ならなしとり

外来生物問題を主に扱います。ときどきその他のことも。このブログでは基本的に名無しさんは相手にしませんのであしからず。

また武田邦彦が何か言ってるよ 外来生物2

2010-09-06 01:24:54 | 武田邦彦
 前回の続きです。IUCNのほうは資料にあたれませんでした。すみません。もう疲れたよorz

以下引用
先生「生物のある特定の種が絶滅することは、自然から言えば何も影響はありませんが、これまで人間が生物の種を絶滅させたという点では、乱獲、飼育、スポーツなど「人間の楽しみ」で絶滅するのが大半で、外来種など人間以外の生物同士の戦いで生物が絶滅するという影響は小さいと思います.」
引用終わり

・・・・・・この短いセンテンスの中にいくつ突っ込みどころがあることか。あ゛~これはホントに専門家ですか?外来生物はおろか保全の専門家ですらないんじゃ。
まず、種によってはそれが消えることで生態系に大きな影響を与えることがあります。たとえば、ラッコはウニを大量に食べるためケルプの森を維持する役割を担っています。仮にラッコがその地域からいなくなるとウニが大繁殖してケルプの森はウニに食べつくされます。このようにその存在が生態系において重要な役割を担っている種を保全生態学ではキーストーン種といいます。保全生態学をやってれば、まずこれを知らないということはないです。保全生態学の基礎の専門書にはどれもキーストーン種について書かれた項目があります。
次に外来生物の影響についてですが、これは生物多様性国家戦略に生物多様性の3つの危機という項目があり、外来生物はその第3の危機に位置付けられています。さらに、島の生物の絶滅要因の50%以上は近年では外来生物によるものです。ミナミオオガシラなんかが有名ですね。あとは、ヨーロッパで在来のザリガニを減らしているのはアメリカザリガニが持ち込んだカビ病です。
こういうことを知っていれば、安易に「人間の楽しみ」で絶滅するのが大半なんて言えないはずなんですけどね。いくつもの要因が絡まり加速度的に絶滅に向かっていく「絶滅の渦」というこの業界では当たり前の用語を知っているかすら僕には疑問です。

最新の画像もっと見る

3 コメント

コメント日が  古い順  |   新しい順
大槻義彦教授のブログ (wander-t)
2011-04-26 00:54:49
あの大槻教授が呆れてます(^^;

>いやはや、弱りました。『武田教授とは何者?』

http://ohtsuki-yoshihiko.cocolog-nifty.com/
返信する
メールありがとうございます (梨(管理人))
2010-09-08 01:46:02
泉ヶ岳さん
情報ありがとうございます。こちらも気をつけはしますが、怖いですね。
返信する
ご無沙汰しておりました (泉ヶ岳)
2010-09-07 22:07:52
先日は、どうもありがとうございました。

もしかしたらお届けできているかどうか、gooメールにお知らせをお送りいたしましたので、ご確認いただければと思います。
Yahoo!と同じで、ブログのアドレスがID=メルアド共通かな?と思って、お送りして、戻って来ていないので大丈夫かと思っているのですが…。
返信する