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廃線の旅 尾小屋鉄道をたどる!!

2010-07-12 22:18:45 | 旅行
《廃線の旅 尾小屋鉄道をたどる!!》

 北陸地方、唯一の762mm軌道(ナローゲージ)の軽便鉄道として人気を集めていた、石川県小松市の尾小屋鉄道。尾小屋鉱山の鉱山鉄道として開業し、華やかな時代もあったものの、モータリゼーションの波に勝つ事はできず、昭和52年3月19日の営業を最後に、ついにその歴史に幕を閉じた。・・・尾小屋鉄道ホームページより
http://www.geocities.co.jp/Hollywood/5419/

 33年前、小松駅の前より小さな鉄道が白山の麓に向かって走っていた。軽便鉄道・・・それはまるでトロッコのような客車で、のんびりとトコトコと走っていたという。尾小屋鉄道・・・尾小屋鉱山で採掘された銅鉱石を運ぶために敷かれた鉄道で、今は写真でしか知ることができない。

 「新小松駅」駅前にて八百屋のオバちゃんに昔の話しを伺う。地元で勤めていた運転士の方ももういないとか。500mほど南下してから大きく左にカーブし、田園地帯(当時?)を真っ直ぐに東方向へと向かう。

 「西吉竹」「吉竹」の駅付近よりサイクリングロードとなり、徐々に勾配を上げてゆく。「遊園地前」の駅があったと思われる一帯は公園となっていた。ちょっとした峠を越えて「花坂」へ下り立つ。道路の上には当時の軌道跡が明瞭に残っていた。


(大杉谷口橋梁)
 
 道路沿いに「西大野」「大杉谷口」へと進む。この先で軌道跡は左にカーブし、大杉谷口橋梁を渡っていた。さび付いた橋梁の上には朽ち果てた枕木が今も残り、廃線から33年という月日の流れを感じさせてくれる。通りがかった中学生に鉄道のことを聞くと、そんなのが走っていたのは知らないという。当たり前か・・・

 「金野町」当時のままのプラットホームが自然に帰ろうとしていた。前後の軌道跡も残り、しばらく自転車で辿ってみた。

 「金平」「沢」「塩原」「観音下」と田んぼの中に残る軌道跡を探ってみる。いよいよ山間地へ・・・行き止まりが多くなり、国道から迂回して探してみるが藪となっているところが多くなる。


(素掘りの金谷隧道)
 
 夏草が茂る道を強引に入ってみると、忽然と素掘りの隧道が現れた。入り口は石で組まれ、当時の電線の碍子がぶら下がっていた。今にも向うから蒸気機関車が走ってきそうな気が・・・

 「倉谷口」「長原」・・・隧道や橋梁が残っているはずであるが、川の対岸にあり、聞く人もいないために確認ができなかった。

 終点「尾小屋」かつての銅鉱山の跡であり、当時の面影は薄い。尾小屋鉱山資料館があり、かつての坑道跡・マインロードを見学することができる。手前の広場には蒸気機関車と客車が展示されていて、当時の面影を偲ぶことができる。しかし・・・やはり鉄道は走っていてこそ生きていると感じるのだが・・・


(展示の写真より)

 地方には、まだまだ多くのローカル私鉄が残っている。車社会の波に飲まれ、廃線の運命を辿るところも多くあるが、なんとか残ってもらいたいものである。化石燃料の枯渇、排気ガスによる環境汚染・・・何年か先、また鉄道が見直される時がやってくる・・・その時まで頑張ってもらいたい。

フォトアルバムはこちら・・・
http://album.pentax.jp/166909111/albums/444669/