『East-West』(1966)Paul Butterfield Blues Band

2008年08月31日 | 60's
子供たちよ、夏休みの宿題は終わらせたかい?
今日はコイツだ!ポール・バタフィールド・ブルース・バンドの2nd!

コレは以前記事にも書きましたが、今年の5月末に50%OFFセールでウシシとゲットしてきたアナログの1枚で、オリジナルのElectra EKS 7315、ステレオ盤であります!いくらで買ったかメモするの忘れちゃってたけど、半額だから1000円ちょっとじゃなかったかしら。ウシシ!

で!中身ですが、いやぁぁぁ~~~、最っ高っす!
私はポール・バタフィールド系、マイク・ブルームフィールド系はコレが初めてなんですけど、いやぁ、シカゴ・モダン・ブルース臭の、ド・ホワイト・ブルーズですね!
アンプリファイドされたハーモニカの響きがたまらん!気持ちいいー!

ヴォーカルとハーモニカのバンマス、ポール・バタフィールドさんはシカゴ生まれシカゴ育ちなんですね。半分本物じゃん!ってことで。しかもベースとドラムが黒人さんです。

いや、彼らに敬意を表してちゃんと書いておこう。
バッハ、ベートーヴェン、ブラームスに代わる新しい

『The 3-B’s』

ポール・バタフィールド - Harmonica & Vocal
マイク・ブルームフィールド - Guitar
エルビン・ビショップ - Guitar

それプラス『A-N-D』

ジェロームアーノルド - Bass
マーク・ナフタリン - Organ & Piano
ビリー・ダヴェンポート - Drums

『The 3-B’s』も『A-N-D』も名字の頭文字のことです。裏ジャケライナーより。


前回のブルース・プロジェクトと同じく60年代前半のフォーク・リヴァイバルの波から出てきたバンドということですが、ブルース・プロジェクトの面々がグリニッチ・ヴィレッジで人気の、青っ白い書生上がりって感じで、「今、ブルースにハマってるんで演ってみてるんです」って感じなら、バタフィールド・ブルース・バンドの面々は、「ブルースの為なら殉死してやるぜ!」的な、ブルース教(狂)のチンピラ上がりって感じで、好対照でなんとも面白いです。
だってジャケにズラズラ並んでるツラ、今一度見てみてくださいよ。
これから銀行襲いに行くヤツラみたいじゃん!(笑)マジかっこいいス、The 3-B’s+ A-N-D!

同じ1966年産のホワイト・ブルース・アルバムってことで、続けて音を聴を聴いたので、その違いをまざまざと感じました。でも別にどちらが偉いとかそーいうんではなく、それぞれの個性ですね。聴いてて盛り上がるのは断然こっちだけど!


それで曲なんですけど、多分一番有名なのはアルバム・タイトル曲 B面最終曲 "East-West" だと思います。確かに耳を引く演奏で、この曲だけブルース色より、サイケ前夜のオリエンタルな響きや、13分10秒に渡って展開されるジャズ寄りのインプロヴィゼーション演奏だったり、なんか完全に感覚的にだけど、雰囲気「フィルモア!」って感じで、聴き応えがあります。ゆるくない硬派なデッドって趣。

だけど個人的にはA面最終曲の方の長尺曲(7分53秒) "Work Song" の方が好き!こっちは正統ブルースで盛り上げてくれる!ブルームフィールドのギターもポールさんのハーモニカも爆発!!ブルース・エクスプロージョンっ。

他の曲は短めの2,3分台で、あっという間に終わってしまうのがもったいないと感じるくらい、なんとも実力と熱気に溢れた好演奏満載のアルバムであります!私はいっぺんに気に入ってしまい、バタフィールドさん、他のも聴いていくどー、と思いましたっ。
スイカ食べながら、アイス・コーヒー飲みながら、晩夏の良きお伴をしてくれています♪




オマケ


このアルバム、エレクトラ・レーベルのレコードでしょう?
で、エレクトラって言ったらやっぱり思い浮かぶのはドアーズやラヴなわけで、このバタフィールド・バンドといい、硬派なレーベルやなぁと思いつつ、でも以前記事にも書いたフォーク本見たらやたらエレクトラのフォーク盤が載ってて、ちょいとこのレーベルのことが気になり出して・・・。

