中国西安で奮闘する大学教師Mの日々

日本人教員として中国の陝西省西安市の大学生・大学院生に対し、「日本文化・社会」や「卒業論文」などを教えています。

5月18日-5月26日のこと(中国での日誌として)

2015年05月26日 22時36分33秒 | とりあえず日記
バタバタでなかなかブログを書けませんが、ここ最近のことを日記形式で更新しておきます。

5月18日(月)
授業(90M)が3コマの日。
なお、この前後から暑くなりはじめる。
ただ「済南は暑い!」には程遠い印象。

5月19日(火)
今学期途中から毎週火曜日だけ有志の学生と朝散歩を始めた。
その後、午後に授業(90M)を2コマこなす。
「中国人の日本語作文コンクール」に応募する学生達の作文添削、なかなか良くなってきた印象。

5月20日(水)
授業(90M)が3コマの日。
なお、この日、自民党の二階俊博総務会長が率いる訪中団が最初の訪問地である広州に到着。
国会議員や経済人ら3000人にも及ぶ大訪中団であるという。
なぜ、3000人もの団体で動く必要があるのかがメディアからはほぼ伝わってこないため、
逆に、その訪中団の滞在費・移動費などがどうなっているのかに疑義の目を向ける世論の声も。
この日、千葉大特別研究員の仕事が一つ舞い込む(留学生院生の論文チェック、6月末まで)

5月21日(木)
外部出講の日。
授業後、山東師範大の運動好きな学生たちを集めてバトミントン。
その後、昼食も師範大でとって帰宅。
午後からは論文執筆と、次週の授業準備へ。

5月22日(金)
この日は午前中、来学期以降の後任者の面接をスカイプで実施。
日本語教育学会HPで応募をかけたのだが、多数の応募があった。
午後は次週の授業準備。
ここ最近、ずっと出前(饿了么)ばかりなのが若干気になるところ。

5月23日(土)
午前は山東師範大の日本語コーナーへ。
そのまま昼の宴会を日本人・中国人の先生方と近隣にあるホテルのレストランで。
日本からの訪中団の話題はほぼでなかったが、「民間交流の意義」を語る中国人の教員が多かったのが印象的だった。
ちなみに、この日、訪中団は北京で習近平氏らの出迎えを受けたが中国各紙はその友好ムードを好意的に報じていた。
帰宅後、今月末提出の論文執筆。
ほとんど形はついてきたが、最後の目を入れる作業がなかなか・・・。

5月24日(日)
この日は二専の授業があったのだが、論文を抱えていたため別の中国人教員G老師に代講を依頼。
忙しい時、こうした代講を快く受けてくれる同僚がいるのは本当に有難いと思う。
お陰で仕事を一日進めることができる。

5月25日(月)
この日から第12週が始まる。
授業3コマの日。
以前から日本の緑茶と中国の緑茶を飲み比べさせたいと思っており、自宅から緑茶と急須を送ってもらった。
お茶の発展と交流、各地域で発達したお茶と水との関係、飲み方の違いなど、お茶から日中文化の比較を学生と考えてみたいと思っている。
実際の授業は来週を予定している。
授業後、突然日本料理が食べたくなり市内の日本料理店へ。
そこで急遽近くに住む日本人教員をお誘いし、一緒に飲む。

5月26日(火)
この日は授業2コマの日。
授業をしていても汗ばむことが多くなってきて、クーラーの無い教室での授業はなかなか・・・。
まあ、ダイエットと考えればいいのかもしれない。

日本事情テキストの出版プロジェクトの活動成果

2015年05月16日 23時52分44秒 | 中国での「日本事情」テキスト出版
このカテゴリーは久々の更新です。
中国で日本事情テキストを出版するプロジェクト、そのメンバーで書いた共著が刊行されました。

見城悌治、三村達也、中嶋英介、菅田陽平
「現代中国における大学生に対する「日本事情」ニーズ調査」『国際教育』(8)、51-76頁、2015年3月


主な考察内容は、現代中国の大学(日本語科)で行われる「日本事情」のニーズ調査、その分析です。
中国の各地域の大学を対象とし、約800名の大学生を対象に調査を実施しております。
この調査の過程で多くの日本人教員・中国人教員の方々にご協力を頂きました。

