『Live At Massey Hall 1971』(2007)Neil Young

2009年12月10日 | ニール
美しい歌声。美しいギターとピアノの響き。美しい歌。
ここにいるのは黄金の心を探し続ける美しい男ただ一人。

長い長いニールの音楽人生の中でも特に重要な時期の重要なライブ。
この頃ロックの神様に相当愛されてたんじゃないの?ってくらい才能がほとばしってて。
それが音の端々に現れてるんだからたまんない!

曲間の際にいつもの冗談なんだか本気なんだかよく分からないMCをかましてる間にも手は動いててギターやピアノの音が鳴っているのだけれど、それが奇跡的なまでに美しい!聴いたことあるようなないようなフレーズがポロポロ流れ出し、今から一体何が始まるのだろう、どこの惑星に連れてかれるんだろうくらいのトキメキがあって。今も変わらないスタイルのこの語り部分こそ、ニールアコギライブの真骨頂なんじゃないかと。少なくとも私的には重要な部分です。チューニングの音にもトキメいちゃうものね。

そして曲が始まると当然もっと美しい、最初から完成されていた世界が現れてくるという、夢のようなライブ・アルバム。

ニールのライブは、クレイジーホースと一緒の時の激しいものでも、これのようにアコースティックで静か目なものでも、いつでもケタはずれにすばらしいもので。実際の体験に比べればヘでもないんだろうけど、それでもやっぱりこの特別なライブを疑似体験出来るとうことはすばらしいことです。オフィシャルだから当然音抜群にいいし、先ほど書いた曲間のMC含め全てが真空パックされてるようで、実際そこにいるかのような錯覚に陥ります。入り込めるのです、その世界に。音の良さもあって。


一人でやるライブ、一人で作るアルバム、私、大好き。
だってもうそこにあるのはその人純度100%のものだけじゃないですか。
なんせ一人だからものすごく個人的。そこがいい。
一人でそれだけ1つの世界感を作り出せるってこともすごいし。


”On The Way Home” このライブ用のアレンジ、好きなんですよね~。イントロとか素敵でね。原曲より好きかも。

”Journey Through The Past”
”Helpless”
”Love In Mind”
”A Man Needs A Maid/Heart Of Gold Suite”

前半にある、以上の4曲の流れがものすごイイ!
”A Man Needs A Maid/Heart Of Gold Suite”とかイントロのMCのバックで弾いてるピアノのメロディとか聴いてると泣きそう。組曲になってんのもまた泣かせる。唐突に ”Heart Of Gold” が歌われる瞬間とかまたきゅんとなるし。ピアノでサラッと演ってんのがまたいいのです。

”See The Sky About To Rain”とかたまんない。めっちゃメロウな気分になってしまいます。

バッファロー聴いたらなんだかニール風が吹いてきてしまって何気に久々聴いたのですがやっぱすごいなぁ。
自分と音楽とギターと対峙してるって感じのこのライブ。
冬の夜更けにいいです、コレ。





『Buffalo Springfield』(1966) Buffalo Springfield

2009年12月06日 | ニール
うわい!賞与が出た!
あんま期待してなかったから嬉しかったなぁ。今年は勤務時間が伸びた分頂ける金額も多くなっちゃってウシシシ。ボーナスとまで呼べる額ではないですけどね。でもホント有り難いっ。
でも私、バカだから欲しいものってCDかレコードしかないのですよ、みなさん。
ってここ読んでるみなさんもそう?そうですよね??(笑)

そんなわけでちょい久々にネットで心置きなくCDを物色してウキウキ気分。音楽聴く意欲も満々!
そんな中、今日はバッファロー・スプリングフィールドの1st。
ホントは秋先に似合うアルバムなのかな、という気もしますけれど。

それこそ前回の『サーフズ・アップ』同様、このバッファローの『アゲイン』や『ラスト・タイム・アラウンド』も高校の時にドップリハマりましたです。同時期にリアルタイムのフリッパーズ・ギターがガッツリ引用してたもんだから盛り上がったなぁ。一人で(苦笑)

