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感染症と闘った偉人③ 細菌学の父

2020-07-09 07:00:00 | 報道/ニュース

6月10日 テレビ朝日「グッド!モーニング」 池上彰のニュース検定


ドイツ人の医師 ロベルト・コッホ。
狂犬病のワクチンを開発(1885年)したパスツールに対して
1882年に世界で初めて結核菌を発見した。
結核はそれまで多くの人々が死に至り恐れられていたが
原因がわからなかった。
コッホはそれを解明したのである。
結核がとりわけ大流行したのは
18~19世紀に産業革命が進んでいたころのイギリスである。
農村から都市に人口が集中し
労働者は工場や鉱山で長時間労働を強いられたのである。
体は疲れ果て
免疫力は弱まっていた。
さらに当時は住宅の衛生状態も良くない。
こうした環境は結核が流行するのにうってつけだった。
その後
産業革命が各国に広がると
結核も世界に広がっていった。
こうしたなかでコッホが結核菌を発見したのである。
結核は
咳やくしゃみなどで結核菌が飛び散ることで
ヒトからヒトへうつる病気だということも分かった。
その結果
結核治療のための薬がいくつも売り出された。
またコッホは
結核以外にも感染症の原因ともなるコレラ菌を発見した。
コレラは
激しい腹痛に襲われ
ひどい場合は感染後 1~2日で死に至る恐ろしい病気である。
こうした業績によって
コッホはパスツールと並び“細菌学の父”と呼ばれた。
1905年にはノーベル生理学・医学賞を受賞した。
そして築き上げられた近代医学が
現在の感染症対策の礎となっているのである。

 

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