朝から雨で、早々と霙から雪に変わり始めていた。
魚が食べたい、とスーパーにより、
お昼ご飯めがけてあての木園に向かった。
おばあちゃんが入所して,100人になりました、と言う事だった。
去年、しもやけになったので、厚手の靴下を揃えたけれど
薄い靴下にして欲しいとの要望で、靴下を届けるのと、造花で飾りを作ったので持って行った。
おばあちゃんの部屋が殺風景で、花瓶だとひっくり返しそうだし、カゴならいいだろうと造花をさしてみた。
画鋲を持って行って、壁に刺して飾ろうと思っていたけど
駄目みたいで,箪笥の上に置いて来た。
時間はぴったりだった。


おばあちゃんめっけ。

あの顔はご飯を待っている顔だ,と思った。
私が傍に行っても、分かっているのか分かってないのか、不明な感じ。
きたきたご飯。

おばあちゃんは箸を上手に使ってせっせと食べる。
カボチャは嫌いだったのに、カボチャをマッシュしたものをせっせと食べる。
「おいしい?」と聞いたら美味しいと答えた。
魚を潰して煮たようなおかずも食べる。
家では,魚は嫌いと豪語していたのにね。ともかく,今食べるということが大事だよね。

広い厨房である。
おばあちゃんの前で,全く自分でご飯が食べられないお年寄りにご飯を食べさせている若い介護士さんが
「江崎さんは,いつも完食です」と言ってくれた。
やっぱりね。おばあちゃんは元気である。
その顔に元気さが溢れている。
「おばあちゃん、ここはどこ?」
と聞いたけど,すぐには答えず、しばらくして「私は広島」と言った。

何の心配もいらない、おばあちゃんはフォームで快適に暮らせそうだと実感した。
食べ終わるのをみて,私は家路を急いだ。
雪が積ると,前輪駆動車は坂道を上がるのが困難である。
車の助手席にはイタリアングレイハウンドのカンちゃんがいる。
「カンちゃん帰ろう」
帰って自分の事をしよう。