で、エレクトラ・レーベルのレコード・リストとかないかなぁと調べていたら、最良のものを見つけました!
例えば『East-West』が載ってる300-326のレコードのページ
ジャケットの写真がキレイ!結構数も揃っている!
コレくらいのクゥオリティのもので、他のレーベルのサイトもあれば楽しいのになぁ。
それにしてもやっぱり初期はフォークから始まり、フォークに特化していたと言ってもいいレーベルだったのですね。ロックな人にはこの4000-4049のページも楽しいかも

眺めていると楽しいな。思わず集めたくなってくるな。見てて全然飽きないな。

私が個人的に眺めてて大きい喜びを感じるのは、この10inchのページ、これらのデザインが醸し出すロマン。まさに至福。






『Projections』(1966) The Blues Project

2008年08月28日 | 60's
レコードって聴き出すと止まらなくなりますね。
そうやってレコードを引っ張り出しては聴き返しているうちに、あ、コレ夏の間に聴いておこうと思っていたんだっけ、というアルバムが何枚かあったので今、聴いております。

そん中で今日はコレ!アル・クーパーが在籍していたブルース・プロジェクトの唯一のスタジオ作にして2nd。
コレはいつどこで買ったのかサッパリ覚えていませんが、なんとなく売られずにウチに昔からいらっしいます。ジャケもなんとなくだけど結構カッコイイしね!アル(左から2番目)の髪型はどうなんよ!という感想は置いといて(笑)

私のはVERVE FORECASTのシールがジャケの右部分に無理から上から貼ってあります。
VERVE FOLKWAYSから切り替わる時期に出たアルバムだったのですねっ。


さて、バンド名に ”ブルース” と謳っている通り、彼らはホワイト・ブルース・バンドです。が、私はこのアルバムしか聴いたことがないのでこのアルバムだけの話になってしまいますが、アル・クーパーのコロコロ変わる ”マイ・ブーマー” な経歴を見ても分かる通り(ティンパン・アレー・ポップス→フォーク→ブルース→ジャズ etc.)ブルースばっかりじゃなくて、ブルースの合間合間に挟まれるフォークやジャズやポップス曲が興味深くて、こう言ってはなんですが、ちょい迫力不足のエレクトリック・ブルース曲より、そういうヘンな曲の方が断然面白く聴けます。

A-1 ”I Can't Keep From Crying” (邦題:泣かずにいられない)”。
ブラインド・ウィリー・ジョンソンの曲をポップ目に解釈したこの曲はシングル・カットしてそこそこヒットしたのだそうで、ピロピロいってるエレピ(or オルガン by アル)や、ガレージバンド並みの荒々しい演奏がこの66年の気分満々です。

A-2 "Steve's Song"。
初っぱな、この2曲目で、普通にブルースバンドだと思ってると「へ?」となるような、中世ヨーロッパ的で牧歌的なフォーク曲が現れてビックラしてしまいます。タイトルからも分かるようにこれはスティーブ・カッツの作った曲。
スティーブ・カッツは元々イーブン・ダズン・ジャグ・バンド出身、その後このブルース・プロジェクト参加後にアルに引き続き誘われてブラッド・スウェット&ティアーズ(以下BS&T)に参加しますが、カッツと言えばそのBS&Tの1stに、同じように突然異質な響きで♪み~がん・じぷしぃ・あ~~いずっ♪って乱入(?)してすごい印象的だったのですが、この時から既にカッツ節(←ネコが喜びそうだ)が炸裂しているのですね。面白いヒト。朗々と歌い上げたりして、ちょいと声もいいのですよね。気になるヒトです。

B-3 "Flute Thing"
これもタイトルそのままのフルートが大フューチャーされるジャズ曲で、面白いです。曲中のフルートがビースティーのなんかの曲に使われていた気がします(曖昧)。いかにも使えそうなクールな曲です。

B-5 "Fly Away"
これ一聴してアル作!って分かるくらいアルアルしてるポップでのどかなフォーク・ロック曲。コレ好きーー!
こんな曲ばっかりで埋め尽くしたアルバム1枚欲しかったなぁ。アル・クーパーの隠れ名曲だと思う!