だけどこの1stは聴けてなかったのです。随分後になって97年に出たSTEREO/MONO収録した再発盤出た時にそれ買って。
その後に決定版のバッファロー・ボックスが出てそれも手に入れて。そのボックスの中にこの1stの MONO のアルバム丸ごと入ってるから単独のCDは売ってもいいんだけど何故か売れなくて手元に今もあります。
コレ、ジャケットも好きなんです。特にこのバンド名のロゴ・デザイン。ビーチ・ボーイズの『Pet Sounds』にもちょい似てるけど、こっちのがよりポップ。このフォント大好き。
黒でキュっと引き締まった中にこのポップなフォント!そして右の方で不適に微笑むニール!(笑)何気なくお見事。アトコのオリジナル盤で是非欲しいわー。

そうやってバッファローの中でも一番新しく出逢った1stは、比較的まだ新鮮な気持ちで聴けるし、そして徐々にどんどん愛おしくなってくるバッファローなのです。
後の2nd、3rdと比べて曲の粒がそれほど立っておらず、ちょっと緊張気味というか固いとこがあるんだけど、でもどれも統一感のあるフォーク・ロックてな質感がとてもいいんですよね、このアルバム。
あ、あとから追加収録された ”For What It's Worth” は別格で。コレは粒どんだけ立っとんねん!てなモンスター・チューンですもんね。
まぁ、これは明らかに1st収録曲とは捕らえない方がいいかな。この曲が入らない方がアルバムとしてはバランスが良いですもんね。


この1stは、ニール・ヤング作でリッチー・フューレイが歌う3曲がなんと言っても大好き!
”Nowadays Clancy Can't Even Sing” と ”Flying On The Ground Is Wrong” と ”Do I Have To Come Right Out And Say It” の3曲!
早くもニールのメロウな資質がバリバリに出ちゃってて、リッチーの甘い声とスティルスの男らしいハーモニーで彩られて絶品なこの3曲。
ニールの作なのに自分で歌わないという、こういうことって後になるとないことじゃないですか。ボックス収録のヴァージョンででニールが歌うデモを聴けるのですが、このデモ聴くとよく分かるんだけど、ニールこの時は自分で歌うことにまだ自信がなかったんですよね。緊張してるのがすごく伝わってきてコレはコレで好きですけれど。

でもそうは言っても一番存在感があるのはやっぱスティルスで!スティルス作の "Go and Say Goodbye" "Sit Down I Think I Love You" "Baby Don't Scold Me" なんかは既に早々とクラシックの域に達してるというか。曲としても歌い手としても堂々としたもんです。

本格的に寒くなってまいりました。アメ・ロックで心暖めるといきましょうか♪


『Are You Passionate?』(2002) Neil Young

2008年08月20日 | ニール
今のバイト先に行きだしたのが、ちょうど1年前の今日。
ふぅ~、1年かぁ。早いような短いような。
実は恥ずかしながら「続ける」ことがまず第一の目標だったので、まずはひとまず第一目標達成、かな。ショボイ目標でホンットお恥ずかしい話なんですけど。ちょいと当時悩んでおりましたからねぇ。
だけど今まで続けられていたのは、ひとえに会社の周りの人たちのおかげだと思います(特に同期のあいちゃん、ありがとー!)。みなさんにホントーーに感謝。人との出会いは大切だなぁとしみじみ思います。

最近、ふとした瞬間に、例えば空を見上げた瞬間とかに、意味なくフッと ”幸せ" を感じることがたまにあるんですよね・・・。

そんなわけで、第一目標を達成したので、これからは今の状況プラス、なんか新しいことにもチャレンジしていきたいなーーーっと考えているんです。ウラララーッ。


で、今日はお盆休み代わりの代休をもらっていたので、家事を片付けて、お家で1人でのんびり。
こういうのは久しぶりだから、したいことをする。
音楽と三国志漬け(笑)
そして久々のブログ書き。

