『Aretha Now』(1968) Aretha Franklin

2008年09月20日 | Soul/R&B
台風の日の過ごし方。
木・金・土曜にかけて日本列島を台風13号が通過していくようでして。
みなさま、被害にあわれていませんように。
私は本日はその台風によりバイトがお休みになり、タナボタ休日でありました。
そんな急に出来た休日の過ごし方は・・・音楽を聴くに決まっています(笑)

本日はレディ・ソウル!アレサ・フランクリンの『Aretha Now』(Atlantic SD 8186)!
これは先月末に20%OFFで購入しました。私のは見事な穴が左横にバッチシ開いております(笑)
でもいいのです。アレサは昔ベスト盤や『貴方だけを愛して』をレンタルで借りてきた物をカセットテープに落として、それをず~っと愛聴していたのですが、テープは一時すべて処分しちゃって。それ以来なかなかタイミングが会わず出逢いがなくって、アレサ聴きたい欲、ちゃんと持っとかなきゃ欲がずっとあったのです。穴開きでも一応オリジナル盤だし、完品は私なんかじゃ買えないものね。出逢えて最高にうれしいです。

で、まずはジャケットのアレサちゃん(←このジャケの場合のみ、そう呼びたくなります)、めっちゃくちゃキュート!この大きさだとかわいさも倍増です。

だけどそのかわいさにだまされてはいけませんね。恐ろしいアルバムでした、コレは。
これは音による攻撃です。今、夢中な三国志に例えると、右方向からは張飛軍団(タイトで力強い演奏)がドカドカドカッと的確なリズムで攻撃してくれば、左方向からは関羽軍団(スウィート・インスピレーションズによるコーラス)が甘くも激しい攻撃の手を止めてくれない。そこへ持ってきて中央からは趙雲軍団(アレサ)が怒濤の如くすんごい迫力で神業的にグングン攻めまくってくる。もう容赦ないのです。逃げ場がない。抗えない。
完敗&乾杯。完全降伏、そして完全幸福♪
(この場合で言うと軍師・孔明は先日亡くなったプロデューサーのジェリー・ウェクスラー?)

今、三国志を読んでるからそういうイメージになるのだろうけど、このアルバムから次々繰り出される音を聴いていると、ほんとうに全身にババババーッて矢を浴びたような気持ちになってしまいます。でもね、その矢は、音符の形をしてるんです。まるっこいんです。痛くないんです。それが全身にささって、ぷゎぁ~て全身シアワセに包まれる、そういう攻撃なんですよね。

まぁ、とにかくA-1 "Think"!コレが一番すごい攻撃!
イントロのピアノからして、超ド級の攻撃が始まることを予感。素晴らしー!
このノセるドラム、このかぶさる♪シーンシン♪てコーラス、跳ねるポップなギター!
で、この誰も止めることが出来ないアレサの歌声・・・!一気に高揚、早くもクライマックス!

で、早くもグラングランになったところへ、突然パワフルなシンク攻撃が止み、今度は静かでアンニュイなA-2 "I Say A Little Prayer" に一気に激変するんだから、もう身体もついていけないっていうか。"Think" 、2分15秒だからホント急に終わっちゃうんですよね。
で、この "I Say A ~” は言わずもがなディオンヌ・ワーウィックの代表曲、バカラック/デイビッド作の洗練された名曲なわけですが、ディオンヌ版と比べてもさすが全然劣らないどころか、こっちの力強いアレサ・ヴァージョンもまた最高にイイわけで。先の "Think" の興奮からチルアウトするにはもってこいの並びだってことですね。ニクイ並びだこと。

とか思ってたら!A-3 "See-Saw" !ドン・コヴェイのカバー!これまたアレサならではのパワフルな出来で、楽しめます。しかしどんな曲でもアレサ色に染めてしまいますな。

そんで、出た!A-4 "Night Time Is Right Time" !レイ・チャールズで有名なブルーズ曲、これまた超強力なナンバーでして、アレサのブルージーな歌唱力に酔わされること必至!まっこと熱いレディ・ソウルのブルーズ節、スウィート・インスピレーションズとの掛け合い、コレ聴いて参らない人はどうかしてるぜ!