私はBS&Tの1stアルバムが結構好きでして、それはガイドブックで名盤として扱われていたのでロックを聴き出した頃からずーっと愛聴しているアルバムなのですが、こっちのブルース・プロジェクトはそのBS&Tの1stアルバム前夜、な魅力のあるアルバムなんですよね。初期のアル・クーパーが楽しめるっていうのと、スティーブ・カッツのカッツ節(ニャオー♪)が味わえるっていうのとで。

ちなみにこのアルバムが発売された1966年にあるはディランの『ブロンド・オン・ブロンド』セッションに参加しているとのこと。

偶然中古レコ屋でコレと出逢ったわけで、アル・クーパーの諸作もろくに聴けていない私(『赤心の歌』とフリー・ソウルのベスト盤が超愛聴盤というヘタレ・ファン)が言うのもなんですが、アル・ファンは面白く聴けるんじゃないかなーって思います。
そんなわけで、只のホワイト・ブルース・バンドとしては収束出来なかった、ごった煮感覚やミッド60’Sのゴタゴタ感も併せ持つ、なかなかオモローなアルバムでっす!



『Reflections of My Life』(1970) The Marmalade

2008年08月27日 | 70's
月に1回、お給料が口座に振り込まれ、バイト帰りに銀行に寄り引き出す夜は、その足でいそいそとレコード屋に寄ることが増えました。

この時ほど「レコード屋がある街でバイトしていて良かった!」という気持ちを噛み締めることはありません。
レコ屋に向かう途中に打つ「チョイ寄り道してもいい?」という事後報告のメールは大して意味がなく、銀行に寄る日=寄り道=レコ屋、という単純な私の図式は、もうとっくの昔から分かられているようです(笑)

そんな私の単純な図式は昔からいつも変わることなく、強いて言えば ”レコ屋” が ”大型CDショップ” に変わる程度で、間違っても女の子が大好きな "服屋" や "おしゃれ屋さん"(ってなんだ?)には変わらない、モサモサモスコです。
多少なりともカッコがついていくのは、いつもレコード棚と iPod の中身だけってね。
ヂレンマ。だけど幸せなので、イイのです。


”犬も猫も人間も 寄り道するんだよ”
そう歌うブルーハーツの曲が、この間 iPod から流れてきていました。
今日のそんな単純、かつ幸せな寄り道の中で、4枚のアルバムと出逢うことが出来ました♪

その中で今日はこの人たち、マーマレード!英国のレイト60’s~アーリー70’sのフォーキー・ハーモニー・ポップたち。ちょい土ぼこり臭アリ。私が嫌いなはずがありませんっ。

元々ライノの70'sのヒットを集めたコンピ『Have a Nice Day』シリーズを20歳頃に夢中で聴いてた時に、そのコンピで彼らの一世一代の名曲 "Reflections Of My Life" で彼らと出逢いました。その熱い歌っぷりに一聴ボレ。即、強烈に鷲掴みにされ、それから心の曲として長い間聴き続けていましたが、それ以外の彼らの曲と出逢うことなく、長い月日が流れておりました。少し前、オリジナルアルバムが紙ジャケで発売されましたが、お値段高くて手が出なくて唇嚼んでガマンしてたんですよねー。
で、今年2月に中古屋さんで、彼らのデッカ時代の2枚のアルバム+αを集めたCD(写真のCDがそうです)と無事出逢い、やっと未知の世界だった彼らの他の曲を聴けたというわけです。

いやぁ良かったですね~、それは!
デッカ時代の1stアルバム『Reflections of...』と2ndアルバム『Songs』と、そしてその周辺のシングルを集めた2枚組なんですけど、私はどちらかというと2枚目の『Songs』がフォーキーでメランコリィなイイ曲が多くてもう大好きで、今年前半、ジャズ熱中症明け頃によく聴いておりました。

そして今日!レコ屋でこの1stのタイトル&ジャケ違いの米・London盤(ってややこしいですね)に出逢い、ハラホレヒレ~(古すぎてもはや新しい!)となりレジに持っていったのでした。1800円の10%OFFでございました。私にしたらチョイ高な値段ですし、内容も2ndの方が好きだったのですが、この人たちはやっぱりアナログでも持っていたい!アナログで聴いてみたい!このジャケを見たとき、そう強く思ったのです。

