mitakeつれづれなる抄

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金星の日面通過観測に由来・諏訪山公園の金星台

2012年06月04日 | 神戸

 神戸市中央区に諏訪山公園があります。諏訪山とは稲荷社の諏訪神社があることから呼ばれた名で、麓から山腹にかけての公園が、諏訪山公園。

 ここに諏訪神社と隣あって、金星台と呼ばれる広場があります。金星台と呼ばれるきっかけとなったのが今年、明後日おきる金星の日面通過と深い関係。

 明治維新から7年。金星が太陽の表面を横切る「日面通過」という現象がおきます。しかしこの現象、欧米では真夜中から明け方の時間帯となり、観測不能。そこで目を付けたのが外国人にも解放された日本国。日本は欧米からは地球の裏側、観測に都合のいい昼間の現象です。

 フランスとアメリカの観測チームは、日本へ来て観測する事になります。チームは外国人居留地もあった長崎に行きました。しかし天候へのリスク分散のため、フランスの観測チームは、やはり外国人居留地があった神戸にも一部を行かせました。

 そして1884年(明治7年)12月9日、金星が太陽の表面を通る日面通過。長崎はあいにくの空模様、うまく成果を上げられませんでした。しかし神戸ではまずまずの天気。フランス観測チームが金星日面通過の様子をしっかりと捉えられ、リスク分散が成功しました。

 以来、この地をだれとなく金星台とよばれるようになった、というお話を間近に迫った金星の日面通過で思い出しました。

 神戸新聞によれば、所縁あるこの金星台で金星日面通過の観測会を行うとのこと。午前7時から昼下がりの現象終了まで、望遠鏡に投影板を付け、写し出された映像を誰でも見られるとのことです。
http://www.kobe-np.co.jp/news/shakai/0005107702.shtml

 

 金星台の上に「ヴィーナスブリッジ」という再度山ドライブウェイを渡る歩道橋があります。ヴィーナスは勿論、金星の英語名(venus)。神戸港を見渡せる恋人の聖地。

 さてこの金星台。何度か行っていますので写真もあるはずですが、見つからない。どこかに紛れ込んだのか。止むを得ないので、昨年ブログに投稿した、ヴィーナスブリッジの画像を再掲します。

Img_0096

 明後日の金星日面通過は、日本時間で午前7時9分から午後1時49分まで。これは現象が見えている地点では同じ時刻です。日食グラスでは大変に見難いと思います。なにしろ直径が太陽の32分の1ですので。日食グラスを使ってでもしっかり見続けるのは止めた方がいいでしょう。

 金星の日面通過、次回は2117年12月10日(日本では11日となる)、日本時間で午前8時58分から午後2時38分です。その頃に日本標準時(JST)があるかどうかは疑問ですが・・・。


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