時事解説「ディストピア」

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アメリカと台湾

2015-06-20 00:02:18 | 軍拡
元々、台湾は蒋介石を戦後まもなくから支援していたこともあり、
中国に対する手ごまとして飼い馴らしてきた歴史がある。


もっとも、その関係はニクソン政権以降、微妙に変わったものだと
思っていたが、案外、両者の関係はそれなりに続いてきたのだろうと
ここ最近の台湾のニュースを見ると思う。


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台湾の野党、民主進歩党の蔡 英文(さい えいぶん)主席が
米国で手厚い歓迎を受けたことは、米国は台湾問題を利用して
中国へ作用を及ぼす「てこ」をキープしようとしていることを示している。




ここ最近、米国と台湾の間では
こうした軍事面での積極的なコンタクトが図られているが、
これは米国には台湾の安全の保証人としての役割を捨てる気はないことを示している。




蔡 英文氏は、台湾の大統領候補としては史上初めて、
米国務省の建物内で直接に米外交官らと会談を行った。

しかも、この会談を直々に執り行ったのは、
ジョン・ケリー国務長官に次ぐナンバー2の人物であるトニー・ブリンケン国務副長官だった。

中国が、来年1月に予定されている台湾大統領選挙で
中国国民党への支持に傾いていることを考慮すると、
野党、民主進歩党の蔡 英文氏の受け入れがこれ見よがしに
高いレベルで実施されたのは、米国側からの政治的歩みだと捉えることができる。



というのも、蔡 英文氏が主席を務める民主進歩党は
中国との余計な急接近には反対する立場をとっていることから、
米国は台湾と中国の国益が固く一致することにはあまり関心を抱いていない。


米国は、台湾問題を長期にわたって未解決に維持する現状維持をよしとしている。

米国側にとってはこれは、近い将来、
米国は台湾の安全の保証人の立場を演じ続けることを意味する。


中国抑止の可能性が低まったことに関連し、
米国は台湾の軍事的要求を満たしている自らの役割を強調しようとしている。


まさにこの要因から米台湾の軍人らの間の
軍事コンタクトの拡大が図られているのだ。



2014年末に米国のペリー級フリゲート艦4隻、
3億7千ドルの米国への供給が承認された。


2015年は米台湾の合同演習、合同トレーニングがいくつか予定されており、
この中には台湾で「心理作戦および情報戦争」に取り組む
米軍部隊のラインでも同様の演習、トレーニングが行われる。


双方の関係にとってはかなり稀有なアプローチとなったのは、
ハリー・ハリス海軍大将が米軍太平洋司令官に就任するセレモニーの席に、
台湾の 厳徳友(ヤン・ゼフ)参謀本部長が参列していたことだ。


それまでは米国マスコミ報道にもあったように、台湾の軍人の代表は
ハワイでの海軍パラシュート作戦を記念したシンポジウムに参加したことはあった。

シンポジウムは太平洋司令部によって行われていたが、
今までは台湾の代表がこうした類の行事に参加したことは吹聴されてはこなかった。

仮に台湾向けの米国の軍事供給量が
以前より少なくなるとしても、やはり重要な象徴的な意味は持ち続ける。


こうした努力を受け取るのは中国や台湾のみならず、
この地域における米国の連合国も同じだ。

南シナ海の状況が緊張化することを背景に、
米国は台湾関係においては路線維持にますます大きなアクセントを置いており、
まさにこれによってアジア太平洋地域における
米国の連合国らに重要なシグナルが送られている。


米国の地域安全保障を維持する能力に対して疑問が高まるなかで、
連合国らには米国が「自分たちを捨てることはない」との確信を抱かせねばならない。

こうした場面で台湾は長年にわたる米国との軍事関係もあって、
目立った例として使うには好都合なのである。

続きを読む http://jp.sputniknews.com/opinion/20150618/467327.html#ixzz3dWKxr1eP
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日本、韓国、台湾、フィリピン。
これらを手ごまとして中国に先んじて東シナ海、南シナ海の制海権を掌握する。
そんなところだろう(巻き込まれる民衆はたまったものではない)。


冷静に考えれば、日本もアメリカのシナリオに沿って
外側から体をいじくられているのであって、当然、これに対して
何かしら文句の一言でも抗議すべきことなのだが、メディアは何も言わない。



誇り高き代表的日本人も同じく、いわゆる右翼は逆に
アメリカの手下になる計画を喜んで薦めている(誇りはどこに行った?)


軍拡に関して言えば、右翼より左翼のほうがよほど愛国的だ。
(とはいえ、反戦団体は反戦団体で問題があるわけだが……)


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