A面ラスト曲は、いい感じの仲でもあった(アレサの片想い?)サム・クックの A-5 "You Send Me" !
2人が出逢った頃はアレサはまだかわいい小娘って感じだったのだろうけど、ここでのアレサは成長し、自らのスペシャルな才能に自覚的な素晴らしいレディで、「サム、あなたの意思は私が受け継ぐわ」という彼女の心の声が聴こえてくるような、そんなしっとりと洗練された素敵なナンバーに仕上がっています。これ、サムの耳に届いたら、きっと喜んだだろうな。サムの曲の中でもこの曲を選んだ、ってのがまた最高じゃないですか。

B面曲も魅力的な曲ばかりで、A面の強烈さはないにしろ、さすがにコッテリ楽しめます。


ソウル・ミュージックは歓喜だ!人種など関係なく、人間そのものの発露なんだ!頭で聴くのではなく身体で感じるものなんだ!そういう当たり前だけど、なかなか分かりがたいことを、アレサはスッと難なく体感させてくれました。

ご近所に気を遣う気持ちがありつつも、どうしても音量を上げずにはいられない。お昼間だしね、いっか、って感じで。
そっか、今日はこのアルバムを聴く為の休日だったんだ(ムリから)
でもね、裏ジャケのライナー・ノートにいみじくも書いてありました。
「音量を上げて、ご近所さんも興奮させてやれ」って(笑)







『Tusk』(1979) Fleetwood Mac

2008年09月19日 | 70's
とらじろうさんのところで、とっても興味深くてためになるビーチ・ボーイズとフリート・ウッド・マックの関係性について読んで、すっかり盛り上がってしまいましたので、今日はこのアルバムをば!

なんか最近のUK新人アーティスト周りで、このタスク流行、っていうかタスク症候群的な動きがあるみたいで。でもそんなの知るかっつーの!
私はただこの『タスク』ってアルバムを、そしてポップ期のマックをこよなく愛しているだけであります。


このアルバムは中学生の時にお小遣いで買った最初のWアルバムではなかったでしょうか。これか、ホワイト・アルバムだったんですよね。最初のマイ2枚組レコードは。

フリートウッド・マックはリアルタイムで『タンゴ・イン・ザ・ナイト』に「ベストヒットUSA」で出逢って大好きになったバンドだったんです。当時のマックとの出逢いについてはこの記事にも昔書きました。
でも当時2枚組を買うのは相当勇気がいる行動(お高いので!)だったのですが、それだけ好きだったんでしょうね。入れ込んでましたよ、ビートルズ並みに!だもんで、近所のレコード屋で新品で買ったんです。

で、当然、何回も何回も聴きました。中学生になったお祝いに買ってもらった赤いミニコンポの前に座って、不気味な意匠のレコードスリーブを眺めながら。歌詞カードを目で追いながら。何度も何度も。でも他の『タンゴ~』や『噂』の方がポップで分かりやすかったから、最初はちょっと取っ付きにくかったように思います。ヴォリュームもあるし。でもよーく聴けばいつもの人なつこい彼らのポップなメロディ、聴きやすいながら雰囲気タップリのアレンジなど、いつものフリートウッド・マックがそこにいて、そのちょいクセのあるポップに、もーのめり込みましたーーっ!

このアルバムの何がすごいって、もう1曲目なんですよ、1曲目!!
クリスティン・マクヴィー作のA-1 ”Over & Over"。
ゆったり進むリズム。雄大な世界観を醸し出すコーラス。ちょい鼻にかかったクリスティンの切なげな、だけど確固たる歌声。
寄り添うギターの音がまた!!
歌詞がまた切ないんだ!
この曲なんでこんな好きなんだろう・・・。
この曲のためなら死ねる!・・・いや、死ねないけど(笑)
最近TVで「大阪人度チェック」っていうのをやってて、その中に「やたら会話に ”死ぬほど!” とか ”生きててよかった!”など”生き死に”が出てくる」という1項目があって苦笑いしてしまいましたが、ホント出てくるんですよね、普段の会話でも。「死ぬかと思た」って普通に出てきますもん(笑)表現が大げさでないと気が済まないんでしょうね。でもあんまり良くないからブログでは使わないでおこう、他の言葉に変換してみようと思っているところなのですが、この曲に関しては使わずにはいられません。
それほど、死・ぬ・ほ・ど・好き。生まれてきてよかった!(笑)
最近プライマル・スクリームが新作でカバーしててビックラしました。

