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中国西安で奮闘する大学教師Mの日々

日本人教員として中国の陝西省西安市の大学生・大学院生に対し、「日本文化・社会」や「卒業論文」などを教えています。

中国の麺(メンローミエン)

2013年02月27日 05時43分53秒 | 中国でのグルメ
そろそろ明け方です、本当に時間が経つのは早い。。。
ここしばらくは、ずっと2時前に寝られていません。

研究関係、仕事関係、語学関係、その他などが重なり慌ただしい日々を送っています。
ただ、冷静に考えると仕事のスピードをもっと上げないといけないのかもしれません(苦笑)
先ほどまで今夜最後の仕事、学生達の卒論中間報告書をチェックし、それぞれに意見をつけ送りました。


さて、今回は昨夜の夕食を紹介。
ズバリそれは、焖肉面!



所謂、蘇州の麺料理らしく、細麺の上には角煮を薄く切ったものが乗っています。
この角煮の味はそれほど濃くはないものの、きちんと味がついていておいしいです。
また、スープは醤油ベースですが少し甘みもあり、この角煮の油や味が上手く溶け出してコクが出ます。



角煮はスープに浸していると油がどんどん溶け出して、あっという間になくなります。



私は個人的に細麺が好きなので、この麺のタイプは大好きです。
一人でもペロッといける量なので、男性は多少物足りないかもしれませんね。

値段は確か10元(約150円)程度だったと思います。

皆さんも上海や蘇州に来た際は、是非一度召し上がってみて下さい。

自力で留学を目指す学生達の心境

2013年02月25日 02時58分39秒 | 日本への留学までの道のり
今日は仕事と研究に必要な資料収集で上海図書館へ。
春節の雰囲気は一般的に終わっていますが、今日が元宵節で正月の最終日にあたります。
そうしたこともあって、図書館内では春節を祝う企画展が開催中でした。







夕方に図書館を後にして大学へ戻り、その足で千葉大へ留学希望の学生達と夕食をとりつつ今後の流れや、必要書類を説明しました。
元々は文学部の研究生を志望するZさんだけに行う予定でしたが、もう一人のPさんからは受取る文献があったので一緒に来てもらいました。

現在の状況は、それぞれ受入を希望する教員へ連絡を取り終わり、今後は電話やスカイプを通じて学生と教員の面接が待っています。
また、出願する際の書類を準備したり、留学する際に必要な「保証人」を探す必要もあります。

ここまで来るまでを振返れば、決して楽な道ではありませんでした。
私と専門を異にする学生達の研究計画書指導には相当私自身も勉強しましたし、指導にも色々と配慮を重ねました。
また、数人の専門家と連絡をとり、学生達の計画書が妥当なものかも何回も確認し、学生を指導しました。
学生達も大いに悩み、不安を抱えつつも、課題に真摯に取り組んだお蔭でそれなりに評価をいただける計画書を書けたのだと思います。

今日、食事をとりながら彼女達が計画書を書く際に相当なプレッシャーを感じていたことを話してくれ、それを改めて知りました。

「大事なことだし、書けるまでは心配で夜眠れなかったんです。」

「当時は毎日、上海図書館へ通い続け、帰り道はなぜか急に寂しさを感じました。」

「こんなに努力したのは初めてかもしれません。」

などなど、とにかく学生達が本当に頑張って取り組んでいたことを知る機会となりました。
私が同じ大学四年生の時であれば、めげていたかもしれないなどと思ったりもしました。
とにかく本当に頑張り屋で、誠実で、そして優秀な学生達です。

現時点ではどの学生も「保証人」の方が決まっておらず、それを探している最中とのことでした。
中国人が日本に留学する際、基本的にどの学生も「保証人」が必要となります。
そうした方がいないと、大学側が入学を認めないからです。

ですから、今後は「保証人」をどう探すか、どういう方が「保証人」になってくるかが重要なポイントです。

私も日本人で留学生たちの「保証人」探しに関しては疎いので、もし御存知の方がいれば是非教えてほしいです。
連絡は以下のアドレスまで。いつでも歓迎です!

yoshiitem1008@yahoo.co.jp

久々かも、中国料理。

2013年02月24日 04時07分38秒 | 食日記(中国)
今月21日に上海へ戻って以来、ずっとコンビニ弁当やサイゼリアなどで食事を済ませていました。
そんなこともあって、気づけば今夜の食事が久々の中国料理でした。
場所は大学付近にある東北料理の店で、行った時間は21時半頃だったと思います。