そうして家に帰って、真っ先にこれを聴きました。
やっぱりレコードは音が違うなぁ。同じ音楽、同じ曲なのに、どうしてこうも流れる時間が違う風に感じられるのだろう。不思議なレコード・マジックです。
なんと言いますか、CDには出来ないやり方で、心が静かに満たされる感じ。
A面5曲、B面5曲で短いし聴きやすいのもいいし、聴き馴れた曲たちのはずが、音の魅力でまた新たな味わいが出てきて、そこがなんともうれしい限り。CDの時には特別何とも思わない、なんてことない曲が、心にかすかに響いてきたりして。大切に聴いていこうと思います。


マーマレードに興味がある方は、kura_moさんちの素敵な紹介文も是非どうぞ!






『Music』(1971) Carole King

2008年08月22日 | 70's
昨日の北京オリンピックのソフトボールの決勝!ホント最高でした!
一昨日の、2戦あったうちの後の方のオーストラリアとの延長12回に渡った試合では、せっかくのピッチャーの上野選手の死闘振りになかなか応えられない打線の、ふわふわとした落ち着かなさぶり(もしかするとそれは監督のはっきりしないサインが1つの原因だったかもしれませんが)に超ハラハラさせられましたが、昨日の決勝は違った!!選手全員が勝利という1つのシンプルな目標に向かってしっかりフォーカスされてた!気合いも十分だった!上野選手の素晴らしい働きはもちろんだったけど、みんなで勝ったと思います!感動をありがとう!

あと解説の宇津木さん!人間くさい解説が最高でした!真の功労者ですもんね!あなたの解説は感動的でした!


さてー!キャロルのキングさんが11月に単独で来日しますよねーっ。
私は好きなんですけど、今のところ行かない予定。
大好きなのにね、なぜだろう。まぁこういうものは無理に行くものではもちろんないし、頭より先に身体が動いてる(チケ取りに)くらいでないと、ライブって行かないものだと思うから。そういうことなんでしょう。たとえ後々、後悔することは分かっていても。
ちなみに以前記事にも書いたフーも、結局今のところ行かない予定です。

でも愛していることには変わりがない。
ライブに行かない私は、抜けアルバムをコツコツ買って聴いて行くとします。
そしてまた出逢える時があったらいいなぁ。でももう例えそのチャンスがなかったとしても、それはそれでまたよしです。
って、だんだん自分に言い聞かせて無理矢理納得させているような気がしないでもないですが(苦笑)
そんなわけで、ここんとここのアルバムを聴いております。


この『ミュージック』は『つづれおり』の次に『つづれおり』と同じ1971年の12月に出されたソロの3rdアルバムなわけですが、ライナーにも引用されていますが、プロデューサーのルー・アドラーがいみじくも語ってらっしゃるように「2枚のアルバムの発売が逆になっていれば、これが『つづれおり』のような存在になっていた可能性だって否定出来ない」というわけで、本当に優れた内容の素晴らしいアルバムなんですよね。

私は紙ジャケで発売された去年の秋に、その紙ジャケで恥ずかしながらこのアルバムと初めて出逢い、以来この1年弱、折に触れ聴いては心を温めておりました。
以下好きな曲でっす!

M-2 "It's Going To Take Some Time" 。ささやかに始まり、ささやかなことをささやかに歌って、ささやかに終わっていく曲なのだけど、ものすごーく心に爪痕を残す曲。メロディか?メロディなのか?

M-3 "Sweet Seasons"。歌を聴きながら歌詞を読む。彼女が作る歌はひょっとしたら人類の創世記のそのもっと前から、この世に存在していたんじゃないかってそんなことをふと思ってしまう。それくらい、自然にただそこに存在している。誰かが「作り出したもの」とか、そういう事が全然信じられないというか。詩もメロディもそれを歌う声もそれを後ろで支える演奏もあまりに自然で、それ自体で完全完璧な存在。
そして彼女の作る完全完璧な歌には只のイイ歌にはない永遠性とでもいうようなものが備わっていて、だから聴いてると心から安心したりするのかな?