同じクリスティン作だとD-1 “Honey-Hi" も最高に好きですね。はにはぁ~にぃ~は~にはぁ~い♪
アルバム最終曲 ”Never Forget” も同じリズムのイイ感じの曲なんですけど、この人の曲のこのリズム、好きだなぁ。
穏やかだけど、とってもポップで。ほんの少しだけカントリー・テイストも感じられたりして。

あとC-4 "Never Make Me Cry" も最高ですねぇぇぇ。
クリスティンさんのこの曲や1曲目の ”Over & Over"みたいなラブ・ソングって切なくってあったかくって愛おしくって、もーキュキュンキュンッなのですが、このアルバム収録曲も時期的にあのデニス・ウィルソンに捧げられたものなのでしょうか??そうだとしたら余計に最高だ~。 ”Over & Over"の歌詞なんか、意識して見てみたら、絶対デニスのことだーって思ってしまいます。切ない・・・。


愛しのリンジー・バッキンガム作の曲は少し同じような曲調が多いのがチト残念ではありますが。
でもどれも聴き込めば聴き込むほど面白みを感じて、さすがポップ・マエストロ!
ベストはA-4 "Save Me a Place" !コレで決まり!
これはシンプル!まるで一服の清涼剤のような、清々しい曲。

他の曲もすんごい良くてですねぇ。このアルバムの世界は美しいですよ。

多分モノとしては中古屋でお安く売っているレコだと思いますが、私の正真正銘の宝ものです。







"D'You Know What I Mean?" (1997) Oasis

2008年09月17日 | オアシス/ノエル
オアシスのノエル・ギャラガー、ライブ中に乱入者に襲われて、肋骨と腰を打撲。
最近知りました。全然知らなんだ。ショック。youtubeで、その襲われる瞬間の映像(なんてものまであるんだ。そしてなんてものまで見るんだ)も見てしまい、ホント、ショック。
ライブ中に襲われるなんて・・・。ステージ上から小突き落とされてた・・・。
だけどそのライブを観た人によると、その後10分位で出てきてまた演奏したっていうんだから偉いじゃないのノエルっ!!(30分ほど早く切り上げたらしいです)

まぁ、ノエルからのコメントも発表されたみたいで、まずは一安心。全治3週間だって(泣)
でもホント最悪のことまで起こりかねなかったわけで、十分ショッキングな事件なんだけど、打撲で済んだということを喜ばねばいけないのかも知れません・・・。

しかし、なんてことするんだ、ウチらの兄ちゃんに・・・。
心が痛い・・・。
ノエル、負けないで頑張ってね。


来月に新作発表だし、最近よく聴き返してます、オアシス。
このブログ、第1回目の記念すべき記事はオアシスの2005年の前作だったんです。
それくらい愛してます。
一番駄作だって言われてる『なんたらなんたらジャイアンツ』の別テイク集ブートだってマイCD棚にちゃんといらっしゃるくらい、愛してます(笑)

ある時期まではまぎれもなく自分の中で最高のバンドでした。だって最高の夢見させてくれたもん!
今だって、オアシスのことなら少しは熱くなってる自分がいることを、確認出来るのがうれしかったりするんです。
そういうバンドって大切です。


そんなこんなで、今回はノエルの回復を祈願して、オアシスから1枚!
"D'You Know What I Mean?" シングルで行きまっす!

