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中国西安で奮闘する大学教師Mの日々

日本人教員として中国の陝西省西安市の大学生・大学院生に対し、「日本文化・社会」や「卒業論文」などを教えています。

“贈り物”が減少! 中国における「八項規定」の影響

2013年12月21日 02時26分36秒 | 現代の中国社会
今週で今学期の大学の授業が全て終わりました。
来週は学期末試験監督をし、採点、登録したら今学期の仕事はほぼ終わりです。
その後、締切前の論文完成、そして河北省の資料調査、1月18日に帰国です。

「コーヒーばかりでは飽きてきたな」と思っていたら、学生から鉄観音茶をもらいました。


香りが良いのでもらってから毎日飲んでいます。



さて、今日は中国の習近平体制で実施されている「八项规定」の影響に関して。

中国語の出来る方は御参考までに以下の頁をご覧下さい(百度百科に記載された「八项规定」の説明)
http://baike.baidu.com/link?url=Kao3wgajLn9LHZg6E8JovJ65WcQyQJEtibXR_-ArzncYUWMrNAf8DnhSh_B4AMFjORy06o9d7yxe8Wm4XXcvTa

この規律、よく“倹約令”と説明されがちですが、内容はそれだけではありません。

①調査・研究の改良(要改进调查研究)
②会議活動の簡素化(要精简会议活动)
③書類・説明の簡素化(要精简文件简报)
④訪問活動の規範化(要规范出访活动)
⑤警備業務の簡素化(要改进警卫工作)
⑥ニュース・報道の改善(要改进新闻报道)
⑦草稿発表の厳格化(要严格文稿发表)
⑧勤勉倹約の励行(要厉行勤俭节约)


以上の八項目が掲げられ、内容は多岐にわたります。
要するに、政治的信頼を回復するために綱紀の乱れを正そうと掲げられた方針と言えるでしょう。
この影響は私が勤めている大学でも顕著に表れています。

このブログの去年の同じ時期の記事、或いは、節日の記事をご覧頂ければよく分るはずです。
去年の年末は大学から贈り物として、お菓子・食べ物・日用品など様々なものを所属学部からもらっていました。
また、年末は外国人教師のためだけに学部長がパーティーを開いてくれもしました。
別の節日にも何かしら贈り物があり、それらは私の中で毎年の恒例行事となっていました(笑)
しかし、それは今年めっきりと姿を消しました。

さらに、事務室のコピー使用に関しては、去年まで各教師が事務室のコピー機を自由に使い放題でした。
ですが、今年に入ってからコピー機自体が移動し、基本的に鍵のかかった部屋に置かれるようになりました。
コピーする際は事務員に伝え、事務員がコピー室のカギを開け、事務員がコピーをしてくれるようになりました。
これでは事務局員がコピー室の開閉を管理するので、コピーに無駄に時間がかかるようになっています。
実際、この面倒くささにコピーを事務室でする教員は確実に減少しています。
加えて、コピー用紙も最も安いものを使うようになり、よく破れるので困りものです。

他にも大学内で影響が出ているのはほぼ確実でしょうが、私が実際に確認しているのは上記の内容です。
なお、私以外に上海にお住いのある日本人のブログでは上海蟹の値段にも影響が出ているようです。
また、白酒の需要にも影響が出ており、製造企業は相当の赤字が出ているとのニュースも目にしました。
つい先日も、帰りのスクールバスを待っている時の教員間の話題もこれらに関するものでしたし、その影響を多くの人が感じているのが分かります。

このように、2013年の中国は「八项规定」の影響が様々なところで感じられた年となりました。
そろそろ毎年恒例の学部の忘年会などもありますが、去年よりも質素にやるのでしょうね。
これまでの中国で「贈り物競争」が激化し、大きな社会問題になっていたのは事実で、それは社会全体のために必ず改善すべきです。
ただ、年に一度しかない忘年会まで、何かしんみりとやるようでは少しさみしい気もしますね。

最後に今年の年越しも中国ですが、久光やしんせん館に買い物に出かけ、自宅で日本料理を作り、知り合いと食べて飲んで楽しもうと計画中。
大晦日と元旦だけはとにかく日本の正月気分を味わう予定です。


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2 コメント

コメント日が  古い順  |   新しい順
お久しぶり (キンシン)
2013-12-24 22:34:08
先生.めっちゃお久しぶりやね。お元気ですか?メリークリスマスU+1F60DU+1F604U+1F384U+1F385U+1F381U+1F3A5
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キンシンさんへ (M)
2013-12-27 02:44:16
久しぶりですね。
元気ですか?
・・・というより今は日本?
計画書とは大学院へ入学するためのものですか?
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