M-7 ”Music” 。アルバム・タイトル曲。この曲の中の

Ah, summer is over
But the music keeps playing
And won't let the cold get me down

ってラインが最高!夏の終わりの今みたいな少し寂しい想いがする時期には、このラインに守られていることにしよう!

M-8 "Song of Long Ago" 。これはあの瞬間に尽きるでしょう!そう、キャロルの♪ラララ~♪に続き、JTのコーラス♪ラララ~♪が入ってくるとこですよ!ここで音楽ラヴァーズの心を一気に打ち砕き、ヘロヘロメロメロにしてしまうのです!なんと感動的なラララだこと!しかも ”歌” についての歌だ!『Music』っ!

M-9 "Brighter" !これ歌詞もメロディも跳ねるベースも最高最高!!
キャロルの踊るような歓喜の♪ユー~~~♪て上がってくとこがいいのですよ!
このアルバムのマイ・フェイバリッツ・No.1!

M-10 "Growing Away From Me" 喜び溢れる前曲からいつの間にか始まってるんですが、R&Bマナーのコーラス、左でずっと鳴ってるコロコロ跳ねるギターなどがグルーヴィでまたたまらんのですな。キャロルさんはこういう黒さのある曲を作って歌うから好きなんです。


ジャケットが光と陰が半分づつの『つづれおり』と比べても、こちらの『ミュージック』は陽光サンサンあふれるもの。
この時、キャロルさんのお腹の中に新しい生命が宿っていたとのこと。
そんな特別な時期のハッピー&前向きなヴァイブに溢れているのがなんとも心地よい。
強くて優しい音楽です。


『Are You Passionate?』(2002) Neil Young

2008年08月20日 | ニール
今のバイト先に行きだしたのが、ちょうど1年前の今日。
ふぅ~、1年かぁ。早いような短いような。
実は恥ずかしながら「続ける」ことがまず第一の目標だったので、まずはひとまず第一目標達成、かな。ショボイ目標でホンットお恥ずかしい話なんですけど。ちょいと当時悩んでおりましたからねぇ。
だけど今まで続けられていたのは、ひとえに会社の周りの人たちのおかげだと思います(特に同期のあいちゃん、ありがとー!)。みなさんにホントーーに感謝。人との出会いは大切だなぁとしみじみ思います。

最近、ふとした瞬間に、例えば空を見上げた瞬間とかに、意味なくフッと ”幸せ" を感じることがたまにあるんですよね・・・。

そんなわけで、第一目標を達成したので、これからは今の状況プラス、なんか新しいことにもチャレンジしていきたいなーーーっと考えているんです。ウラララーッ。


で、今日はお盆休み代わりの代休をもらっていたので、家事を片付けて、お家で1人でのんびり。
こういうのは久しぶりだから、したいことをする。
音楽と三国志漬け(笑)
そして久々のブログ書き。

この記事の前の記事の映像を見て、すっかりほわ~んと感動(泣)してしまい、朝からニール・ヤングでした。
ニールの(本当に!)数ある作品の中でも、あまり語られているのを見かけないこのアルバム、『Are You Passionate?』人気ないのかな?私はなぜかかなり好き。リアルタイムできっちり日本盤で愛聴。ブッカー・T・ジョーンズとドナルド・ダック・ダンを客演&共同プロデューサーとして招き、意識的にソウル/R&B(スタックス寄り)にしている曲が多いのが特徴です。

M-1 "You're My Girl" 、のっけからびっくりのイントロ。ソウル音楽の影響やそれからもらった喜びを素直に、とても素直に表わした曲。かわいいヒトです。

M-2 "Mr. Disappointment" のイントロのギターの鳴りがたまらなく気持ち良くて。歌のメロディを弾いているだけなんだけど、こことは違うどこかの世界に確実に連れて行ってくれる音なんですよね。どこか遠い国の、どこかの、例えば草や土のにおいまでしてくるような、ホント一瞬でこの音だけで、飛べる、っていうか。低い歌声で始まってサビで ♪I'd like to shake your hand~ Mr. Disappointment~♪ てあのニールの鼻声裏声で入ってくるとことかももーたまらない。コレはとびきりの名曲だって、本日、今朝、私の中で確信。

とか思っていたら、このアルバムのギターはほとんどこれと同じ鳴り方をしているんですよね。
M-3もM-4も同じ感じのイントロ。間奏。この時のニールのモードはコレだったんだね。
音にもかなりこだわるニールさんだから、アルバム全編ギターもドラムも音がすんごい気持ちいい!!


