ならなしとり

外来生物問題を主に扱います。ときどきその他のことも。このブログでは基本的に名無しさんは相手にしませんのであしからず。

唾吐きコブラには味噌でもつけておけ

2009-09-12 17:54:53 | いい加減なモノ
 先日のJBpressでホメオパシーが肯定的に紹介されてから数日経ちました。すでにネット上には優れた考察、批判がありますので今更ここを見る価値も大してないでしょうがお付き合いください。

以下は元記事2つを読んだ僕の雑感のようなものです。

「世界で最も安全な医療」について

>つまり、物理的な作用はない。薬のように体内に物質を注入して、その物質が体内で化学反応を引き起こして体に変化を起こすというものでは全くないのだ。

この時点で神に祈ったり、先祖の霊に祈るのとどう違うんだ?

>西洋医学に慣れきった思考では非常に分かりづらい話なのだが、元の物質の「パターン」のようなものが残っていて、それが体内の症状に共鳴し、自己治癒力を高めると考えられている。

これ50年以上も前から駄目だしくらっているんですけど。というかこれ「水からの伝言」に代表される波動にすごく似てる気がします。

>元の物質は限りなくゼロなので、安全性は高い。何もないのだから、常習性も生まれず、子供でも高齢者でも妊婦でも安全性は高いと言える。しかし一方で、ホメオパシー独特の副作用のようなものにも注意したい。

注意したいと書きながらもどういった副作用がありどう注意すればいいのかといった具体論が出ないのはどういうことでしょうね。中立を気取っているのかもしれんけど、この時点で信憑性がないですよ?さらに言えば薬には大なり小なりリスクが付きまとうというのは医療の常識ではありませんでしたっけ。効果はあるのにゼロリスクなんて都合よすぎるでしょ。
実際にホメオパシーで殺された人もいるんですけど。それと熱心なホメオパシーの普及者って予防接種の否定とか子供同士を風疹に感染させるとか危なっかしいことをやりまくってるわけですが。
この人は現代の医療や科学に唾を吐き、知識のない人を冥府に引きずり込む手助けをする毒蛇ですね。

>編集部注:この治療法に関しては古くから世界中でその効果について様々な議論がなされてきました。一部では科学的根拠が欠如している点から呪術的治療法と攻撃されることさえありました。そうした議論をしっかりと踏まえつつ、2回目は現実の治療現場で何が起きているのかをリポートします。

医療として扱う以上、科学的に根拠があるか統計的に意味があると見なされないと使えないでしょ。攻撃されるとか言ってますけど突っ込みに耐えきれずにチキンのごとく逃げ回ってたのとちゃうんかい。

■何のためのホメオパシーか 西洋医学が見放した人を前に、それでもノーと言えるかについて

>しかし、あえて今回取り上げたのは、長年にわたって世界で多くの人が用いてきた伝承医療であり代替医療だからだ。

そんな理由でホメオパシーを取り上げるのなら、ぜひ今度は同じく歴史ある民間療法の「傷口に味噌をつける」ことを取り上げていただきたいです(笑。

>こうした「がん難民」にとって意味を持つのが代替医療である。サプリメント、気功、鍼、漢方、各種運動療法、各種イメージ療法、アロマセラピーなどなど、その種類は多岐にわたる。

割とまともとされる代替医療を隠れ蓑にホメオパシーの宣伝ですか。なんとも意地汚いレトリックですね。
漢方や鍼灸のようにそれなりに効果がある(プラセボ効果以上の効果がある)と見なされているものと何ら効果のないホメオパシーを同列に扱うなよ。漢方や鍼灸に謝れ。しかし、紹介する代替医療がなんで漢方や鍼灸ではなくよりにもよってホメオパシー?

>ホメオパシーについては、まだまだ疑問や謎や質問したことは多いのだが、ひとまずここで筆をおく。いずれにしても、ホメオパシーをどのように捉えるかは、個々の判断にお任せしたい。

なんとも無責任ないいぐさです。どういったリスクがあるのか実際に何が起こっているのか説明しないままにホメオパシーを勧めておいて最後は自己責任で判断しろという最低の逃げ口上。コウモリなのかこの人は。編集部の注には議論を踏まえているとか書いてありましたけど、どう見ても自分に都合のいい部分しか踏まえてないでしょ。

最後にタイトルについて。それでもノーと言えるのかではなく、ノーと言わなければ人が死にます。



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