『Into The Purpple Valley』(1972) Ry Cooder

2009年11月06日 | 70's
ライ・クーダー&ニック・ロウのライブが行われておりますね~。渋くて何ともよさげ!
なので今日はこのアルバム!ライ・クーダーの2ndアルバム、『紫の峡谷』!

このアルバムは私が高校生になってCDラジカセを買ってもらってすぐ買った内の1枚なので思い出深いCDでもあります。
いつの時代でもやってるけど、80年代末 or 90年代初期 ワーナーのForever Youngシリーズで出たCDで、広告を見ては来月はどれを買おうか楽しみにしてたのですが、そうやって最初の方に買った1枚だったから、ホントに大切に大切によく聴いた1枚なのです。

まぁ何が好きってこのジャケが好き。コレいわゆるハリウッド映画のブルースクリーンを利用してるというか茶化してるというか。ブックレットの裏には全く同じショットでまっ晴れで笑ってる2人のショットがあるんですよね。バックの背景1つでこんなに変わっちゃうんだぜっていうユーモア。ライさんの表と裏の表情の違いがたまらん!あと40年代ハリウッド映画のポスター風な RY COODER の文字デザインもたまらん!!

で、中身、これまたもーーーたまらん!!!
音楽の歴史をぎっしりと詰め込んだギタープレイのなんとも軽やかなこと!普通だったらもっと重かったり、テクニックのひけらかしみたいなものが入りそうなもんなのにね。この人の演奏って嫌味がなくってとっても心地よく響いてるんですよね。音色がとても澄んでて。

そして私がもっと好きなのは彼の歌声。人肌の温もりを感じさせる、何とも人懐っこい歌声。でもどこかシャイで控えめだったりするところもいい。
トボた味わいがある。だけどホントはトボケてるんじゃない。
これが、これこそがブルースマンの歌声なんだという声。
飄々と人々の悲しみや苦しみを背負い込んでる、そういう歌声のような気がします。

このアルバム、ホントに1曲1曲がすごい大好きなんですけど、今日は1曲だけ。
圧巻のラスト "Vigilante Man" 。
この曲のボトルネック・ギターの音には、もうホントに・・・。
聴いてて身体はピタッと固まって全く身動きできなくなってるのだけど、その中にある心は異様に荒れ狂ってしまってるという。
こんな恐ろしい曲でアルバムを終わるだなんて、酷だぜ、ライさん。CDが鳴り止んだ後の静寂、一体どうすればいいのさ。

あぁ、また時間になってしまった。もうヤバイくらいギリギリだー!
今日行ったらあとは週末だ!では行ってきまーす!







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16 コメント

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RY教授の70's傑作アルバム (デフレおじさん)
2009-11-06 11:17:48
この時点ではバーバンクって理解が出来ていなかった。今もか!?

でもモスコさんが仰る通りでややデフォルメされた古き佳き亜米利加というハリウッド的なプロダクションという手法に沿った傑作だったのでしょうね
最近では次作“流れ者の物語”ばかりトレイにのっかることが多くなったが、このアナログ盤をもう一度聞きたくなった。
モスコさん、アリガトウ 


http://mixi.jp/view_diary.pl?id=1149066464&owner_id=6646266&org_id=1152818128
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しぶー (ダン・コレステ)
2009-11-06 11:46:31
モスコさん、もー本当に色んなヤツ聴いてますねー。
普通、女子高生がライ・クーダー聴くかー?

僕は高校生の頃はどちらかというとらニック・ロウですな。
久しぶりにこんなビデオ見たら泣きそうになりました。

↓コレコレ「Cruel To Be Kind」
http://www.youtube.com/watch?v=b0l3QWUXVho

でも近影のライ・クーダーとニック・ロウの写真を見たら時の流れに涙を禁じ得なかったのでした。
あんなに長身でカッコ良かったニック、すっかりダンディーなおじいさん・・三國連太郎みたいっすね。
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Unknown (rei)
2009-11-06 18:56:56
はじめまして~
Black Kidsの記事からこちらへたどりつきました。
好みの音楽記事がいっぱいで楽しく読ませてもらいました。
わたしも洋楽リスナー(特にロック)ですが、主さん相当詳しいですね!!尊敬します~