しかしアルバム真ん中の M-5 "Let's Roll" で今までのこのさわやかな風通りのいい流れは遮断され、一気に重く息苦しい 世界に変わってしまう。この曲は9.11アメリカ同時多発テロ事件でハイジャックされてしまった飛行機に、お客として乗っていた人たちに何が起こっていたのか、テロ犯人に対して何をしようとしていたのかを新聞で読んだニールが、そのことの実況と、それはいったいどういう風だったんだろうと想像し、歌詞にし、歌にしたんですよね。これを歌にしたということが、ショッキングだったし、それは今でも聴くたびにそう感じる。曲が生々しいため、その瞬間のことを考えさせられる。あの事件について考えを巡らせる。不穏なイントロは確かにその時の機内の空気を含んでいるように聴こえるくらい、何か邪悪なものが宿っていて、その後の電話の鳴る音には毎回毎回聴くたびにドキリとしてしまい、こんなあまりにシリアスなことをポップスの世界でやってしまうなんて、賞賛の意味でも勘弁してくれよって意味でも、なんてことをやる男なんだと思ってしまう。
この曲はこのアルバムの中で孤立している。だけどこの曲が入っていないこのアルバムも考えられない。
そして私たちはこの曲を聴くたびに思い出す。

M-6 ""Are you Passionate?" 、勇気ある曲の後にはタイトル曲が静かに生きることの意味について語りかけてくる。完全に前の曲からの考えられた流れ。

M-7 "Going Home" 、この曲だけウィズ・クレイジー・ホース。いつものドライヴィング感バリバリのヘヴィなあの音。カッコイイ曲。この曲、2001年のフジロックでまだ聴かぬ新曲として演奏してたんですよね。
そして、この比較的ダークな M-5、6、7 を挟んでアルバムはまた前半のようなソウル風味の穏やかな表情に徐々に戻っていきます。


M-9 "Be With You" はまんまモータウン。それはびっくりするくらい素直に。素直なことはいいことだ!
(余談ですがニールの初レコーディングはそういえば確かマイナー・バーズ名義でのモータウンでしたよね!じゃ、里帰りってこと!?)

M-10 "Two Old Friend" 。これが私のこのアルバムの白眉(三国志♪)です。
優しいメロディにのせて繰り返し歌われるのは神様に問いかける言葉

どうしたらあなたのようになれるのか
邪悪に対して見ざる聞かざる感じざるを貫けるのか
私の心のなかで/痛んでいる心のなかで
私の心のなかで/脈打つ心のなかで
私の心のなかで/相も変わらず陰険な心のなかで
                         
という歌詞で、 "Let's Roll" という曲が成り立った心境の解説にもなり得ているし、そして今の時代に生きている私たちの心の代弁にもなり得ていて、深く共感を覚えます。
どういう風に生きていけばいいんだろう、世の中で起こっている様々な出来事と。
痛んでいる心を持ちつつ、腹黒い心(Black Heart:ライナー訳詞では ”陰険な心” と訳されていました)を持ちつつ。

答えを出すことなく、やみくもな正義を振りかざすこともなく、正当化することなく。
自らや私たちにずっと問いかけ続けているというニールのアーティストとしての姿勢、これが信じられるとこなんだよなぁ~と思ってしまいます。名曲。

うーん、いいアルバムだ~。




イ尓好!

2008年08月14日 | 日記
ちょっとお久しぶりです。
北京オリンピック、ガシガシ観てます。

今は、本日届いた『The Complete Motown Singles - Vol. 7 : 1967』をヘッドフォンで頭ん中に流し込んでおります。超気持ちいい!アテネの時より気持ちいい!
ビートが五臓六腑にしみわたります。最高っ!
ちなみに順番通り買っての『Vol. 7 : 1967』ではなく、ズルして中抜けで買ってます(苦笑)
これだけHMVオンラインで「入手困難」だったので。

ここんとこ、なーんかパソコンから少し離れちゃってます。
更新もご無沙汰だし、みなさまのとこにもあまりお邪魔してない状態ですけれど
みなさま、よきお盆休み、またはよき「夏」をお過ごしください。
「夏」は夏の時しか味わえませんもの!



