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峠旅 安倍峠から山伏峠へ!その1

2008-07-09 20:42:43 | Weblog
《峠旅 安倍峠から山伏峠へ!その1》

 静岡市の北部、安倍川や大井川の上流部と山梨県との境にその峠はあった。そこから少し奥へ入れば赤石山脈(南アルプス)という辺境の地でもある。

 新幹線で静岡駅に降り立ち、雑踏の繁華街を北西に向けて抜ける。駿河府中から駿府(すんぷ)といい、大御所、家康様が隠居所と決めた場所でもある。紺屋町、両替町、呉服町、研屋町、金座町、桶屋町と江戸時代のままの地名が嬉しい。

 県道27号(別名、安倍街道)へ入り、忠実に北上をしてゆく。道幅はゆったりとあり、自転車で走るのに不自由はないが、市街地のため、面白くもなんともない。

 「最後のコンビニ」という看板につられ、食料と飲料を買い込む。いつものロールパンが50円以上もアップしているのに驚く。ガソリンは180円台に・・・貧乏人は外出するなと言われているようなものである。

 賤機(しずはた)を過ぎ、玉機(たまはた)橋まで来ると景色は一変し、山間の田舎風景となる。ここで左折し、富士見峠へ向かえば井川は近い。

 更に安倍川沿いに上流へと向かう。集落は減り始め、気持ち道の勾配も増してくるが、インナーギアを使うほどでもない。

 道の名は梅ヶ島街道とか。最奥の集落に梅ヶ島温泉があり、以前より訪れてみたいと願っていた場所である。

 山の中腹を横切る道が見えたところが梅ヶ島温泉であった。5件ほどの旅館が整然と並ぶ風景は、ちょっと想像と違っていたが、秘境ムードは充分にあった。

 旅館街の途中より右折し、そこより豊岡梅ヶ島林道が始まる。行き成りのジグザク道に面食らうが、快調に高度を上げていった。

 しばらくすると、右下に安倍の大滝が眺められたが、何分、小さすぎてその迫力は感じられなかった。

 鯉ヶ滝で小休止。昨夜、この辺りは豪雨のようで、水量を増した滝は豪快であった。滝の上に、これから上がるであろう道が見えた。

 八紘嶺(はっこうれい)1,918mへの登山口があった。この山は格好がいいらしい。いつかは登ってみたい山である。

 県境に突き当たった駐車スペースが峠かと思えば、道は更に上へ上がっていた。尾根を左へ曲がり込み、下り始めたところが安倍峠(1,416m)であった。

 旧の峠は道路を少し下りたところで、笹に囲われて昔の雰囲気が色濃い。新しい道やトンネルで通過する今時の峠はすべてまがい物といわざるを得ない。

 ちなみに、安倍峠は、戦国時代に武田信玄が梅ヶ島付近で取れた金を甲斐へ運んだ道だという。

 ガスのかかり始めた道を慎重に下ってゆく。ものすごい九十九折で、カーブを何度も通過する。晴れていれば富士山の雄姿が眺められるとの話しであるが、眺望は次回へのお楽しみとなった。

 大城川へ出会えば急坂は終る。その土砂で埋まった川原は荒涼としている。このエリアをフォサマグナが通っていて、地質はかなりもろいようだ。宮城のような地震が起きれば、私は永遠に土砂の下に眠ることになろう。

 国道52号へ出会い、身延を目指す。ソロの峠越えも辛いが、大型トレーラーが横をかすめるのはもっと辛い。

 身延山久遠寺、いわずと知れた日蓮宗の総本山である。日蓮宗(にちれんしゅう)とは、鎌倉時代中期に日蓮によって興された仏教宗派。法華宗とも称する・・・と、ネットのあるサイトにあった。

 時間の都合で、山門だけを見て早川町を目指す。富士川に沿って北上。早川に出会ったところで左折し、雨畑へ向かう。

 静岡駅をスタートしてから8時間以上が過ぎている。走行距離も100km近い。先に宿へ入っているO氏に電話を入れ、着予定の時間を告げる。宿で仲間が待ってくれているのはとても心強い。

 ビラ雨畑は昔の学校跡を利用している施設で、とても居心地がよく、宿泊費も7千円と嬉しい。ゆったりと温泉に入り、旨いビールを数本、瞬く間に飲んでしまった。



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