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中国西安で奮闘する大学教師Mの日々

日本人教員として中国の陝西省西安市の大学生・大学院生に対し、「日本文化・社会」や「卒業論文」などを教えています。

西安日本学研究会の発足

2018年01月13日 03時08分08秒 | Mの研究活動や成果
遅くなりましたが、本年もよろしくお願い致します。
今年の年賀状は、私が日本へ帰れなかったので家族に代筆して出してもらいました。
年賀状や御著書を頂いた皆さま、ありがとうございました!

西安の初雪(後景は大雁塔)


今学期の大学の仕事が11日付で全て終わり、12日が大学の学科新年会でした。
今学期だけで学会発表を3回、一時帰国が一回と初任の大学の仕事がある中、
それなりに忙しくしていた数か月間でした。

後は一時帰国まで溜まった自身の研究課題、作業をひたすらこなします。
(テキスト出版の作業、某財団助成金申請書の作成、論文執筆)
なお、今月20日は大阪で農業史関連の研究会で発表をさせて頂きます。
その準備もほぼこれからやる段階なので、かなり時間的にタイトです。

ただようやく学期の仕事から解放されたので、自身の研究に専念でき、
それが何より有り難いことだと改めて感じています。
今から2月下旬まで一気に、研究関連の課題を進めたいです。


さて本題です。
昨年秋より西安の大学教員らと準備してきた日本学の研究会を発足させました。
まだ始まったばかりの会で、実質的な活動は今年3月から始まります。
大学の方でわざわざ紹介ページを作って頂いたので、紹介致します。

https://mp.weixin.qq.com/s/aGLn8MlJvU5n_RfO_IVmiQ

会のお知らせは基本的に微信(wechat)でグループを作成して、
そこから流しています。

会員は西安(その周辺)の学者だけでなくても、大歓迎です。
上のページをよく読んで頂いた上で、関心を持った方はご連絡を!
(メール:yoshiitem1008☆yahoo.co.jp ☆を@に変更)

現在、会員は90名を超えてはいますが、「玉石混交の状態」です。
もともと開かれた研究会にはしたいと運営会議で話していましたが、
あくまでも研究会としての質を担保できるというのが前提です。

現在、研究を全くしたことのない方も参加している状況には、
多少違和感がありますが、それを排除する考えは基本的にありません。
ですから、会の活動に関心を持った方は皆受入れる形をとっています。
(もちろん、研究報告をして頂く方はある程度、幹事の方で選別)

恐らく、会の活動を継続させていく中で、徐々に「研究者」が残るでしょう。
また、そうなるように運営をしていきましょう、と幹事らとは話しています。


向山洋一さんという小学校教師は、教師の勉強会を主催する中で、

「大勢集まって適当なレベルの勉強会をする位なら、2‐3人で質の高い議論をした方がいい」

とおっしゃっていると聞きましたが、私も全く同意見です。
結局、真剣に議論をしていないと質も高くなりませんし、
中途半端な学問のやり方では面白くならないんですよね。

研究会は発足したばかりなので、コアメンバーと協同しながら、
一歩一歩確実に会を運営していきたいと思っています。


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2 コメント

コメント日が  古い順  |   新しい順
the_fairy_2014 (Ye Xiang)
2018-02-26 11:18:45
向山洋一さんですか。言われるまで思いつきませんでした。
私は大学院メインなので、多くても十名程度だから、余り議論の質とかは考えてなかったです。ついて来れなければ自然に消えていきますから。(^_^;)

日本学と言っても「分科会」形式にして、それぞれの専門から「横断的な組織」にしていけば良いんじゃないかなというのが、生物学をやってる人間からのアドバイスです。

私は表向きには麻酔科の教授ですけど、実際に研究してる内容は「生物構造分子生物学」「生物物理学」「コンピュータ生物学」生体電子センサー材料工学」など、かなり工学や数学や薬学と重なった横断的な内容です。

日本の大学から完全に足を洗った(日本国籍を捨てた)理由は、日本の大学組織は完全縦割りで、麻酔科にいるとそればっかりしか学会で論文が通らなく reject されるという理由もあります。

そんな訳で米国国籍と中国国籍と二つの名前を論文では使い分けてるので、名刺を見て何だこいつと思われることは日本では多いですね(笑)

元々小児科医だったかみさんも、現在は精神科で奮闘していて「子供の中国語」についての文化人類学的な論文を書くことが増えてたりします。彼女も北京に来て横断的な研究の面白さに目覚めたようですよ。

そういう意味では「専門を深くツッコミすぎるとセクト主義になりやすい」という経験談を。できるだけ横断主義で、2・3人の仲間には他のグループの人も積極的に混ぜて、お互いに刺激し合った方が良いのではという提案をさせて頂きます。

それではMさんも頑張って下さい。私の方は欧米へ投稿した論文が掲載が決まったので、夏休みは講演旅行に。次の実験計画を立てようかなと、頭を空っぽにして構想を練っている所です (物理学がメインだから紙とボールペンとスパコンだけで仕事ができるのが特徴)。

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Ye Xiangさんへ (M)
2018-03-01 16:12:30
「日本学と言っても「分科会」形式にして、それぞれの専門から「横断的な組織」にしていけば良いんじゃないかなというのが、生物学をやってる人間からのアドバイスです。」

ええ、そのとおりですね。私も同じ考えでいました。現在、研究会の規模は100名強ですが、なかなか各専門分野の研究蓄積が豊かな学者が十分に揃っているとはいえません。ですから一年は試験的にやってみて、徐々に上記のような形にしていければとおもっています。
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