『Sunflower』(1970) The Beach Boys

2008年08月02日 | BB5/ブライアン
今日もビートルズ、いや、正確には ”Don't Pass Me By" 漬けだったのですが、いつもお世話になっているBYRD兄さんのとこでブライアン・ウィルソンのソロ1stアルバムが取り上げられていて、その記事を読んですっかりビーチ・ボーイズ気分も盛り上がってしまい、聴き返しております。


ビーチ・ボーイズ。今年の6月にババーと紙ジャケが出ているようですが、同じ6月に国内盤で1500円で限定盤としてこれまたバババーッと出ているんですよね。しかもHMVオンラインなら「厳選国内盤CD2点以上で20%オフ」キャンペーン中で、1枚1201円という何とも、素敵じゃないか!的なことに!私、3枚注文しちゃいました。こっちのプラケースのを2枚買っても紙ジャケ1枚より安いんだよー。ほんとはBYRDさんの記事で絶賛されていたブライアンソロ1stのリマスター&ボートラいっぱい入ってる盤やデニスの『パシフィック・オーシャン・ブルー』も早く注文したい所なんだけど、オリジナル・アルバムの抜けが気になっていたので、このお安さは有り難い!と飛びついちゃいました、皆さんもこの機会に抜けてたあの1枚、この1枚を、是非いかがでしょーか。
夏ですし♪


そんなわけでビーチ・ボーイズ祭りな気分の中、今回はこのアルバムを取り上げまっす!
最後の(哀)傑作として名高い『サンフラワー』でござる!私の持ってるのは2000年の再発盤です。


このアルバム、まず始まり方がカッコイイんですよね!
そう!デニスのM-1 "Slip On Through" !ブライアンや他のメンバーとはどこかが明らかに「違っている」漢・デニス。
彼のこの曲も絶妙なスピード感、緊張感があって、他のアルバムとなんか違うぞ的なスリルに溢れた幕開けで、非常にわくわくするんです。
それはアルバム中頃に置かれたM-6 "It's About Time" にも言えることで、デニスのアグレッシブな魅力は重要なアクセントになっていると思います。カッコイー。

で、M-2 "This Whole World" 。これはブライアンお気に入りの曲で、ライブでもソロのアルバムでも取り上げられていますよね。確かに2分弱の小品なんですけど、この中にブライアン節がぎゅーっと詰まっています。基本の曲でしょう!

で、で!いよいよ最初のクライマックスがもうやってきます!M-3 "Add Some Music To Your Day"!!
これほど素晴らしい音楽讃歌の曲がありますでしょうか・・・!!
全編たまらなく感動的で胸が震えないわけにはいかない曲なのですが、その中でも特に特に!

Music When You're Alone
Is Like a Companion For Your Lonely Soul

やっぱココでしょう!!♪ミュージ~~~♪ってとこ。
このラインがあのスウィートなメロディで歌われる限り、私はどんな時でもゆっくりと眠りにつくことが出来る、ってなもんです。いつでも守られてるんだ、音楽に。
この曲を特別だって思っている人には、この想い判って頂けると信じています。
で、もしウチのブログを読んでくださっていて、この曲を知らない方がいらっしゃったら、そんなアナタにこの曲を捧げたい・・・!!歌詞も曲も全部丸ごと素晴らしいんだから!!