この記事の前の記事の映像を見て、すっかりほわ~んと感動(泣)してしまい、朝からニール・ヤングでした。
ニールの(本当に!)数ある作品の中でも、あまり語られているのを見かけないこのアルバム、『Are You Passionate?』人気ないのかな?私はなぜかかなり好き。リアルタイムできっちり日本盤で愛聴。ブッカー・T・ジョーンズとドナルド・ダック・ダンを客演&共同プロデューサーとして招き、意識的にソウル/R&B(スタックス寄り)にしている曲が多いのが特徴です。

M-1 "You're My Girl" 、のっけからびっくりのイントロ。ソウル音楽の影響やそれからもらった喜びを素直に、とても素直に表わした曲。かわいいヒトです。

M-2 "Mr. Disappointment" のイントロのギターの鳴りがたまらなく気持ち良くて。歌のメロディを弾いているだけなんだけど、こことは違うどこかの世界に確実に連れて行ってくれる音なんですよね。どこか遠い国の、どこかの、例えば草や土のにおいまでしてくるような、ホント一瞬でこの音だけで、飛べる、っていうか。低い歌声で始まってサビで ♪I'd like to shake your hand~ Mr. Disappointment~♪ てあのニールの鼻声裏声で入ってくるとことかももーたまらない。コレはとびきりの名曲だって、本日、今朝、私の中で確信。

とか思っていたら、このアルバムのギターはほとんどこれと同じ鳴り方をしているんですよね。
M-3もM-4も同じ感じのイントロ。間奏。この時のニールのモードはコレだったんだね。
音にもかなりこだわるニールさんだから、アルバム全編ギターもドラムも音がすんごい気持ちいい!!


しかしアルバム真ん中の M-5 "Let's Roll" で今までのこのさわやかな風通りのいい流れは遮断され、一気に重く息苦しい 世界に変わってしまう。この曲は9.11アメリカ同時多発テロ事件でハイジャックされてしまった飛行機に、お客として乗っていた人たちに何が起こっていたのか、テロ犯人に対して何をしようとしていたのかを新聞で読んだニールが、そのことの実況と、それはいったいどういう風だったんだろうと想像し、歌詞にし、歌にしたんですよね。これを歌にしたということが、ショッキングだったし、それは今でも聴くたびにそう感じる。曲が生々しいため、その瞬間のことを考えさせられる。あの事件について考えを巡らせる。不穏なイントロは確かにその時の機内の空気を含んでいるように聴こえるくらい、何か邪悪なものが宿っていて、その後の電話の鳴る音には毎回毎回聴くたびにドキリとしてしまい、こんなあまりにシリアスなことをポップスの世界でやってしまうなんて、賞賛の意味でも勘弁してくれよって意味でも、なんてことをやる男なんだと思ってしまう。
この曲はこのアルバムの中で孤立している。だけどこの曲が入っていないこのアルバムも考えられない。
そして私たちはこの曲を聴くたびに思い出す。

M-6 ""Are you Passionate?" 、勇気ある曲の後にはタイトル曲が静かに生きることの意味について語りかけてくる。完全に前の曲からの考えられた流れ。

M-7 "Going Home" 、この曲だけウィズ・クレイジー・ホース。いつものドライヴィング感バリバリのヘヴィなあの音。カッコイイ曲。この曲、2001年のフジロックでまだ聴かぬ新曲として演奏してたんですよね。
そして、この比較的ダークな M-5、6、7 を挟んでアルバムはまた前半のようなソウル風味の穏やかな表情に徐々に戻っていきます。


M-9 "Be With You" はまんまモータウン。それはびっくりするくらい素直に。素直なことはいいことだ!
(余談ですがニールの初レコーディングはそういえば確かマイナー・バーズ名義でのモータウンでしたよね!じゃ、里帰りってこと!?)

