先日やっとこ、梅田に去年できた、NU茶屋町に行ってきました。一番のお目当てはタワーレコード。BYRDさんに以前、品揃えが良いですよと教えてもらっていたので、ずーっと行きたかったのです。そして確かに品揃え良かったです!この間なくなっちゃった(哀)心斎橋店の品をそのままプラスして持ってきてるのかなぁ。ボックスもんもかなり揃っていて、ヨダレ出ました。
久々のタワレコ♪ということで、いつもだったら、洋楽のRock / Pop の棚をず~っとず~~~っと、エヘラ~、エヘラ~と彷徨うのですが、今回は何と言っても違うのです!
NU茶屋町店にもありました!Country の棚!
ここにササーッと行くのです。そしてそっから動かないのです。
だって、ここにはBluegrass、そう、ブルーグラスのコーナーがあるから!
いやぁ、いい!一杯あった!おっもしろーい!
思わず座り込んで、ウハ、ウハハと、長時間見てしまいました。
ハイ、そこのチミ、引かない!
ブルーグラス。私CD全然持ってなくて。でも、やっぱ最初はビル・モンローですよね。何と言っても彼がこのジャンルの父ですから。
んで、彼の1937ー1946年の初期音源をまとめた、
コレを買おうかなぁって、以前からネットでも目を付けてたんですが・・・。
棚を見渡すと、結構同じ様な箱もので、モンロー周辺のものも色々出てたんですよね。
廉価版っていうの?3~4枚組みだけど、3500円前後みたいな。
で、そーいうののカントリーやジャズなどの廉価版ボックスのSALEもグッタイミンにやってて、ワゴンなんかも出ちゃってたもんですから、相当真剣に吟味していたのですが。
ありました。
ブルーグラス初心者の私の求めるもの全てが入っていると言っても過言でない代物が。
それが、今日ご紹介する『Bluegrass Bonanza』という4枚組。
英国のPROPERという廉価版ボックス専門みたいなトコから出てるのですが、これねぇ、色々優れてるんですよ~。
まずブルーグラスのルーツである20年代~30年代のヒルビリー、ストリング・バンドものを集めたのが1枚目!
2枚目は「The Monroe Legacy 1936-45」と題し、ビル・モンローの出発点、モンロー・ブラザーズも収録!
3、4枚目は1944-50年までの曲を収録で、ビル・モンロー・アンド・ヒズ・ブルーグラス・ボーイズ、デルモア・ブラザース、スタンリー・ブラザース、フラット&スクラッグスなど、オリジナル・ブルーグラスを代表するアーティストはもちろん、さらに渋そうなアーティストもてんこ盛り!
なんてったって、1枚に30曲弱とタップリ収録されてるから、4枚で全109曲!
しかもねー、ここがスゴイ!お値段、ビックリの1780円!!
(ね、奥さん、お得でしょ?)
他の箱とかだと、収録曲も少ないし、ビル・モンローの曲とか、50年代以降とかの再録もあるみたいだから、ヘタに手を出すのは嫌だったんだけど、これは収録曲も多い上に、ちゃんとディスク・タイトルに年代も書いてあったからパッケージだけ見ても安心して選べました。
しかも、この値段♪同じPROPERってとこの箱でも他のモノは全部4000円弱くらいだったです(それでも安いけど)。
と、まぁ廉価版だけど、侮るなかれ、な内容なのです。
さてさて、このヴォリュームで、ぜ~んぶ半世紀以上前のブルーグラスばっか。
キツそうでしょ?全部同じに聴こえそうでしょ?
それが、ぜーんぜん。だって、もともと大衆音楽だもの。曲もそれぞれ個性豊かだし、開かれてますよー。踊り出しちゃいそうです。
あとは聴いてると、同時代のゴスペルとかブルース、フォークとかと絡んでくる共通点を感じるし、後のカントリーロックやカントリー・スィングなどに与えた影響も感じて、そーゆーのも、やっぱめっちゃ面白い。全然そこら辺も勉強不足ですけどね。
それにね、なにしろ、結構自分にしっくりくるんです、この音楽。
興味のあるジャンル、アーティストの音楽を聴くときの消化力は速い。もっともっと!ていう気持ちが起こる。
そういうのって、日々の活力となりますよね?
これ聴いてる時って、そんなカンジだから。
で、今は御代ビル・モンロー曲を重点的に聴いてます。彼のマンドリンに酔いしれておりますが、他の人だとアール・スクラッグスって人の5弦バンジョーがすごい!
スクラッグスが、彼のキャリアの始まりであるモンローのブルーグラス・ボーイズで演奏して廻ると、人々は誰も彼みたいにバンジョーを演奏する人を見た事、聴いた事がなくて、各地各地でセンセーションを起こしていたようです。
そりゃそうだ!こりゃビックリしますよ。め・た・め・た速いのです!
ブルーグラス用語で、演奏が超早めになってノリノリの箇所を ”ラン” て呼ぶらしいですが、キテます、このラン!
このCD収録曲だと "Blueglass Breakdown" って曲が最初から終わりまでラン尽くしで、笑えるくらいかっちょよい!
そんなわけで、このボックス。曲ごとの作曲者、録音年はバッチシ載ってますし、ちょっとしたブックレットもついていて、初心者には充分親切です。というか、うってつけではないでしょうか。
興味が沸いたら、さらにここから単独ものを、辿って行ったらいいのです。
私は既にその思いがふつふつと沸いてきております。
でもまぁ、まずはこれを聴き狂ってからのお楽しみ、ということで。
ブルーグラス。
最っ高に聴いてて楽しいなぁ。
ドロくさ~、だけど粋だし、お洒落ですらあって。
郷愁ごころはグッと誘うけど、でも骨董品として楽しんでんじゃあないのです。
今も生きてる音楽として、すっごくイイ。
やたらと深さもあるし、どうしようもなく捕らえられちゃっています。
ここでふと考えてみる。
今聴いているのは、半世紀以上前の音楽。
果たして2070年代とかに音楽聴いて楽しんでる人は、現在の、2000年代の音楽を聴いて、心踊らせたりするのかな。
するとしたら、それは、今の、どんな音楽なのかな。