゼブルを持ち、この悪霊の頭の力で悪霊追放を働いていると主張する。

イエスはまず後者に応答する。23、27、28節からの三群の言葉である。
第一群は王国や家と同じように、サタンも「内輪で争えば」「滅びてしまう」ことを言う。
第二群は、強者、つまりサタンの家を奪う順番について語る。
この問答によって、イエスの悪霊追放は強者、つまりサタンとの戦いであるとの主張が生まれる。
第三群は、ルカ版のベルゼブル論争に欠けるなどの理由で元来、マルコ前の「ベルゼブル論争」とは別個の言葉を付加したものと思われる。
一方で人間の過ちに対する包括的な赦しを宣言しつつ、他方「聖霊を冒涜する者」に対しては「永遠に」至るまでの断罪を告げる。「永遠に」は並行するルカ12・10にもなく、マルコの挿入である。
神の霊を与えられて悪霊追放を通して神の支配を宣教するイエスを、神ではなく、サタンの力に与る者と判断したエルサレムの指導者に対して、非常に厳しい拒絶がなされたことになる。

次に、彼を捕まえに来た彼の母と兄弟たちへの拒絶が来る。
彼らは「外に」立つ。
32節でも同じ語で、彼らが中に入らず「外に」いることが言われる。
これに対して「大勢の人」、実は「群衆」が「彼の周りに」座っていた。
34節で「周りに・・・」、実際には「彼の周りに丸くなって座っている人々」として繰返される。
外に立つ家族は既にイエスを信じることを拒否している。
彼の周りにいる群衆は、彼に対してまだ開かれた姿勢を持ち、弟子と共に苦難の道を彼に従って生きるように呼びかけられる群衆と似る。

イエスの応答も、彼らの姿勢に応答するように、対象的である。
肉親に対しては、「わたしの母、わたしの兄弟とはだれか」と答える。
しかし彼の周りの者たちには、彼らを「見回して」「見なさい、・・・わたしの母、わたしの兄弟・・・」と語りかける。
「神の御心を行う人こそ・・・」と、彼の後に従って生きるすべてに開かれた語りかけがなされる。

3・7以下の構成の中で十二人とエルサレムの指導者が対比できるが、
イエスの他の聴衆も、肉親が代表する「外の者たち」と彼に耳を傾ける「彼のまわりの者たち」に分かれていく。』


お祈りしますm(_ _)m
恵み深い天の父なる神さま
今日も一日守り導いてくださいますように。
イエスさまが、いつもそばに居てくださることを、忘れることがありませんように。
イエスさまに従うことができますように。
神さまの御心が行えるように、導いてくださいますように。
主イエス・キリストの御名によって、お祈りします。
アーメン


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