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コロナで出荷激減 ウニの新たな販路は

2020-07-31 07:04:48 | 報道/ニュース

7月7日 NHK「おはよう日本」


ウニが特産の岩手県洋野町。
新型コロナウィルスの影響で飲食店向けの出荷が減り
生産現場はかつてない危機に直面している。
飲食店の需要回復が見込めないなか
どうウニを消費者に届けるか
模索が続いている。

ウニの産地として知られる洋野町。
十数キロにわたって続く浅瀬の岩盤。
ここに人工的に溝が掘られている。
沖合から流れ着く海藻が溝にたまることなどから
ウニが育ちやすく
通称「うに牧場」を呼ばれている。
この「うに牧場」で育ったウニは
実入りがよく
甘さが際立つ最高級品として知られている。
地元で取れたウニの加工や卸売りなどを手掛ける会社
ひろの屋の代表取締役。
新型コロナウィルスの感染拡大で飲食店などからの需要が激減するなか
ネット通販に活路を見出した。
「関東圏のみならず
 全国津々浦々
 ご注文いただいている状況ですね。」
生きたままの状態で販売する斬新さも受け
一般の消費者からの注文が殺到。
売り切れが相次ぎ
6月中旬までのウニの売り上げは8,700万円にのぼった。
ただそれでも元の販売計画の1億2,000万円には遠く及ばない。
このままウニが取り切れないと
来年以降
“磯焼け”という現象が起きると心配されている。
磯焼けが起きている海底はほとんど海藻が見られない。
ウニが海藻を食べつくしてしまったのである。
こうしたエサのない海で育つと実入りが悪くなってしまう。
(ひろの屋 代表取締役)
「とり尽くしてしまった方が
 持続可能なウニの生産という形になるのではと思う。」
そこで代表取締役は
手ごたえを得たネット通販をさらに強化しようとしている。
ウニの旬に合わせて動画を制作。
自社のネット通販サイトに掲載した。
海中に潜ってウニを取る様子や
新鮮なまま加工する生産現場を紹介。
自宅にあるハサミなどを使って簡単にウニの殻をむく方法も撮影した。
(ひろの屋 代表取締役)
「一般の消費者にダイレクトに
 我々の地域のメッセージ・ストーリーをしっかりと伝えていくことで
 ビジネスのあり方は確実に変わっていくだろう。」
さらに
小売りにも販路を拡大。
これまでは出荷してこなかった首都圏などのスーパーにも出荷している。
新たに開発した30gの小瓶。
これによって低価格で売ることができる。
岩手県などで約30店舗展開するスーパーでは1,000円以下で販売。
大きな利益は見込めないが
出荷量を増やすことが狙いである。
今年5月以降に開拓した新しい販路は40件以上にのぼっている。
代表取締役は
今 町にあるイベントを提案している。
中止になってしまった2万人以上が訪れる町の一大イベント
ウニまつりのオンラインでの開催である。
新型コロナウィルスの影響が続くなか
個人の顧客と
どうつながりを深めていくことができるのか
模索が続いている。
(ひろの屋 代表取締役)
「1つのビジネスのラインだけを守っていくやり方では
 コロナのような状況になった時に立ち行かなくなる。
 “洋野町のウニを食べたい”というファンをどんどん作っていける仕組みを
 われわれ地域レベルで作ることができる時代。
 新たなビジネスの展開を
 さらに進めていきたい。」


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