今日から新しい記事のカテゴリーを設けることにしました。
私は2009年中国に来て以来、「日本事情」という科目を担当してきました。
この授業では主に、日本語科学生を対象に日本の社会と文化に関わる様々な分野の内容を約半年、一年かけて教えます。
授業を通して、より深い日本理解や日本語理解に役立ててほしいというのが授業者のある程度共通した願いだと思います。
「日本事情」は各大学の日本語科の中で開講していない、というケースはほぼありません。
一方、この科目は「必須」となっていないケースがある、或いは「教授内容は教師の裁量」など、曖昧な形で教えられてきたのが現状でした。
加えて、中国国内では「日本事情」のテキストが相当数出版されていますが、それらは地歴科など比較的古めな日本の教科書からの引用が大半でした。
さらに、テキスト出版にあたってはほぼ中国人が担当してきたため、「中国人から見た日本」というテキスト構成・叙述内容ではないか、と感じられるものも散見されました。
こうした問題を中国で教えながら実際に目にしてきた私は「このままではいけない!何とかしたい!」と常に思ってきました。
しかし、そうした思いと裏腹に自身の博論作業や仕事に追われることを言い訳に、ここまで来てしまいました。
その間、2010年と2012年の「衝突」を経て、日中関係は相当程度悪化し、先行きは全く不透明のままです。
このような事態を心より望んでいる日中両国の人々は恐らくゼロと私は信じます。
国家関係がこじれにこじれてしまっている今、事態を切り開く一つのカギは民間の相互交流、相互理解を進めることにあると考えます。
昨今の事態を見た時、その意義が益々強まっているのは明らかだとほとんどの人が感じているはずです。
そうした貢献を私自身もささやかながら担いたいと考えた時、このプロジェクトを考えるに至りました。
確かに、「日本事情」は各大学日本語科で開講されている一科目にすぎませんが、この授業を通じ、日本の色々な側面を発信する大きな機会となります。
また、教える内容だけなく、教え方などに配慮したテキスト構成にできれば、より多くの中国人学生が日本に関心を持ってくれることも予想されます。
ですから、このプロジェクトに本気で取り組む価値は極めて大きいと私は考えています。
2009年、中国に来て以来、感じてきたジレンマから解き放たれるためにも、そして日中双方でどんどん悪化していく相手国の、相手国民の相互イメージに少しでもメスを入れるためにも、本プロジェクトを完成まで持っていきたいと思っています。
そんな思いで、今年1月に第一回会合を千葉大学で有志メンバーにて開催しました。
話合いにより、今後3~6月にかけてまず、中国全土の大学で日本語科の大学生達が「日本」のどんな内容を学びたいと思っているのか、一斉調査を行うことになりました。
調査対象者は、①日本語科の大学生、②「日本事情」を教える日本人教員の二者としました。
特にメイン対象とする学生に対しては、2000名程度の調査を実施予定です。
現在は、この調査が先日始まったばかりで本プロジェクトは一歩目を踏み出したばかりです。
今後、この記録を本ブログで紹介していくつもりです。
最後に、先日、三年学生W君からプレゼントをもらいました。
肝心の中身は美味しいチョコレートでした、…可愛い豚さんの。
どうして? W君??
私は2009年中国に来て以来、「日本事情」という科目を担当してきました。
この授業では主に、日本語科学生を対象に日本の社会と文化に関わる様々な分野の内容を約半年、一年かけて教えます。
授業を通して、より深い日本理解や日本語理解に役立ててほしいというのが授業者のある程度共通した願いだと思います。
「日本事情」は各大学の日本語科の中で開講していない、というケースはほぼありません。
一方、この科目は「必須」となっていないケースがある、或いは「教授内容は教師の裁量」など、曖昧な形で教えられてきたのが現状でした。
加えて、中国国内では「日本事情」のテキストが相当数出版されていますが、それらは地歴科など比較的古めな日本の教科書からの引用が大半でした。
さらに、テキスト出版にあたってはほぼ中国人が担当してきたため、「中国人から見た日本」というテキスト構成・叙述内容ではないか、と感じられるものも散見されました。
こうした問題を中国で教えながら実際に目にしてきた私は「このままではいけない!何とかしたい!」と常に思ってきました。
しかし、そうした思いと裏腹に自身の博論作業や仕事に追われることを言い訳に、ここまで来てしまいました。
その間、2010年と2012年の「衝突」を経て、日中関係は相当程度悪化し、先行きは全く不透明のままです。
このような事態を心より望んでいる日中両国の人々は恐らくゼロと私は信じます。
国家関係がこじれにこじれてしまっている今、事態を切り開く一つのカギは民間の相互交流、相互理解を進めることにあると考えます。
昨今の事態を見た時、その意義が益々強まっているのは明らかだとほとんどの人が感じているはずです。
そうした貢献を私自身もささやかながら担いたいと考えた時、このプロジェクトを考えるに至りました。
確かに、「日本事情」は各大学日本語科で開講されている一科目にすぎませんが、この授業を通じ、日本の色々な側面を発信する大きな機会となります。
また、教える内容だけなく、教え方などに配慮したテキスト構成にできれば、より多くの中国人学生が日本に関心を持ってくれることも予想されます。
ですから、このプロジェクトに本気で取り組む価値は極めて大きいと私は考えています。
2009年、中国に来て以来、感じてきたジレンマから解き放たれるためにも、そして日中双方でどんどん悪化していく相手国の、相手国民の相互イメージに少しでもメスを入れるためにも、本プロジェクトを完成まで持っていきたいと思っています。
そんな思いで、今年1月に第一回会合を千葉大学で有志メンバーにて開催しました。
話合いにより、今後3~6月にかけてまず、中国全土の大学で日本語科の大学生達が「日本」のどんな内容を学びたいと思っているのか、一斉調査を行うことになりました。
調査対象者は、①日本語科の大学生、②「日本事情」を教える日本人教員の二者としました。
特にメイン対象とする学生に対しては、2000名程度の調査を実施予定です。
現在は、この調査が先日始まったばかりで本プロジェクトは一歩目を踏み出したばかりです。
今後、この記録を本ブログで紹介していくつもりです。
最後に、先日、三年学生W君からプレゼントをもらいました。
肝心の中身は美味しいチョコレートでした、…可愛い豚さんの。
どうして? W君??