この場をかりて、お世話になった皆さまに感謝申し上げます。

なお、実際の論文は以下のアドレスからお読み頂くことも可能です。
http://mitizane.ll.chiba-u.jp/metadb/up/SB00228823/8_51-76.pdf



上とは関係ありませんが、私が最近行った翻訳も刊行されています。

【翻訳】梁雲祥『日本外交与中日関係』(2012年、世界知識出版社)
三村達也、『千葉大学人文社会科学研究』(30)、199-206頁、2015年3月


今回は私の研究関心と関わりある、第7章の日中民間外交の箇所(「中日民間外交」)を中心に翻訳させて頂きました。
著者の梁老師には、翻訳後に原稿を送ってほしいと言われているので、日本から製本されたものをお送りする予定です。

こちらも実際の翻訳がネット上に公開されているので読むことができます。
http://mitizane.ll.chiba-u.jp/metadb/up/AA12170670/18834744_30_199-206.pdf

北京でのこと(国家図書館の現状)

2015年05月10日 01時07分49秒 | Mの研究活動や成果
久々の更新となってしまいました。
最近、自身の授業・学内行事(スピーチコンテスト)・別の雑事などでなかなかゆっくりブログをかけません。
加えて、数日前からたまった疲れが一気に爆発したのか、ここ済南の気まぐれな天気のせいか風邪を引きました。
それも数日長引く結構ヘビーなやつをです。

早く元気になり、通常営業ができる体力と精神状況に戻りたいです。


さて、今回は前回北京へ行ってみてきた国家図書館の様子を簡単に紹介したいと思います。
今回は完全に日本語文献・論文を読むのが目的で北京の国家図書館へ向かいました。


今回は2泊3日のスケジュールで、ほとんど国家図書館の南区にある日本語文献室にこもりました。


ちなみに、去年の時は北区の現代建築風の3階に日本語関係の文献・論文などが陳列されていました。
しかし最近、南区の改築工事が終わり、日本語関係の文献・論文は全て南区に移動していました。

その日本語文献室の様子(WiFi使用可)。


こちらには、歴史関係の雑誌であれば、
①歴史学研究
②歴史評論
③日本史研究
など、主要なメジャー誌を全て読むことが出来ます。

また、中国史関係の日本の学会が出す、
①東アジア近代史
②中国研究月報
などの雑誌は入っておりました。

他、経済・政治関係の学会が出す学術誌も幾つかは入っているようでした。
加えて、比較的新刊の文献はもちろん、それ以外は書庫に幅広い文献が所蔵されており、申請すれば係りの方が出してきてくれます。
ですから、申請する作業が少々面倒であることを除けば、たいていの日本語文献はこちらで読めるというのが私の印象でした。

なお、コピーをする際は自分の図書カードに一階の受付でお金を入金してもらえば、特に申請を出さずとも自由に館内のコピー機でコピーが可能です。
いわゆる「著作権の問題」が気になるところですが、あれでは規則があっても全くチェックできないと思います。
コピー費用も日本と比べれば非常に安く、1~2角程度(2円~4円)で一枚コピーできたはずです。


ただ、一点注意点があります。
それは、館内に筆記用具やパソコンの持ち込みは可能でも、持参した本・雑誌類が持ち込めないということです。
ですから、自分の持参した本と館内の本を共に使おうと思って入館しようとすると入り口で止められてしまいます。
現に私も書評する文献を見ながらの作業が不可欠でしたので、それを手に入館しようとしたので、一度止められたのですが、

「これは研究作業をする上で、ないと大きな問題です。私は山東省から来て、二日後には帰らないといけません。」
「この時間は私にとって非常に重要な時間なのです。」

などとすごい剣幕でまくしたて(苦笑)、何とか入館に成功してしまいました(笑)。
これには私自身も成功してから、興奮がしばらく止まりませんでした。

ただ、これは例外中の例外なので、基本的にはルールに従う必要があると思います。



最後に、2泊3日の滞在は中央民族大学のホテル(一泊200元)で、食事はほとんど出前をとりました。
図書館でのコピーは結構取りましたが、いくらだったか覚えてはいません。
また山東から北京までの往復は新幹線で、全て併せると1000元弱の出費でした。

ちょっと割り高だったかもしれませんが、今回の北京滞在では気分を切り替えて図書館通いが出来たので本当に満足しました。
今度は山東師範の院生達(興味があれば大学生も)も連れて、一緒に北京の国家図書館へ出かけたいと計画中です。