それまではビスケットをコーヒーで流しこみ、ずっとパソコンに向かい、

1、月曜以降の授業準備と一学期を通した講義計画をつくる(明日もまた…)
2、国際交流基金のHPから、自身の授業準備に活かせる資料や教材探し
3、共著の研究ノートを推敲(全体の見直しも終わり、後は共著者の方と最終打合わせか)
4、今後の自身の研究計画を立てるために関連する文献購読(岩波の『「帝国」日本の学知』など)
5、去年末に報告した同時代史学会の報告要旨の作成(途中まで)

などをしていました。
その間、洗濯物や部屋の掃除も簡単にすることが出来ました。
あっという間に時間は過ぎ、気づくと21時を回っていました。


部屋の外に出ると、少しひんやりとする程度で、疲れた頭がすっきりとしましたね。
その足で学科の事務室へ向かい、今学期、私の講義を受講する学生名簿を受け取りました。
この講義は第二専攻で日本語を学ぶ大学院生対象の選択講義なので、学生達の日本語は初級レベルです。
(時々、中級レベルの学生はいますが、上級は皆無と言っていいでしょう…)
今度の月曜日から後学期が始まるわけですが、例年、この講義の受講生は「15、6人」と聞いていました。
ですが、本日、名簿を見るとなんと「46人」と記載されているではありませんか…(汗)

沢山の学生が日本語を自主的に学ぼうとしてくれるのは嬉しいのですが、ちょっと多いかな…。
正直、少人数の方が色々と指導はしやすいですし、こちらもそのつもりで授業を考えていました。
ですから、また授業の内容を多少考え直さないとです。


さて、少し脇道にそれましたが冒頭に触れた中国料理の写真がこれ!
(1)西红柿炒鸡蛋(トマトと卵炒め)、(2)锅包肉(所謂、酢豚)とご飯を注文し、40元(約600円)でした。
普段はもっと安く済むのですが、肉がメインの料理を頼むと少し割高になるのも日本も同じですね。



ちなみに、锅包肉を日本で作るとピーマンなどの野菜が入りますが、中国の東北地方で肉だけが多いようです。
黒酢が効いていて、酸味と甘みが上手く肉にマッチしている料理です。
でも、日本のよりもかかっているアンは少な目ですね。



ちなみに锅包肉はこれが全てではなく、この倍の量がまだキッチンに残っています。
ま、明日以降、またどこかで食べようとは思っています、捨てることにならないように(苦笑)

2月22日のこと

2013年02月23日 04時13分11秒 | とりあえず日記
そろそろ明け方、眠りにつこうと思います。


午前 ゆっくり起床(前日、明け方に寝た為)

午後2時過ぎ 留学を希望する学生に留学関係のことで相談にのる(約3時間)

夕方 サイゼリアで夕食

帰宅後 各メールに返信(自分からも発信)
    2月末日締め切りの論稿を書く(ほぼ終了)。
    今学期の講義計画、教案を作成(当然終わらずに明日以降も継続)
    上海図書館に見たい資料があるか確認(明日行く予定の為)


それにしても最近は運動不足。。。
大好きなサッカーも最近は御無沙汰ですね。
数年前まで教員や学生と一緒に毎週していたのですが。





少し運動をして体力を戻し、暖かくなってきたらまたサッカー、或いは、野球したいですね。
学生の皆さん、時間があればまたサッカーやりましょう!




明日から上海

2013年02月21日 04時51分56秒 | とりあえず日記
この冬休みは約一ヶ月の日本への一時帰国でした。
毎日何か用事や仕事があって、充実した休暇?でした。
ゆっくりは出来ませんでしたが、家族とふれあえました。

ここ二年ほど帰国すると毎回なのですが、祖母は結婚を勧めます(苦笑)
早く日本へ戻り、早く日本の大学教員になってよ、と言います(汗)

83歳の祖母にとっては、孫が近くにいるのは嬉しいのでしょう・・・。
とにかく、いつまでも祖母が元気でいてくれることを祈ります。

私が上海へ戻るということで家族と外食し、色々と話しも出来ました。
今ではすっかりそれぞれの兄弟が成人した我が家ですが、突然、僕も含め兄弟が小さかった頃のことを思い出しました。

当時は弟はみんな少年野球に入り、それぞれ汗を流していました。
また休日は父がキャッチボールの相手をしてくれ、バッティングセンターへつれて行ってくれたものです。
三番目の弟がチームで投手になった際は、毎朝5時過ぎに起きてマラソンやピッチングにもいつも付き合っていました。

そんなことを外食しながら、なぜか急に思い出しましたMです。
あの頃からだいぶ経ってしまいましたが今でもあの時代は忘れない思い出です。


良ければ、この歌も聴いてみてください。


君に贈る詩 Duff
http://v.youku.com/v_show/id_XMzY5OTM3Mzg4.html

日本と中国の大学、どっちが“資本主義的”か?