ライ・クーダー、恥ずかしながら名前しか知りません。笑
今度聴いてみたいと思います。
また遊びに来ますね(・u・)ノシ
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休日讃歌 (miracle-mule)
2009-11-07 00:31:27
モスコさん、こんばんは。
休日前とあってご機嫌なものを聴いてますね。
二十歳を過ぎた頃にLPを買った(CDというものがまだない時代で)のですが気に入るまでに二十年以上かかりました。
おませな女子高生がいたものですね。
ジャケット、”インディ・ジョーンズ”みたいで好きです、順番が逆だけど。
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>まぁ何が好きってこのジャケが好き. (sugarmountain)
2009-11-07 05:58:20
ブルースクリーンというか書割(マッド画)ですね。でっかいキャンバスに書かれた背景画。フォーエバーヤング・シリーズのペラペラの紙だとWジャケの見開きの写真がモノクロになっちゃっててがっかりですが、LPではここもカラーだったはずで30cm×60cmのライ夫妻の写真は思わず壁に飾ってしまいたくなるようなすばらしさでした。紙質も縮緬紙を使ってあったのでCDのようにテカテカでなくもっと深い色合い、裏ジャケの青空は抜けるように青い、でした。中古レコードで見つけたらジャケのためだけにも買うことをお勧めいたします。

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>デフレおじさん (モスコ)
2009-11-07 22:50:21
おじさん、こんばんわ。

『流れ者の物語』もいいですねー。
というか、アルバムとしてはそっちの方が優れているかもですが、私は出逢いがこっちだったからな~。
どうにも思い入れがあるアルバムでございます。

でもライさん、まだ全部聴けてないけど、ハズレアルバムなんてないんでしょうね、きっと。

おじさんがこのアルバムをもう一度聴きたくなったキッカケになれたらうれしいですね~♪

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>ダン・コレステさん (モスコ)
2009-11-07 22:55:19
ダンコレさん、こんばんわー。

しぶいんですかね?
ダンコレさんこそ、高校時代にニック・ロウ?かっこいー!
リアルタイムですか?
”Cruel To Be Kind” 、コレPV?初めて見ました。

あー、そっかぁ!最近のニック・ロウ、誰かに似てると思ってた気がしたけど、連さんかー!(笑)
マジで激似だわー!

でも今のニックさん、アリですよね。
若い頃より好きかも。







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>reiさん (モスコ)
2009-11-07 23:04:03
reiさん、初めまして!
コメントどうもありがとうございます!

こういうコメントを頂けると、やりとりしていなくても、どこかの誰かがホントに読んでくれているんだなぁと実感沸くし、すごくうれしくなっちゃいます。
ありがとう!

reiさんとこも先ほど少し見ましたが!なんと!
お若い!!
ウチにコメントくれた方で間違いなく一番ヤンゲストな方です(笑)

そんな人にもちょっとでも楽しく読んでもらえたなんて、うれしいなぁ。

にしてもライ・クーダー、名前だけでも知ってるんですね!
かーなーりクールな音楽だと一言、お伝え申し上げておきましょう!(笑)

ではまたゼヒゼヒ遊びにきてくださいね~♪


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>miracle-muleさん (モスコ)
2009-11-07 23:09:57
miracle-muleさん、こんばんわ!

二十年以上かけて、お気に入りになることも素敵ですよね!
私ももちろん(?)すぐ好きにはなれなかったです。
でも昔は一度買えば、何度も何度も聴きましたからね。
好き嫌い関係なく。
でもまぁこのアルバムで良かったかなぁ。とっつきやすさがあるかと思いますので。

インディ・ジョーンズ、確かに!
あれも昔のハリウッドの冒険活劇のリヴァイバルものですものね。

インディと言えば、前のコメントの続きのお話ですが、一番はじめに好きになった俳優はハリソン・フォードでした。
フツーでしょ?(笑)
いや、でも小学生の時だからフツーではないのかな、やっぱり・・・??(苦笑)
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>sugarmountainさん (モスコ)
2009-11-07 23:17:57
sugarmountainさん、こんばんわ!

あ、そっか。書き割りか~。よりチープな演出なんですね。
ナルホド・・・。

あの見開き、カラーなんですか!詐欺じゃん、そんなの!(笑)
でもだから安いのか・・・(違うか!)。

>LPではここもカラーだったはずで30cm×60cmのライ夫妻の写真は思わず壁に飾ってしまいたくなるようなすばらしさでした。紙質も縮緬紙を使ってあったのでCDのようにテカテカでなくもっと深い色合い、裏ジャケの青空は抜けるように青い

うわぁ・・・。わかりました!
中古レコ見かけたら絶対買います!!
だけどあんまり見たことないんですよねぇ、ライさんの初期のレコードって。
ちょいあとの『Bop Til You Driop』、コレは少し前アナログで買ってホクホクしていたところです。
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