M-10 "Two Old Friend" 。これが私のこのアルバムの白眉(三国志♪)です。
優しいメロディにのせて繰り返し歌われるのは神様に問いかける言葉

どうしたらあなたのようになれるのか
邪悪に対して見ざる聞かざる感じざるを貫けるのか
私の心のなかで/痛んでいる心のなかで
私の心のなかで/脈打つ心のなかで
私の心のなかで/相も変わらず陰険な心のなかで
                         
という歌詞で、 "Let's Roll" という曲が成り立った心境の解説にもなり得ているし、そして今の時代に生きている私たちの心の代弁にもなり得ていて、深く共感を覚えます。
どういう風に生きていけばいいんだろう、世の中で起こっている様々な出来事と。
痛んでいる心を持ちつつ、腹黒い心(Black Heart:ライナー訳詞では ”陰険な心” と訳されていました)を持ちつつ。

答えを出すことなく、やみくもな正義を振りかざすこともなく、正当化することなく。
自らや私たちにずっと問いかけ続けているというニールのアーティストとしての姿勢、これが信じられるとこなんだよなぁ~と思ってしまいます。名曲。

うーん、いいアルバムだ~。




『Prairie Wind』Neil Young (2005)

2005年11月07日 | ニール
たぶん、お酒が飲めたなら、すごく美味しいんだろうな。
このアルバム聴きながら、ちびちびとやったら、ちょっとした天国なんだろな。

ゲコだから、無理だから、コーヒー飲みながら聴いてます。
こないだ初めてちゃんとしたマメ屋さんに行って挽いてもらった(今まではスーパーで売ってるの飲んでた)、カフェオレによく合うというコクの強いヨーロピアン・ブレンド。
お陰でカフェイン効き過ぎで、ぜーんぜん眠れません。
でも美味いんだ。


なんか沁みるんですよね~、ニール・ヤングの新作『Prairie Wind』。
晩秋にピッタリですよ。特に夜更けとかには。

エミルー・ハリスのコーラスが入っているせいか、ベン・キースの奏でるペダル・スティール・ギターが入っているせいか、とにかく聴いてて幸せ度が高いアルバム。

シンプルこの上なし&適材適所な演奏及びコーラスが、とっても気持ちいい。
DVD付きならその演奏シーンをじっくりたっぷり見れますよ。
これがまたイイ雰囲気なんですよね~。
職人たちの現場を見るのは、なんとも気持ちがいいですね。
ピリッとしてて、でもきちんと人間らしくて、すがすがしい。
(個人的にはベースのおぢさん:リック・ロサスとコーラス参加の奥さんペギがツボ。なんかカーイーわ♪)
やっぱり映像で実際の演奏を観れるととっても分かりやすく、最早CDはオマケといった様相になっていて、なんだかとっても楽しい。音もCDよかイイし。


アルバム、穏やか一本やりかと言えば、そうでもなく、前作の『グリーンデイル』の影をチラホラ感じたり。
ちょっとした単語とかの背後にも、大きな物語の存在を感じてしまう。
でもそれは何も『グリーンデイル』を体験したからってことに限ったことではなくて、元々あるんですよね、このヒトの歌詞の世界の背後には壮大なスケールの物語性や精神世界が。
豊かな歌詞世界だから。
シンプルな単語が、叙情性を帯び、神話化していく。歌の中で。

そして9.11以降の今の世界の不穏な空気も、ちゃんと紛れ込んでいる。
残念なことだけど。
でも、同じ世界に、同じ時代に住んでいる、そう思わせてくれる数少ないアーティスト。

今のところ “The Painter“ “It's A Dream“ “This Old Guitar“ “When God Made Me“にぞっこん。
でも他もさいこー。全曲いいや。
一見べたつきが一切無く、サラッとしてるんだけど、全ての音が有機的に鳴っている。
豊潤。

ニールはいつでもすごいや。
多分ニールはいつの時代もニール・ヤングであり続けてる。
それがよぉく分かるアルバムです。
こりゃあ聴き込みますよ。文句ナシです。


今年はあとはブライアン・ウィルソンのクリスマス・アルバムかぁ。
ポールも出たし、スゴすぎる年です、2005年。
でもあと2ヶ月切っちゃったかぁ。早いなぁ。



ニールばっかしんどい!