オアシスは初期のシングル・カップリング曲がアルバム収録曲より優れている名曲多し、なことは有名ですが、この3rdアルバム『Be Here Now』第1弾シングルのカップリングもまた、大変素晴らしいことになってんですよねー。
ちなみにA面曲 "D'You Know What I Mean?" も最高で、ついでに言うと評価が大変低いアルバム『Be Here Now』も私はめちゃくちゃ評価してて、もー大好きです。
丁度この時の武道館ライブを見に行ったのが私の初オアシス・ライブだったということで、思い入れもガンガン手伝っていると思います。

で!このシングル!
思わず写真をCD、7inch、12inch と3枚のフォーマットで並べて撮ってしまったほど(笑)ジャケがイイ!
こういう理由なくデカくカマすハッタリ感がいいのですよ、オアシスの場合。音もアートワークも。
こっちも理由なく「・・・すげぇ!」と圧倒されるのが筋ってもんです(笑)
左端のボーンへッドが超懐かしい。リアムが短髪ってのもうれしい。ボウズに惹かれるので。

で、このシングルのカップリング曲なんですが、まずM-2 "Stay Young" !
なんでコレをアルバムに入れないの!?ってファンなら誰もが思ったハズ!な、オアシス特有の最強なB面曲なんですよねー。
明るくチアフルなメロディ、屈託なく弾むギター。歴代で史上最高にハッピーなオアシス・ソングですよ、コレは。

で、次!M-3 "Angel Child (Demo)" !
デモ、ってありますが、いまだかって正規ヴァージョンなんてものも発表されてません。だけどねー、これまた完璧なんですよね~。ノエルのギター弾き語りなんですけど、コレ以上なんもいりません。デモで完璧。
この曲は昔ギターでよぉ~練習した曲なんで、すごい愛着があります。 ノエルのこういうアコギ曲ってギター弾きながら歌うとメロディがめっちゃ気持ちいいんですよね。むずかしいこともしてないから、私でも練習すればなんとかなるのもうれしいし。

で、最後は M-4 ”Heroes” !
えぇ、恐ろしいことに、ボウイのアレですよ。これまたオアシス得意のまんまカバーです(笑)
でも例えまんまでも、何かがおかしいと分かっていても、私は素晴らしいオリジナルよりもこっちのノエル・ヴァージョンの方が100万倍好きなんです。なぜだか泣きそうにさえ、なるほどに。ここら辺りがオアシス・マジックではないかと思うのです。オアシスって聴いてたら、なんか泣きそうになるのです。
そう、オアシスって・・・泣けるんです・・・!!(しつこい)


そんなわけで、何枚かあるうちの完璧なオアシスのシングルの1枚でした!
ノエル、元気になってね~~。



がんばれ、がんばれ、にーちゃんっ






The Kinks Best 15 (B-Side編)

2008年09月11日 | キンクス
前回に引き続き、キンクス・感謝のベスト30!
今回は地味なアルバム曲、 B-Side編!

いやぁ、A-Side編より、こっちの方が選ぶの楽しかった楽しかった。力が入った!
なんせキンキー、へそまがり、ひねくれ者のキンクスの裏面ですもんね!キンクスの本領発揮の部分ですから。しかし好きな曲が多いこと、多いこと。難儀しました。イイ曲、多いですよねぇぇぇ。

どうです、nyaromeさん。とんでもないものになりましたでしょうか?
それともキンクス道では、まだまだこんなもんじゃあ普通かな!?(笑)

なんでこの曲?っていうのも入っていると思いますが、答えは
何故かは分からないけど、言葉で説明出来ないけど
クレイジーなまでに好きなんです。心の底から参ってしまっているんです、です。
では、行きまーす。




The Kinks Best 15 (B-Side編)



    1位 Stormy Sky 1977       
    2位 Starstruck 1968       
    3位 Still Searching 1993      
    4位 Tin Soldier Man 1967     
    5位 Stop Your Sobbing 1964
      

    6位 Have A Cuppa Tea 1971      
   7位 Situation Vacant 1967       
    8位 Everybody's Gonna Be Happy 1965
    9位 Complicated Life 1971       
   10位 Too Much On My Mind 1966
      

   11位 Sitting by the Riverside 1968              
   12位 Nothing To Say  1969                 
   13位 Where Have All The Good Times Gone  1966      
   14位 Moments 1971                     
   15位 Return To Waterloo (Demo) 1997             