2013年02月20日 01時24分08秒 | 中国の大学、大学生
最近、日本では大学の様々なランキングが雑誌や各メディアで目にする機会が増えました。
もちろん、こうした順位付けは以前からあったものの、最近はそのランキングの分類が増えるだけでなく、そうしたものが発表される回数も増えている状況にあります。

これは、日本人が各大学の特質や価値をよりきちんと知りたいという欲求が根底にあることは間違いないでしょう。
もっと言えば、そうした価値付けされた大学の中でより「上位」とされた大学に入ることで、将来の自身の人生設計を安定的に展望したいとの思いが関与しているはずです。

近年、日本では「日本の場合、大学は全入時代に入った」などと言われています。
確かに全体数から言えばそうした事は「事実」なのですが、それはどの大学にでも入れればいいのだということを意味してはいない、或いは、大半の日本人がそうは思ってはいないと考えます。

従来から、「ここの辺りの大学には入っておきたい」などの暗黙でありながらも確たる意識があり、それを超えるために多くの受験生達がしのぎをけずってきったのです。

ただ、その「この辺り」という基準を、偏差値という比較的一つの指標でまとめてとらえていたのが以前までの傾向であったのに対し、近年ではそれ以外の指標も重視して大学の価値をとらえるような傾向が強まっているのだと私は理解しています。

所謂、「偏差値」という一つの基準から、より正しい価値づけをしようという傾向にうつりつつあるとみてよいはずです。
ただ、その状況においても、やはり基本的に以前の「偏差値」で上位にあった大学の多くは、依然として上位に位置されることが多いのも事実であるようにも思いますが。


ともかく、こうした大学の価値をめぐる“競争”は大学内部でも強く意識づけされてきており、入学してから卒業させるまでの在学期間を学生達にどう過ごさせるか、或いは、どんな教育やサービスを提供するのかという面が大きく改革されつつあります。

私が学部生、大学院生として長く学生生活を送った大学もその最たる例でした。
ここ数年で中国から半年に大学へ戻るたび、何か校舎が改築、改修され変わっていたり、図書館がかなり綺麗に、かつ使いやすく便利にリニューアルされていたりしました。
また、大学側から外へ学内の情報を積極的に発信する機会も明らかに増えてきました。
さらに、卒業後の就職や進路に関して大学側が丁寧に面倒みることも以前より増えたと思います。

こうした動きは全て上記の内容と関係しているわけです。
このような動きは日本の各大学で程度の差はあれ見られるはずで、日本では大学の生き残りをめぐる“競争”が厳しさを増しているわけです。


一方、私の指導教官が学部生や大学院生であった頃は、こうした状況とは対照的で、大学内には“競争”という要素はかなり弱かったといいます。
当時の話しを聞くと、いまでは恐らくあり得ないようなエピソードを聞くことも出来ます。
要するに、日本の大学が近年のような状況になってから、そう期間は長くないということです。


では、お隣の中国の大学ではその実態はどうなっているのか。
私は現在、約4年の中国生活を送っていますが、そこで目にし、肌で感じたのは“競争”、“競争”、そして“管理”の世界でした。
(これはあくまでも上海など、中国の大都市のケースです。 2016年2月加筆)

ここまで書くと、人により想像する世界が違うと思うので例を書きましょう。
教師側・・・
(1)徹底した論文数、学会発表数を重視する研究業績の評価
(2)教師がそれぞれ担当する講義に対する受講学生の評価によって人事評価
(3)休講した際に授業の補講は絶対で、必ず大学に双方の届けを出す
 ※日本でもこうなっているが、その徹底という面で厳しさが違う
(4)授業には5分前頃には教室へ入り、一分でも遅刻は「教学事故」となる

学生側・・・
(1)小テストや学期末テストでの順位付け
(2)また、それらのテスト以外にも資格試験の合格などが求められる
 ※とにかく、テストと呼ばれるものは多い。。。
(3)平素の社会活動や生活態度なども評価対象

などなどです。
よって、教師側も生徒側も色々と“競争”、そして“管理”の中に身を置いていると言えるでしょう。
そして、その度合いは日本よりも明確であるが故に、強いものに私には感じられます。

日本の方からすると、資本主義の社会体制をとっている日本の方が、大学もより“競争”が激しく、一方の中国の大学はもっと緩やかな環境で“競争”はそれほど、などとお考えの方もいるかもしれません。

