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輪旅 大和高原・室生寺から吉野へと走る!!

2010-12-21 12:10:01 | 自転車旅
《輪旅 大和高原・室生寺から吉野へと走る!!》

 今年最後の走り納め!・・・今回のコースは、名阪国道針テラスより室生寺、東吉野、吉野、明日香へ。このエリア、奈良県でも辺鄙な場所で、今も昔のままの風景が残っているところでもありました。

 吉野といえば千本桜・・・その賑わいには程遠く、とても静かな吉野を堪能。金峯山寺(きんぷせんじ)蔵王堂から眺める夕日がとても綺麗でした。翌日は、芋ヶ峠を越えて明日香、桜井、長谷寺へ。途中、通った伊勢参宮本街道は興味津々・・・来年は、大阪の玉造稲荷神社よりお伊勢さんまで、通しで走ってみようかと!

 大和高原は、奈良県東北部の高原地帯を総称する名称。笠置山地および宇陀山地、室生山地に属す奈良県内の高原地帯を指す・・・とあるサイトより

 昨年、桜井から大宇陀を訪れ、その魅力に取り付かれた。こんな素敵な場所があるなんて・・・岐阜の山間部が雪で閉ざされる12月中旬、この時期に大和高原を訪れるのが恒例になりそうだ。名阪国道針テラスに仲間が集まった。

 先ずは小倉町へ・・・そこより県道127号にて染田、無山へと走る。その風景は昭和30~40年代の雰囲気そのまま・・・なぜか懐かしさを覚える。狭いながらもゆったりとした田園風景、今時の新興住宅にはない落ち着いた民家の佇まい・・・どれも嬉しい。


(室生口大野への道)

 県道28号に合流して室生口大野を目指す。ちょっと交通量は増えたが、情緒はそのままであった。皆の会話が弾み、のんびりツーリングを楽しんでいるようだ。いいペースで国道165号へ出くわす。ここで奈良市から輪行のメンバーと落ち合う。

 宇陀川岸の自然岩に刻まれた弥勒磨崖仏があることで有名な大野寺に立ち寄る。ここは修験道、役の行者「役小角・えんのおづぬ」が開祖という。ちょっとだけ境内を覗いてみた。

 川に沿って上流へ向かう。もう観光シーズンは終ったようで、クルマも少なくて快適であった。室生寺は有名な観光地、さぞかし紅葉の時期には観光客で賑わうのであろう。しかし、旅を楽しむコツはこのシーズンを外すことにあるようだ。室生寺では名物の草餅をいただいた。素朴な味が嬉しい・・・

 吉野室生寺針線を南下し、国道369号へ向かう。黒岩川に沿った道には「伊勢本街道」の案内板が・・・いつかはこの道も走ってみたいと思う。国道へ出会い、右折して開路トンネルを避け、旧道を進んで、再び県道28号を南に走る。難所は染谷峠(714m)背の低い笹に覆われた吉野杉の森を走るのはとても気持ちがよい。


(大野寺の磨崖仏)

 この峠を過ぎれば吉野までは下り・・・気をよくして快適にダウンヒル・・・かと思えば零度近い冷え込みに足のつま先が痺れてきた。日帰り温泉「たかすみの里」の横にある天好園にて温かい食事を採った。ここは深吉野と呼ぶらしい・・・在り来たりの奥吉野ではないところが面白い。併設の「たかすみ文庫」も興味深い。

 国道166号に出会い、高見川に沿って西進する。振り返ると、雪で白くなった鋭鋒が・・・あれが高見山だとすぐに分かった。実に格好良い形をしている。更に県道221号をひた走る。山の斜面に張り付くように建てられた民家が凄い。

 丹生川上神社中社に着く。ここはかつて吉野離宮があったとのことで碑が建っていた。これは南北朝の時代、南朝の後醍醐天皇の宮があったというのではなく、別荘みたいなものらしい。


(蔵王堂の夕暮れ)

 更に進んで小川へ・・・ここは、幕末に天誅組が戦いに挑んだ場所とか・・・それぞれの義士が戦死した場所を克明に残してあった。楽しみのみたらし団子は売り切れであった。

 県道16号、39号とつなぎ、吉野を目指す。近鉄吉野駅でしばしの休憩を取り、最後の激坂、七曲坂に挑む。金峯山寺(きんぷせんじ)・・・それは役小角(えんのおづぬ)を開祖とする役の行者(修験道・山伏)の本山でもある。本堂となる蔵王堂は国宝であり、その建物は東大寺大仏殿に次ぐ規模だという。本尊となる三体の蔵王権現は必見・・・青い顔料で塗られた形相は凄まじいものがある・・・御開帳の時には訪れてみたい。

 今宵の宿は「一休庵」、窓の前方には如意輪寺の塔が遠望でき、春は桜の海が見下ろせる立地であった。夕食は鴨鍋・・・夜が更けるのも忘れ美酒に酔った。銘柄は「八咫烏 」・・・


(明日香にて)

 二日目・・・芋ヶ峠を越えて明日香へ。途中、北大阪の方々と遭遇するが、気が付かずに通過・・・失礼なことをしてしまった。

 稲渕の棚田を眺めながら石舞台古墳へと向かう。この辺りは最高に気分の良い場所である。きんつばの店を冷やかし、岡寺、飛鳥寺、山田寺跡と史跡を通り過ぎる。甘樫丘も近くに・・・


(稲渕の棚田風景)

 桜井へと至り、旧の伊勢参宮本街道へと出くわす。駅前のアーケード街を潜り抜けるのも面白い。忠実に旧道を拾い、長谷寺のある初瀬を目指す。ちょっと賑わう門前町の食堂に入り、にゅう麺セットなるものをいただく。当然、麺は三輪素麺で、冷えた身体を温めてくれた。

 後は、県道38号を走り、1時間半後に針テラスへと戻り着いた。この桜井都祁線も静かでよい。ずっと上り基調なのが辛かったが・・・

 充実の二日間・・・これも経験を積んだベテランサイクリストの皆さんのお陰・・・心の底から自転車をやっていて良かったと思える二日間でした。感謝を申し上げます。