ウォータルーに始まり、ウォータルーで終わる。
美しきかな、キンクスの世界・・・。

ご覧の通り、まだ聴けてないアルバムもあります。ソープ・オペラとかプリザヴェイション・シリーズとか。
なのでアルバムに偏りがりますが、これからまだまだ楽しみが残っているっていうことで、現時点での記録です。
というわけで、キンクス、これからもよろしくね。
本当にありがとう。





P.S.
あの~、質問なんですけど、みなさんがご覧になっても、ちゃんとジャケ写真、A-Side、B-Side、共に縦にきちんと1列で並んでいるでしょうか??
いつもコレ系のリストの記事、微調整を繰り返して、並べるのにすごい時間かかるんですけど、なんかいまだに記事作成についてよくわかってないところがありまして・・・。
ホントにちゃんと並んでいるのかいつも心配なのです。
もし教えて頂けましたら、大変有り難いです。


追記:コメント欄にて教えて頂き、どうもありがとうございました!
   やっぱりバラバラだったということで、どうすれば縦にキッチリ揃えられるかわからなーい
   と泣きかけでしたが、ふと方法を発見致しました。
   画像を左揃えにすればいいのだということを(笑)



The Kinks Best 15 (A-Side編)

2008年09月09日 | キンクス
記事、何書こうかな~と思いながら何枚も何枚もアルバムを聴いていたのですが、どれもいまいちピンと来ず、日にちが過ぎていたところに!
本日、夕ご飯の食器の後片付け with my iPod タイムにキンクスが流れてきて、いたく感動致しました。そしてお皿を洗いながら「レイ・ディヴィスに感謝だわ・・・」としみじみ思いました。

私の今までの人生、キンクスなしだったら・・・って考えただけでゾッとするくらい、お世話になりました。心が。

私がキンクスと出逢った頃、20歳前後だったと思いますが、猛烈にキンクスを愛しておりました。
その時『ロック映像年鑑』というシリーズでのキンクスの映像を集めてダビングして、もうそればっかりアホみたいに繰り返し繰り返し、飽きずに観てた時期がありました。当然その映像はシングル・カットされた曲ばかり。そんなわけでシングル曲に大変思い入れがあります。どの曲も今でも聴けば映像が思い浮かんでくるほどです。

思春期な時代に出逢ったバンド、夢中になったバンドってホント大切です。


ありがとう、キンクス。ありがとう、レイ・ディヴィス。
そしてこれからも、よろしく。


そういう感謝の意味を込めて、キンクス・感謝のベスト30!
まずは本日はA-Side編!
厳密に言うところのシングルA-Sideではなくて(でも殆どそうですが)、有名どころのベスト15を選んでみました。




The Kinks Best 15 (A-Side編)



    1位 Waterloo Sunset 1967   
    2位 Lola  1970         
    3位 Autumn Almanac 1965   
    4位 The Village Green Preservation Society 1968                   
    5位 You Really Got Me 1964
    

    6位 Apeman 1970           
   7位 Victoria 1969            
    8位 Days 1965            
    9位 Set Me Free 1965         
   10位 Till The End Of The Day 1966
  

   11位 Celluloid Heroes 1972                
   12位 Sunny Afternoon 1966               
   13位 Wonderboy 1965                  
   14位 Mr. Pleasant 1967                 
   15位 Come Dancing 1983                





次回は B-Side編(そんな有名どこじゃない美味しい素晴らしい曲)、行ってみたいと思っています♪





夢中でござる(リプライズ)またはレコードのことなど

2008年09月05日 | 日記
みなさん、『へうげもの』というマンガをご存知ですか?
戦国時代の武将・古田織部が主人公の、週刊モーニングで現在も(隔週で)連載中の山田 芳裕という作者のマンガです。
”織部焼” とか千利休とかを好むダンナがたまたま本屋で見つけて最近買ってきたので、私も読み出したのですが、コレがたまらなくオモロイのです!!