あ~、興奮した(笑)
そしてお次は出ました!ブルース・ジョンストン! M-5 "Deirdre" !
ブルースは実は昔からすごい好きでして、ソロ・アルバムは愛聴盤です。BB5加入前のサーフィン期は詰めが甘いので全然知らないんですけど。
でもね、私が嫌いなハズがないのです、あの甘い声、あの甘い存在感、あのタレ目(笑)
そんなスゥイーティー・ブルースの傑作が2曲も収録されてんですよね、このアルバム!
それがこの”Deirdre” とM-7 ”Tears In The Morning" 。
特に”Deirdre” がイイですよねぇぇぇ。ブライアンとブルースの共作、っていうだけでも泣けるものがあります。

そんでキタ!M-9 ”Forever” !またまたデニス!
雄大な曲。海岸線での夕焼けのような風景がイメージされる静かに切なく熱い曲。
そしてデニスの気持ちチョイハスキーで寂しげなリード・ヴォーカルに、高音である時は絶叫するかのように畳み掛け、ある時は静かに寄り添うコーラスの中のブライアンが切ない!

ふー。その他の曲も全部本当に素晴らしい出来で、全曲すごいんですよね、このアルバムは!完成度がものすごい!
ブライアンが久々がんばっているのも大きいと思うのですが、結構デニスやブルースのがんばりが大きいものがあって、このアルバムならではの魅力がたまりません。
このジャケットそのままの、暖かい、陽だまりの音楽です。





Don't Pass Me By

2008年08月01日 | ビートルズ/ポール
通勤の行きしなは、元気づけのため、iPodであたらしい人たちの音楽を聴いています。
そして帰りしなは、ビートルズのホワイト・アルバムを聴くのが、最近自分の中で流行っています。

駅前のスーパーで夕飯の買い物を済まして、暗くなりかけの中、自転車で家路へギコギコ急ぎます。
少しヘッドフォンを耳からずらし、外の音も聴こえるようにして。
誰も周りにいないことを確認出来れば、曲に合わせて歌いながら帰ったりもします(のんき)。

この間、そうやって帰ってた時の ”Don't Pass Me By” が最高でした。
この曲、ホワイト・アルバムの中では今まで全然意識しなかったと言ってもおかしくないくらいの曲。
だったのですが、何がどうスゴイのか自分でもサッパリ分かりませんが、コレはスゴイ曲なんだっっ!!と突然、そう感じました。リンゴ偉大だ!ってその日はずっとリンゴのアルバム、は今は持っていないのでMySpaceで新作からの曲などを聴いていました。リンゴ、ゴメンね。アルバム買わないとね。

→リンゴのMySpace


コレ、その「スゴイ」に繋がるかどうかは分かりませんが、他の曲は歌っててもこの ”Don't Pass Me By” ほど楽しくはなかったです。
自転車こぎながら♪ドンパスミバ~、ドンメーミクラァ~、ドンメーミブルゥ~~♪って歌って帰るのが、なんだか無性にうれしくて、楽しくて。自転車こぐのもいつもより楽になっちゃって。


ビートルズに夢中だった中学生の頃、私のおバカな自慢は「ビートルズを(エセ)英語で全曲歌えるってこと!」でした。その時公式発表曲がうる覚えだけど確か213曲くらい。
もちろん『Live At BBC』とか『Anthology』シリーズとかが出るずっと前の話。まさか公式曲が増えるなんて、はたまた新曲(“Free”As A Bird" 等)を聴くことになるなんて、夢にも思っていませんでした。
まぁ、自慢とか言っても別にそれを披露すとかそういう類いのものではなく、ひっそり心の内で自慢に思っていた変なヤツ(苦笑)あ、別に歌が上手いとか英語ペラペラとかそういう話では全くありません(笑)なんか同級生が知らないことを知っている!てな感じの、いい気になってた感じの(笑)

で、気づいたのが今でもその気持ちが変わっていないんだなぁということ。全然めずらしいことでも何でもないんだけど、でもビートルズのぜんぶの曲が自分の中にしっかり息づいていて、流れてくれば適当な英語でつい歌ってしまい、イイ気分になる、ということが子供の時から変わっていないのだとしたら、それって随分しあわせなことなんだろうなぁ~なんて思いました。
そしてそうやって聴き続けていってたら、今までは特に何とも思わなかったような曲が、ある日突然ビビッドに心に響いてくる、っていうなんとも素敵な体験も待っているんだなぁと。

というような今更な感じのことを、別にブログにわざわざ書くようなことでもないまとまりのないお話を、なんだかすごく何か書きたくなって、なんだか無性に誰かに読んでほしいと思ったので、書きました(笑)おわり。


さんきゅね、ジョンポールジョージリンゴ