2005年10月18日 | ニール
「もう、ニール・ヤングばっかりしんどいっ!」

と言われました。夫に。

バッファロー・スプリングフィールドの写真を持ってきて
「コレ見て見て!若いニール・ヤングって結構カッコイイやろ?」って見せた時に(笑)

何か、その言われた言葉自体、考えてみたらオモロイなぁ~って。
だって、普通の奥さんは吐かれませんよね、そんな台詞。

「だって寝ても冷めてもニール・ヤングばっかりやねんもん!」

とも言われ。
え?そうだっケ?
気づかなかったナーw

そういや、無理から写真やビデオ見せたり聴かせたりしてました。
じわじわボディブローのように効いてきたみたい。
普段滅多に文句など言わない人なので、よっぽどだったのかね(笑)
ま、夫はニュー・ウェイブ小僧だから、元々合わんのでしょうねー。がははー。

そんなこんなで、もう長いこと、第何期か目のニール・ヤング期なのです。
でも、そうこう言ってる今日にでも、嘘みたくパタと終わる可能性山のごとし。


今日は自転車で近所のお惣菜レストランにランチに。
めちゃめちゃ混んでるのと、値段も割に立派なものなのとで、いろいろビックリした。
地元にこんな隠れ人気スポットがあるとは!ナメてました。
にしても旨かったナ~。
デザートのミルクプリンがまた、あっさりしてて!

帰りに、いつもはあんまり行かない方のスーパーで、こっちでしか見ない、ゆず胡椒とウサンクサそな “アジアン・スパイス・ソルト“ なるスパイスと、ナンプラーなどの調味料を買う。
“アジアン・スパイス・ソルト“ は「ふるだけで、エスニックの香りと味」だそうだ。
ホント?でもこういう魔法っぽいの好き(って全然魔法じゃないし。スパイスだし)。

自転車を夫と二人乗りして帰っていたら、下校途中の小学生男子に「二人乗りはイケマセン」と叱られた。

今夜のウチの晩御飯は、スパイス全く関係ねーじゃんっ!のたこ焼き祭り(手抜き)。
おダシで、明石焼風に食しましたが、せっかくなのでゆず胡椒をダシにちょっと足したら “大人のたこ焼き“ な味になって旨かったっす。
お腹一杯。



バッファロー・スプリングフィールドよもう一度

2005年10月16日 | ニール
バッファロー・スプリングフィールド。
もう名前だけで完璧。

このバンドは自他共によく言われるのが、初期なら初期ほどバンドの状態は最高、ということ。
たとえアルバムとしては1stより2ndの方が実際優れていて、世間の評価が高くても。
そしてこれまた評価の高い3rdは、個人個人の曲の寄せ集めに過ぎない。


リッチー・フューレイ曰く

「スタート当時が最高だったね。僕たちオリジナル・メンバー5人はマジックを持っていた。音楽的にとても強く結ばれていたし、レコードはエキサイティングだった」


スティーブン・スティルス曰く

「誰かに当時のコンサートを録っておいてほしかったよ。4回目、5回目くらいになるとコンサートはすごく良くなっていった。ウィスキーでの初めの1週間は、まったく信じられない凄さだったんだ。僕たちはまさに信じがたい集団だったね。あれが僕たちのピークだったんだ」



1stアルバムが出るまでの伝説をまとめてみました。



64年 夏ーーー●スティルスがフューレイと出逢う。
       (@N.Y.・グリッチ・ヴィレッジ)

65年 春ーーー●スティルスがニール・ヤングと出逢い一緒にバンドを
        組もうとラブコールを送るも、ヤングのよくある気まま
        な気分=「俺はフォーク・シンガーになるのだ」と
        アッサリ振られる。
       (@カナダ・トロント)

65年 6月ーー●バーズ「ミスター・タンブリマン」をリリース。
        興奮したスティルス、速攻L.A.に向かう。
        ●この頃スティルスはモンキーズのオーディションを
        受け、歯並びの悪さと “頭頂部の今後予測される心配“
         により見事落選する。
   
