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こんにちは江崎遊子です。

ちょっと言ってもいいですか。

ビバルディ四季の中の「冬」

2012年12月11日 | 日記

 
 起きがけ、ビバルディの四季「冬」を聞いた。
 イムジチ合奏団、バイオリン、フィリックスアーヨ演奏の名盤である。
 外の景色とマッチして「四季」の中で最も好きな楽章である。
 ロックのエレキギターの曲弾に負けないパワーを感じる。

 20年くらい前だったか、東京から主人の知り合いの編集者の男の人が遊びにきた。
 朝ご飯を用意して、
 「この景色にぴったりなんですよ」
 と言って、窓から見える雪景色の中、大音声でこの「冬」をかけたのである。

 40代くらいだろうか、静かな人である。
 しばらくして、台所からご飯を運んだとき、その男性が泣いていてびっくりした。
 わたしは、慌てて台所の方へ行った。

 彼の中で、どんな物語が展開したのか分からないけれど、
 バイオリンの追いかけるような、積み重なるような、激しい音の繰り返しがあり、
 第2楽章のゆっくりしたメロディが、また珠玉の美しさである。
 バイオリンの音色はそれだけで、悲哀を感じてしまう。
 その時、わたしは言葉を交わさなかったけれど、その人と濃い瞬間を共有した気がした。
 

 
 

来た、除雪車。

2012年12月10日 | 日記

 昨日の午後、外に出てみて、予想以上の積雪でちょっと慌てた。
 もう根雪になってしまうかもしれない。
 取り残しのかぶ、聖護院かぶ、里芋を慌てて掘っていた。
 その時だった、来た、除雪車が。
 
 
 
 
 お風呂焚き当番なので、そのままウォーキングに出ようと、デジカメも持っていた。
 側に近寄りたくないけど、見るとなんか嬉しくなる。
 早々とSORELの長靴も出た。
 
 野菜を掘り終え、お風呂の火を点けて、ウォーキングに出た。
 今日は、友達からCDを借りてダビングしたロックのダークムーアを聞きながら。

 ダークムーアの過剰なドラマチック性が笑える。
 クラシックテイストも入っている。
 ベートーベンの運命がなんか可笑しい。
 心に沁みて来ないので楽かも知れない。

 今まで、ダンスウォーキングの舞台と言えるような踊りながら歩いていた山道も通れなくなる。
 帰りに、わたしの少し前を和尚さんと秋田犬のハナちゃんが歩いていた。
 勝手によその家に行ってしまうハナを連れて帰ろうと和尚さんはハナの首輪を引っぱっていた。
 ハナはわたしに気付くとわたしの方に走ってきた。
 散歩に出るのを、普段からハナにマークされている。
 散歩仲間である。
 白いハナちゃんも、雪の中ではズズ黒く見えてしまう。
 
 雪が激しくなって、さすがのハナも足並がゆるくなった。
 いつもより少しハードな散歩でした。
 
 

魂の叫び。

2012年12月09日 | 日記

 昨日は冬ごもり準備で灯油を買いに出た。
 積雪が多くなると、わたしの軽自動車は坂道を登るのが困難である。
 おばあちゃんも一日中ファンヒーターを点けているし、
 台所や居間でも少しは暖かくしたいので、家には4台の石油ストーブがある。
 半纏、長スカート、襟巻きを首に巻いて節約するけれど、
 時々「寒かー、やってらんないよー」とストーブを点ける。
 庫裏から薪をもらうのは来客の時だけにしている。
 気温は低く、雪が続く予報だ。
 
 野良猫との攻防は続く。少し前から本来の猫の出入り口を閉めている。
 そこから入っては、食パン一斤持って行ったり、猫餌食べたり、やりたい放題である。
 玄関にも小さな穴が作ってあって、そこから猫たちは出たり入ったりしているものの、障子の穴を通って居間に出る。
 野良にはハードルが高いのである。
 でも、わたしたちが寝静まると、障子の穴から入ってこっそり居間の炬燵に入るのである。

 3日前である。外でゴミを燃やしていると、ほんとに死にそうな声で猫が鳴いた。
 ニャー、と言う声が余りに切実で、胸に響いた。

 動物と付き合うのはほんとに面倒である。
 軽い同情で、餌をやるもんじゃない、と思っている。
 お前は野良と言う誇り高い生き方で行くしかないんだからね。
 厳しくても仕方ないんだよ。そう思っている。