しかし、上記認識があるとすれば、それはむしろ反対だというのが私の実態です。
ただ、最近の日本での大学の動向を見ていると、中国の大学の状態により近づいていると私自身は感じています。
現在はまだ徐々に静かにではありますが、しかし確実にそうした歩みを日本の大学も見せていると思うのです。


果たして“大学”とは何か?
どんな人材を養成し、いかなる成果を生み出す場所か、社会の中でどのような役割を果たすべきか、そこでの教員の在り方や学生のありかたとは・・・

現在の日本のおかれた大学の環境は、そうした大きな問いを投げかけていると私は思います。

北京で見かけた中国人達の生活の一コマ

2013年02月16日 22時41分31秒 | とりあえず日記
私は現在、上海に住んでいますが、何度か北京へ出かける機会がありました。
その多くは北京の国家図書館へ行く用事であったように思いますが。

上海ももちろんそうなのですが、北京にも今でも古くからある住宅街が残っています。
といっても、2008年のオリンピック前に随分綺麗に改築や改修されたようですが。

私が最初に北京へ行った時は2009年7月でした。
当時は観光も兼ねた歴史的建築物や有名な歴史的遺跡などをめぐりました。
そして宿泊した場所が、北京の胡同が残るある地域でした。

胡同とは北京市の旧城内を中心に点在する細い路地を指します。
なお、中国の伝統的な家屋建築である四合院が多くこの胡同に面していて、
当時の歴史的な町並みをしのばせてくれます。

現在は、こうした胡同の残る地域一帯は人気の観光スポットにもなっています。


さて、そうした胡同の表通りから、裏通りへ一つ入ると、そこには実際にそこで暮らす中国人達の暮らしが営まれています。

暮らしているのは決してハイソソサイエティとはいえず、一般の経済レベルの人々です。
よって、そこには彼らが日頃必要な生活用品や食べ物などを売る店が広がっていました。

例えば、下の写真は朝ご飯を売る店の一つ。


中国では自分たちの家で御飯を食べることもありますが、こうした外で朝食を済ませる人々、或いは、それらを家へ持ち帰って家族と食べる人々は多いです。

それから、下の写真は彼らが日常的に利用しているスーパー(超市)。
北京では外資系のカルフールやイトーヨーカドーなどの大型デパートが見られます。
ですが、彼らがそうした場所へは日常的に行くことは少ないようです。

むしろ、そうした場所へ足を運ぶのは駐在員などの外国人、比較的経済的に豊かな中国人が多いようです。

多くの中国人は、こうしたスーパーなどを利用して生活していることが多いのです。



私が住む上海でも、同じようにこうした地元のスーパーや市場を利用する中国人が多いようです。

当然、安くて質が良ければそれが一番良いと思うので、そうしたスーパーが近くにあれば一番ありがたいですね。
(日本も中国も)大型スーパーは何でもあって便利ですが、色々と客が歩くように設計されていて時間が必要以上にかかったりしますから。


それはともかく、写真からそこで暮らす人々のゆったりした感じが伝わってきますね。
時間は朝7時前後だと思うのですが、何かせかせかしていない雰囲気がいいです。。

中国の朝食の定番

2013年02月15日 05時55分25秒 | 中国でのグルメ
これから少し休んで、大学へ。
今日は大学にて幾つか用事があるので。


眠いので今日は簡単に書きたいと思います。
中国の朝食といえば、その代表的な飲み物が御存じの通り豆乳です。

実は、私・・・この豆乳がずっと苦手でした。
それは中国に行って二日目の朝に出た豆乳が甘くて、ちょっと・・・だったのです。

最近、あまり行かなくなった永和豆漿での朝食でしたね。
(そういえば、上海であまり見かけないかも)




普段、日本では甘い豆乳を飲んだことがなく、それを初めて飲んだために受け付けなかったのでしょう。
ともかく、それ以来、豆乳は二年ほどずっと飲めないどころか、見ると寒気がするほどのトラウマとなってしまいました(汗)


それがいつだったか、とにかく上海に移ってからは無理なく飲めるようになりました。
さらに、最近では朝食を食べた際には欠かせないパートナーとさえなりました(笑)

どうしてここまで豆乳を愛することができたのか。
今でも全く思い当たらず、その謎は解けていません。

そういえば、日本でも豆乳を飲む人達が増えてきていますね。
スーパーにいくと、色々な豆乳達を目にすることができます。
日本へ帰国している今、すっかり豆乳と疎遠になっているので、久々に飲んでみようかと思っています。