   11月ーー●スティルスを探しに来たヤング、自作の“クランシー
        は歌わない“をフューレイに聴かせる。   
       (@N.Y.・グリッチ・ヴィレッジ)

66年 1月ーー●ブルース・パーマーがヤングを見つける。
        (@カナダ)
  
    2月ーー●興奮し続けているスティルスがフューレイを無理
        矢理N.YからL.A.に呼び寄せるも、他のメンバーが
        見つからず2人で失意のバンド探しの日々。
        フューレイに話が違うとスティルス怒られる。
        ●2人で “クランシーは歌わない“ を練ったりする。
       
        ●ヤングとパーマーは新しい仕事(バンド)を
        探しにヤングの霊柩車でL.A.に向かう
       
   4月6日ー●有名な渋滞の伝説。
        つまりスティルスとフューレイがL.A.の路上で渋滞に
        巻き込まれている所に、サンフランシスコに向かう
        対向車線にヤングの一度見たら忘れられない、おんぼ
        ろでバカでかい霊柩車を見つけ、劇的なタイミングと
        シチュエーションで再会する、というもの。
        (L.A.・サンセット・ブールヴァード)
       
        ●1週間経たないうちにドラマー、デューイ・マーティン
         加入。オリジナル・メンバーが揃う。

   4月中旬ー●The Troubadourで初ライブ。

 5月~11月ー●Whisky A Go Goでの伝説的なライブを繰り広げ、
        話題に。
        レコード会社がこぞってバンドの獲得競争に走る。
   
   7月ーーー●1stシングル「クランシーは歌わない/ゴー・アンド
        ・セイ・グッバイ」リリース。

67年 2月ーー●1stアルバム『Buffalo Springfield』リリース。




こうして見ると、スティルス興奮しすぎ。アチコチ移動しすぎ(笑)
でも彼のこうした情熱的で野心アリアリのヴァイタリティーがもしなかったとしたら、このバンドは成立していなかったことに気づく。

そして渋滞の伝説。こういうの大好き。
オンタリオ・ナンバーの霊柩車。53年型のポンティアック。
フューレイは世にも見事な初Uターンを決めて霊柩車の後ろにつけた。

このバンドの歴史は、こうしたいちいち細部が詩的でうさんくさくて、とても美しいと思う。

1966年の5月、ウエスト・ハリウッドのWhisky A Go Goで、バーズやママス&パパスなどの面々を、斬新なイメージと曲で驚かせるのに充分だったという伝説のライブ。

できたてのバッファロー達自身の興奮や喜びは、どれほど大きくて眩しかっただろう。
そしてその演奏は、どれほど強力で魅了されるものだったのだろう。    

ニール日和

2005年10月14日 | ニール
今日はもっと天気が悪くなるかと思ったのだけど、昨日に引き続き案外良いまま。
秋晴れの気持ちよい日ぽかったので、近所の緑地に出かける。
iPodや本や手帳を持って、何ならあのだだっ広い緑地を自分の部屋にしてしまおうという寸法。
レジャーシートとランチも忘れずに。

デカイ木の下のベスト・ビューなベスポジにはおっさんみたいな若い子が、おっさんみたいな寝方で寝っ転がっていた。
ので、その結構近くの小ぶりの木の下に、ストーカーっぽく陣取る。
この広さで、この人の少なさで、この近さは少しヘン、だったかな。
ゴメン、だってここのビューが好きなんだもん。

その男の子は子猫を犬みたいに連れてきていて、そいつがとてもかわいらしかった。
この子猫ちゃんは男の子にとてもなついていて、飛び跳ねながら抱きつきにいったりして、また男の子もかわいがっている様子が仲睦まじかった。
自然の中の木の下で子猫とじゃれ合っている姿。
まるでウィーザーのプロモ。

