時事解説「ディストピア」

ロシア、イラン、中国等の海外ニュースサイトの記事を紹介します。国内政治、メディア批判の記事もあります。

拉致問題の進展について

2014-10-31 17:00:26 | 北朝鮮
北朝鮮・中国を敵国とみなしてアメリカとタッグ戦争をする準備をする傍らで、
今年は日朝間で久々の対話があり、多少は拉致問題に進展があるかと思われた。


結果は、大して進まなかったわけであり、
これをネタにまた北朝鮮バッシングと現政権への批判が合唱されるのだろう。


日本のメディアは、調査の進捗が遅いことを責める内容が多い……というより、
おそらくその論調のみ採用され、その他の意見は黙殺されるだろうが、
私は、それとは別に今回の結果から北朝鮮が前々から主張してきた言葉は
案外本当だったのではないだろうかと疑い始めている。


北朝鮮は「拉致被害者は総数17名であり、うち8人は死亡、4人は入境せず
と一貫して主張してきた。これに対して救う会や日本政府、は、
「北朝鮮はうそをついている」「被害者は今も生きている」と否定し続けてきた。


しかし、冷静に考えれば、
北朝鮮が嘘をついている証拠もなければ
被害者が今も生きている根拠もないのである。



これまでの日朝外交をみると、
日本政府は異常なまでの敵視政策を同国に対して行ってきたようなきがする。


相手が何を主張しようと、虚偽と断定し、
本当にいるのかどうかがわからない人間を「返せ」と連呼し、
一方的に経済制裁を行い、人的物的交流を断ち、
挙句の果てが今年の夏にあった集団的自衛権の容認である。


こういう記事もある。

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国連総会第3委員会(人権)の会合で29日、北朝鮮の代表が、
日本は過去に虐殺や強制連行、慰安婦の強要など「人道に対する罪」を行い、
それらの問題が解決されていないと主張し、日本側が反論する一幕があった。

日本の国連代表部が発表した。
北朝鮮はチェ・ミョンナム外務省副局長が発言した。
これに対し日本の久島直人公使が答弁権を行使し、
日本はこれまで痛切な反省と心からのおわびの気持ちを表明してきたなどと反論した。

副局長はさらに、日本が朝鮮半島で100万人余りを虐殺し、
20万人に慰安婦となることを強要したなどと切り返し、
直ちに解決に必要な措置を取るべきだと訴えた。

久島公使はそうした数字に根拠はないと再び反論。北朝鮮側も再度、発言した。

http://headlines.yahoo.co.jp/hl?a=20141030-00000052-jij-n_ame
(時事通信社の記事から)

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前の記事にも書いたが、閣僚19人の中、15人が
歴史隠ぺい・天皇狂信・性&人種差別上等をモットーとする
日本会議という日本版ネオナチのメンバーであるわけで、

本当に反省しているのなら、しかるべき教育や法律を制定し、
こんなネオナチ共が議員になれないようなシステムになっているはずだ。

だいたい本当に反省しているのなら、
人数がどうのこうのと文句をつけるだろうか?

想像してほしい。

ホロコーストはなかったと言い張っている人間がドイツの首相となり、
ポーランドからホロコーストの補償が不十分だと指摘されたとする。

そのさい、こういう問答があったとしよう。

「ユダヤ人600万の犠牲に対して~」
「600万は多すぎる!根拠など無い!!!」



・・・さて、諸君は
これで本当にホロコーストに対して
他国に対してお詫びの気持ちを見せていると
本気で思うだろうか?むしろその逆ではないか?



こういう何でもかんでも朝鮮人の言葉など信じぬぞー!という
態度を徹頭徹尾貫いてきたわけであって……向こうにしてみれば
もう全員返したって何度も言っているのに、信じないもんだから
「しゃーねーなー」ともう一度、調査をしているような気がしてならない。



私としては、被害者を返せではなく、
どういうシステム下で拉致が行われたか
のほうが正確に報告すべきだと思う。


祖父のキム・イルソンが関与しているのかいないのか、
ごく少数の人間によって行われた秘密作戦だったのか、
それとも軍全体が関与している大規模な作戦だったのか、
さらってきた人間はどこに収容したのか、その施設の管理は誰が行ったのか、
こういう実態について、現政権の幹部はどの程度関与しているのか。


日本の慰安婦問題も、かなり念入りな調査と研究によって事実判定を行った上で
補償を要求している。他方、拉致問題はどういう事件だったのかについての説明もなく、
北朝鮮の専門家の推測に頼るしかない。しかも、その専門家の発言が当てにならない。


真剣に補償を要求するなら、まず事実判定から始めるべきだろうし、
そういうプロセスを通じて、被害者の行方もわかってくるはずだ。


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