日本人からみた「中国」

2013年02月13日 22時07分57秒 | 日中関係のあれこれ
現在、大学院内の研究室。
研究計画書を二本、論文一本を同時並行で進めているところです。



あ、決して研究室内でビールなど飲んでおりません(笑)
写真は、中国上海の南京東路で飲んだ青島ビールです。
特に意味はありません。


さて、Mも日本へ一時帰国してもう一か月になろうとしています。
そろそろ上海へ戻らないといけませんが、日本滞在中、友人や知人、家族から一番言われたことが、

『中国にいて大気汚染は大丈夫?』

でした。
本当に私の体を心配をする人もいれば、多少からかうように言う人など様々でしたが。。
ともかく、最近の日本社会で「中国」=大気汚染となっている印象を強く持ちました。
また、ネットのヤフーで「中国」と検索すると、大気汚染が一番に出てきていました。

中国の環境汚染
http://dailynews.yahoo.co.jp/fc/world/china_pollution/

それは良い評価ではなく、悪いものであることは明らかでしょう。
こうしたニュースが日本人の中に強く残り、それが「中国」イメージとなっていく背景は様々説明がつくと思います。

・実際、中国国内の大気汚染の問題が悪化している状況があること
・昨今の日本人の「中国」に対するイメージ、印象が悪化しつつあることからくるもの
 ※これは特に、2010年度以降に加熱している日中間の「領土問題」が強く関与
・各マスコミのニュース報道の在り方が、上記の内容に拍車をかけていること

恐らく、大きく分けてこの三つの要因は確実にあるように私は思います。
よって、こうした日本人の中国に対するイメージに拍車がかかっている社会現象に対して、
単に日本側のネガティブキャンペーンとのみみることは正しくないと思います。

大気汚染という事実があることは間違いなく、それを日本側が虚偽報道しているのではないわけですから。
ただ、今回の社会現象から私が感じることは以下の二点です。

第一に、少し前の日本社会でも同じような類の問題が発生していたこと。
特に、高度経済成長期、環境破壊を無視した、企業経営や開発が行われていました。
その経験を通じて、今、日本政府も企業も国民も環境の重要性に気づきはじめ、
まだ不十分でありながらも、従来の方針を転換しつつあるだけのことです。

だからこそ私が思うのは、今こそ、日本の経験を中国に伝え、それを乗り越えるために協調すべきだということです。
なお、以下の文章もそのようなことを述べていました。

「日本の経験から言えること」大和総研(2013年2月8日)
http://www.dir.co.jp/library/column/20130208_006791.html


第二に、現代の日本人の「中国」イメージ、或いは、理解は本当に狭く薄いものでしかないこと。
今回のニュース報道を知っていることはもちろん重要なことですが、それ以外の中国に対する情報や理解はどうか。
恐らく、ほとんどの日本人たちがあまり中国に関することをご存じないのではないかと思います。
このように書くと、

「別に知る必要もない」
「興味がないので知りたくはない」

などと答える日本人もいると思います。
確かに、それは個人の自由であるので、強制されるべきものではありません。
ただ、私が協調しておきたいのは、日本人の中国への理解よりも、中国人の日本への理解の方が全般的に進んでいる事実です。
私が日ごろ接するのは、十代から二十代の若者ですが、彼ら彼女らは本当に日本のことをよく知っています。
若者文化全般のことだけでなく、政治経済のこと、そして歴史のこと。
もちろん、これはあくまでも全般的にと書いたように、地域や人々によっての差異は当然あるのですが。

両国間には、そうした相手への理解や知識という面で明らかな格差が発生しています。

昨今、両国間の国民感情は決して良いとは言えず、終息を迎える兆しも不透明です。
そんな時に、互いに批判をしあうことをまずは避けるようにしていきたいものですが、
そうした批判を仮にするにしても、もう少し相手を理解し、知ってから行うべきではないかと思えてなりません。

これは今回の帰国中、

『中国にいて大気汚染は大丈夫?』

と何度も聞かれた私が思う感想であり、思いです。

学会報告のお知らせ

2013年02月11日 03時42分54秒 | Mの研究活動や成果
先日、私が所属する学会の一つである千葉歴史学会の委員の方より連絡が入りました。
何でも諸事情が重なり、今年の大会報告の一人を私に依頼する流れとなったそうです。

せっかくの機会なのでお受けしました。
なお、学会大会日は5月19日(日)とのこと。
その時は学期中なので、また一時帰国です。

報告テーマは、博論の一部を延長させたものになると思います。
こちらは3月末までに報告概要を学会へ提出する予定です。
ですから、その際、このブログでもお知らせしたいと思います。


千葉歴史学会HP
http://chibareki.blog.fc2.com/