私はニールを聴きながら、ニールが載っている雑誌やニールの伝記本なんかを木漏れ日の下ノンビリ読書。
iPodの「Neil Young」という好きなアルバムをただ年の順番に入れただけのプレイリスト。
『今宵その夜』を聴いていたのだけど、気づいたら『Zuma』の3曲目くらいまで眠ってしまっていた。
『ラスト・ネヴァー・スリープス』が終わる頃に出た。
何処見ても緑、という場所があるのが嬉しい。

帰りし、本屋さんで文庫本を3冊買う。
和辻哲郎の『古寺巡礼』、綿谷りさの『インストール』、よしもとばななの『引っこしはつらいよ』。

『古寺巡礼』はずっと読みたかったもの。シブイ?(笑)
『インストール』は全然買うつもりなかったのだけど、本屋さんのイスで軽く座り読みしているウチに「安いし(380円)、ま、いっか」というカンジで。
よしもとばななの『引っこしはつらいよ』は、彼女のHP上の日記らしい。知らなんだ。

自分がブログを初めてからか、こういう日記ものが面白い。
あ、でも、もともとそういうヒトの生活や生き様に密着したモノ、日記とか伝記の類いは大好きで、昔RO JAPANの2万字インタビューとかも好物だったし、そういや今日もニールの伝記を読んでいたんだったっけ。

『引っこしはつらいよ』。
そういや、今日はお隣さんが引っ越す日だ。昨日、ご挨拶に夫婦で来てくれていた。
殆ど接点は無かったのだけど、最後の奥さんの笑顔が嬉しかったな。
あー、これで明日から、ウチの両隣が無人だわ。

このように急に、今日1日の日記調のエントリを書いているのは、ばななの日記を読んだ影響という、アホ分かりやすい単純な私です。では。






おぉ、ニール

2005年10月03日 | ニール
あぁ、ニール。やぁ、ニール。
ヤングのことですけども。

前回のコメントでニール・ヤングの新譜やボックス・セットのことを教えて頂いてから、俄然ニール・モードなのです。
昨日も朝からニルってました。

近所の小学校の運動会の音楽に負けじと、狂馬の轟音や繊細なアコギの音色を響かせて、心ときめかせてました☆

何枚か聴いていて思ったんですけど、この人ってばホントに駄作がない人ですね。
アルバム自体もそうだし、その中の曲単体でもそうだし。
あ、私は80年代のものは『Freedom』以外がゴッソリ抜けていますので、何とも言えないとこはありますけど。
あと『Arc』とかも聴いた事ないですけど。
でも、この作品ちょっと弱いかなぁ~って思っている作品でも(例えば最近で言えば『Are You Passionate?』?)、実際聴けば唸らされるんですよね、やっぱり。

無人島に1アーティストの作品だけ持っていけるとしたら!
(そんな都合のイイ質問ナイんだけど )
私はニールを持っていきます!
(おぉ~、ポールでないのねぇ)
アルバムの数も多いし、作風も豊富だし
(ちょっと、ズッコいカンジ )
絶対飽きない自信がある!
(人の50倍ほど飽きやすい性格ですが)

だって、奥深いんだもん、この人とこの人の作る曲!
味わえば味わう程、また味が出てくるんだもん!
ねぇ~。
それにその時、その時、嘘がないのが、たまらなく信頼できるし。
それこそ一生付き合っていける、聴き続けられるアーテイストがいるっていうことは、なんと幸せなことなんでしょうね。
しかも同時代に!まだまだ元気で活躍してくれているなんて!



にるぽる



ニールと初めて出逢ったのは高校生の時の『After The Goldrush』。
初リアルタイムは『Harvest Moon』。

ライブは2001年のフジ・ロック・フェスティバルで初めて生ニール&クレイジー・ホース。
2003年のGreendale Tourも行きました!