 しかし、この雪の中、「腹が減ったよう」という悲しい声に負けてしまった。
 猫まんま、ご飯に鰹節をまぶしたものを食品トレーにのせて、縁の下の入り口に置いてやった。

 娘がまだ小さかった時、鰹節をご飯に混ぜて醤油をほんの少し垂らして猫にやったら、
 「いいな」とほんとに羨ましそうに言った。我等、どんな食生活だったんだ。
 ねこまんまにバターを少しのせて、桃屋の「ご飯ですよ」と一緒に食べたら、超豪華。
 朝ご飯、食べよう。
 「お前たち、ほんとに幸せだってわかってる?」
 朝5時に餌くれって、わたしの頭をつんつんして起こすなんて、言語道断だからね。
 
 うちのお坊ちゃまたち。困ったもんだ。

野良猫君

2012年12月08日 | 日記

 朝、居間の炬燵から野良猫が飛び出してきてびっくりした。  
 野良君の方が更にびっくりしてる。
 慌てて、入ってきた所から出られず、廊下の方に逃げた。
 何とか出してしまおう、と廊下に出て追い立てた。
 それで、逃げて行ったのだろうと思っていた。

 夜、居間の炬燵にはまって金曜寅さんを観ていた。
 マドンナは栗原小巻で、今回のは面白かった。
 栗原小巻も40代になっていたようだし、どこか独り身の寂しさが滲み出ている。
 式根島の風景も良かった。
 壊れたテーブルにずっこけて栗原小巻に抱きつく場面など、久々のヒットだ。
 川谷卓三が出ていた。
 しかも、ブランドまでではないかも知れないけど、スーツ姿ではにかんで栗原小巻にプロポーズしていた。
 今回は内容が豊富だった。
 海岸の岩場で露天風呂に入る美保純が羨ましかった。いいなあ、と心底思ってしまった。
 
 すっかり、いい気分で寅さんを観ていたら、どこかからあの野良君が出てきて、静かに横を通って行った。
 余りに静かに出て行ったので、静かに見送るしかなかった。
 この感じ、「昼間から呑む」の主人公と同じだと思った。
 ひどい事されてるのに、どうもできなくて、ただ見送る、みたいな。
 映画のテンポは静かだったけど、幾つかのシーンが脳裏に焼き付いている。
 
 あの野良、どこかで寝てたんだ。
 うちのお坊ちゃま猫たちはアーサー初め、甘く見られているに違いない。
 今更、どうもならないね。
 

韓国映画「昼間から呑む」

2012年12月07日 | 日記

 とうとう本格的に冬将軍が到来した。来るべきものが来たという感じである。
 
 今年の雪の状況はどんなだろう。
 旦那の個展準備と重なってまだ、かぶ、にんじん、大根の一部と白菜の一部が畑に残っている。
 春先、雪解け水で畑が水浸しになるので、畝の間の溝をしっかり掘っておかねばならない。
 今年は、偶然大根がよく育った。まだ一本もスの入ったものがないし、大きく育った。
 予想より多くて、籾殻、枯葉をのせ、その上から土をかぶせて既に畑に埋めてある。
 
 でももったいないので収穫してきて置いておこう。
 おばあちゃんは普段煮物が余り好きでない。
 そのおばあちゃんに、大根の煮物がうまいと絶賛された。
 ちょっと気分がいい。

 夕べ、ゆっくり映画を観る事ができた。
 WOWOWで韓国映画の特集をやったので録っておいた「昼間から呑む」である。
 韓流ドラマは苦手で、それも食わず嫌いかもしれないけれど、
 娘が韓国映画は面白いよ、と言っていたので観ようと思った。
 「8月のクリスマス」以来かもしれない。
 この映画の冒頭シーンが好きだな。
 主人公の失恋青年のドジさにイライラするけど、かなり面白かった。
 2008年の作品らしいけれど、宿泊する場所はどこもテーブルや椅子など何もなくて
 床に焼酎や食べ物を並べて宴会が始まる。でもテレビだけはある。
 オンドルがあるのか、床にそのまま寝てしまうような感じで、布団も薄い。

 登場人物は皆ユニークだ。特に、詩の好きなおねえさんとバスで隣同士になる場面が凄くおかしい。
 ホモっぽいトラックのお兄さんも変だし、友達の先輩も変。
 何気なく、おかしさが全編に流れていた。ラストシーンもいい。
 お薦めです。それにしても、ソウルからどっちの方へ行った場所か分からないけど、寒そうだった。