花菖蒲園で
ものを憶える要領は 一どき一つ ・・・ これだけです。
一つの単語を憶えるのならどんな人にもできるでしょう。よほど長いつづりの語でも30秒もあれば十分です。
それが済んだら 次の一つにうつります。
うつったら もう前も後も忘れて ・・・ ただこの一つだけを憶えればよいのです。こんな楽なことはありません。
しかし 屁理屈をいう人は 前も後も忘れようと思うとかえって前や後が気になって集中できないのではないかと思います。
なるほど 理屈はそうかもしれませんが 私の経験からすると 忘れるというのは 「 走る 」 とか 「 食う 」 というような動作ではなく 「 眠る 」 ことと同じで動作のない状態です。
だから 眠ろうという努力のある間は眠れないのと同じで 忘れようと努めては忘れられるわけはありません。
その代わり なんにもしなければ忘れています。
ところが たいていの人は 忘れようという努力はしないけれど 忘れまい ・・・ と心を使っています。
忘れたら損だと思って ・・・ 忘れることを恐れています。これが邪魔をして もの憶えを悪くしているのです。
結局 ・・・ 欲張って ・・・ 損をしているのです。