今も読んでる横山光輝版『三国志』と同じで、歴史にめっぽう無知な私は、もうその歴史のこと、歴史上の人物のことを伺い知れるだけでも大変面白いのですが、この『へうげもの』はプラスの魅力として、「数奇者」、このことを大変興味深く、また面白く描いているトコにあるんです!

大げさにいいましたらば、ちょっと自分の趣味や生き方に対する考え方に、確固とした視点を与えてくれるといいますか、まぁ自分を肯定してくれるというか、要は私で言えばこれからの「音楽への突っ走り方」を応援してくれるような、そんなマンガなんです。

数奇者。数寄者とも書く。すきしゃ。すきもの。
つまり趣味や嗜好を極めること。専門業とはせずに何らかの芸事に打ち込む様。

一般的には茶の湯の世界でのことを指すその言葉。
このマンガの古田織部も戦国時代の超ど真ん中、織田信長や豊臣秀吉の下、激しい武の道を歩んでいるのですが、いかんせん、希代の数奇者。

見事な茶道具の茶碗や釜や茶室、例えばこういうの↓を



こーんなカンジや


欲ちぃ(パクっちゃえ)って顔

こーんなカンジ


・・・もさい・・・!!の顔


ちゅうわけで、その一喜一憂する様が面白くって、で、それらを得る為に功名をたてるよう勤しんだりしてて。
その様子は、なんだか誰もが何かにハマってて、何かをコレクションしてるような、そしてお給料の中から必死にやりくりしているような、そんな現代人がすごくシンパシーを感じる姿なんですよね。戦国時代も、そう遠くない話なんだなぁ。





ちなみにこれ↑は今までキンキラした豪華な物、名の有る物が好きだったけれど、わびさびの効いた”渋い”ものの良さが分かった後に、自分の中でもとびきりキンキラ豪華だったコレクションの1つを見て恥ずかしがる織部(笑)


そんで、その茶碗などのどういった「成り」が自分の中でどう響いているのかを表す時に表現される際「はにゃぁ」とか「めたっ」とか、そういう感覚的な言葉なトコがまた「分かってるぜ、織部!(てか作者!)」て感じで、なんだかもう非常に楽しいことになっているんですよね。



鑑賞すること、愛でること、慈しむこと、それらを自分の中でどれだけ確立して楽しみまくるかっていうこと。
そんなことを再度教えてくれたような気がします。


思えば、去年辺りから私、またレコードを買う機会がグッと増えたんですよね。
レコード屋に足を向け、「コレはこの値段じゃ高過ぎっしょ!」とか「うひゃー、やっと出逢えた!」など一通りはしゃいで、選びに選んで大事に持ち帰る帰り道。

家で、そーうっとレコードをプレーヤーにセットし、でっかいジャケットを堪能しながら、CDには出すことの出来ない、その温かい生き物のような「音」を感じながら聴くこと。
感動すること、しないこと。

そういうのが、このマンガに出逢ったことによって、もっともっと愛おしいコトのように思えてきたのです。
「自分て数奇者の端くれだったのね」と今更のようなこと、少しだけ罪悪感のあったような、複雑な気持ちが交錯するそんなこと。
そこを肯定してくれて、「もっと励めい!」と後押ししてくれているような、心強い味方です。
そしてもっと違うレベルに行きたい!というような向上心までむくむく出てきてしまうような、そんな始末。ま、それは言い訳ですけどね(笑)

レコード数寄道、行ったるどー!的な気持ちでいっぱいになっちゃって、いやぁ、楽しいマンガに出逢っちゃいました♪
是非、いかがですか?



あ!ちなみに単行本『へうげもの』第7服(←巻じゃないの・笑)まで発売中でして、この単行本の表紙がね!分かる人には分かるブルーノート仕様なのがまたなんともね♪(笑)





あと話の題名がロックやジャズなどの曲タイトルのパロディになってるのも小さくうれしかったり(笑)
一番のヒットは「黒く塗れ!!」(笑)

ちなみに 9/8(月)深夜25:55~(9/9(火)1:55~)NHK総合「BS漫画夜話」再放送分で『へうげもの』やるみたい!きゃあ、グッタイミン♪興味の有る方は是非ドーゾ!!