フジはホントに見れてよかった。その場に居れたことに感謝。

どちらのライブもニール・ファンの父(ニールと同い年)と行ったんですよ。
フジは、初フジだったし、とっても想い出深いです。
親とそんな時間を一緒に過ごすこと自体が不思議な体験でしたよ。

このフジん時、父がですねぇ、麦わら帽子&チェックのネル・シャツという超ド真ん中の服装で臨んでいたのです wが、当日のステージ上のニールとほぼ同じ格好だったのを見て「あいつ、俺と一緒の服着とったな!」って後から嬉しそうに言っていたんですけど、もともとマネをしているのはアナタですから!(笑)



こんなカッコでした@FRF



昨日聴いていたCDの中に、1976年にニールが初来日した際の大阪公演(3月5日)のブートCDがあったんですが、これがまたまた素ん晴らしいんですよね~。
76年はクレイジーホース共々絶好調と言われている年みたいで、ライブもよく油がのってて旨いです。


●大阪フェスティバル・ホール 1976年 3月5日 セット・リスト

1. Tell Me Why (goldrush)
2. Mellow My Mind (tonight)
3. After The Goldrush (goldrush)
4. Too Far Gone (freedom)
5. Only Love Can Break Your Heart (harvest)
6. A Man Needs A Maid (harvest)
7. No One Seems To Know (unreleased)
8. Heart Of Gold (harvest)
9. Country Home (ragged)
10. Don't Cry No Tears (zuma)
11. Down By The River (nowhere)
12. Lotta Love (comes a time)
13. Like A Hurricane (americans)
14. The Losing End (nowhere)
15. Drive Back (zuma)
16. Southern Man (goldrush)
17. Cinnamon Girl (nowhere)
18. Cortez The Killer (zuma)

( )内は主な収録アルバム

ちなみに私の聴いていたCDは『Rolling Zuma Revue』というモノです♪
こんなの持っているのに、つい最近まで『Zuma』を持っていなかった不届き者です♪



●フジ・ロック・フェスティバル 新潟 苗場スキー場 2001年 7/28 セット・リスト

1. Don't Cry No Tears (zuma)
2. I've Been Waiting For You (neil young)
3. Love And Only Love(regged)
4. Piece Of Crap(sleeps)
5. Goin' Home (passionate)
6. When I Hold You In My Arms (passionate)
7. From Hank To Hendrix (H Moon)
8. Only Love Can Break Your Heart (goldrush)
9. The Needle And The Damage Done (harvest)
10. Standing In The Light of Love (unreleased)
11. Gateway Of Love (unreleased)
12. Hey, Hey, My, My (rust)
13. Sedan Delivery (rust)
14. Like A Hurricane (stars)
15. Rockin' In The Free World (freedom)
16. Powderfinger(rust)
17. Roll Another Number (tonight)
18. Tonight's The Night (tonight)

ニール、この時確か3時間くらい、演ったんですよね。
終わったの夜中の0時過ぎてましたもん。
フジの環境&観客にゴキゲンだったみたい。持ち時間を軽く延長ですよ。
この時のキレイな映像のブート・ビデオが存在するらしく、そんなものは、もうとんでもなく見てみたい。



●大阪城ホール 2003年 11/10 セット・リスト

1. Falling From Above
2. Double E
3. Devil's Sidewalk
4. Leave The Driving
5. Carmichael
6. Bandit
7. Grandpa's Interview
8. Bringin' Down Dinner
9. Sun Green
10. Be The Rain(以上全てGreendale)

11. Hey Hey, My My (rust)
12. Crime In The City (freedom)
13. Powderfinger (rust)
14. Love And Only Love (ragged)
15. Cinnamon Girl (nowhere)
16. Cortez The Killer (zuma)
17. Fuckin' Up (ragged)



3公演とも with Crazy Horse です。

1989年にもニールは来日してますが、観てない及びブートレッグ持っていないので無視 w

こうして見ると『Tonight's the Night』『Zuma』からが意外と多いですね。
01年と03年の大阪は曲が少しカブッていて、ちょっと残念でした。


新作のジャケがまた、とてもナイスなカンジ。
輸入盤はもう出ているんですね。
私は国内盤のDVD付きを待ってみます♪♪♪

また日本に来て欲しいなぁ!
今度は是非是非アコギ1本とかでシットリ目のライブでも観せて頂きたいものです。



「わかった。そうするよ。イエイイエイ」