My Laid-back Aussie Life

オーストラリア、アデレード発のオージーライフ、家族、看護などについて~

Indian Lentil Soup(インド風レンズ豆スープ)の作り方

2006-08-02 11:26:12 | Myレシピ!
昨日、On-call(注:緊急の患者が来たり入院患者の急変などの場合に、病院から呼び出されるまですぐに駆けつけられるような距離で待機していること。)のため、早起きしなければならないとぶーたれていた夫と自分の昼食のためにLentilスープを作った。これはインド人の知人から教わったもので、自分でスパイスの種類や量は好きなようにアレンジしたもの。Lentilはこちらではどこにでも売っているオレンジ色の小さな平たい豆。たしか、1キロAUS$2.80位だと思う。辞書を引くと日本語では「ヒラマメ、レンズマメ」と言うらしい。とても栄養価が高く(特に豆の中でもたんぱく質が多い)、割とお腹にたまるほうなのでよくうちではランチにチキンとトマトを入れて食べる。スパイスやにんにく・生姜を入れるため、体も温まる。唐辛子を入れなければ子供も好きなようだ。

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材料:Lentil(2カップ)、生姜(1片)、にんにく(1つ)、たまねぎ(1個)、鶏もも肉(大きさにもよるが2-3枚)、トマト(大1個)、唐辛子(1本:生でも乾燥したものでも)、Cumin Seedsクミン・シード(小さじ1杯)、ターメリック(小さじ1杯)、コリアンダー・パウダー(小さじ1杯)、Gheeまたはサラダ油(大さじ2杯)、コリアンダー[香菜](適量)、塩(少々)

*Gheeはインドの純度の高い香りの良い高級バター。インド料理では大抵炒め物をするときはこれを使う。フライパンなどで熱しても焦げない。また、ナンなどにも塗ったりする。

作り方:

1.Lentilはお米のように2-3回水で洗って1リットルくらいの水に30分くらい浸しておく。そして、10-15分くらい中火にかける。別に浸しておかなくても、火にかける時にその分時間をかければ良い。

2.たまねぎ・生姜・にんにくをみじん切りにして、Ghee(またはサラダ油)で焦げないように気を付けつつもしっかりと香りが出るまで炒める。しんなりしてきたら、若干火を弱くして、唐辛子以外の3種類のスパイスを入れ、1分くらい炒める。スパイスは絶対に焦がさないように火を調節すること。

3.2に鶏もも肉を2センチ角に切ったものを入れ色が変わるまで炒める。この時点で2がパサパサしていたらGheeまたはサラダ油を適宜追加する。

4.1と3をあわせて材料全部に火が通るまで弱火で火にかけ塩を好みの量だけ加える。最後に小口きりにした唐辛子、薄めにスライスしたトマト、細かくちぎったコリアンダーをのせて出来上がり!


ごはんにかけて食べるもよし。インド風ネコまんまと言うのか…。インドの人はご飯と汁物とヨーグルトをまぜこぜにして食べるのが好きだ。また、ガーリック・ブレッドや普通のトーストと一緒に食べるもよし。

俄か床屋ナース

2006-08-02 01:35:08 | 看護に関するあれこれ


私は毎週月曜日には大抵、非常勤ナースとして勤めている退役軍人病院で午前中のみ働いている。非常勤であるため、当然必要とされている病棟に行くので毎回割り当てられる病棟が違う。内科、ホスピス、リハビリテーション病棟、たまに外科と言う感じで…。最も多いのは内科病棟で、患者も外科よりも平均年齢がだいぶ高く、入院日数も断然長くなる。ナーシングホームの空きを待っている人も良く見かける。つい先日も循環器内科で働いた。

内科は回診やら処置やらで一日中バタバタしている外科とは違い、朝の一連の看護ケア(ベッドメーキングやシャワー介助、WoundCare、与薬など)を終えた後は急な入院などが入らない限り、11時から11時半とお昼過ぎあたりにぽっかりと時間が空いていまうことがよくある。他のナースに何か手伝えることはないか聞いても「私も何かやること探しているのよ。」といわれてしまうことが多い。

その日の午前中面倒を見ていた4人部屋の最後の患者は、蜂巣炎(注:皮下組織に起こるび慢性感染)のため両足を大掛かりな包帯交換をされ、からだをきれいに清拭された後、具合が悪いと言ってベッドからなかなか起き上がらないでいた。それを受け持ちの経験バリバリの年配ナースが発破をかけて、歩行器で窓辺にある椅子に連れて行った。私は、清潔である限りは余りだらしない服装とか寝癖とかは自分も他人のものも気にならないほうだが、伸びすぎてしまった髪についた上げしい寝癖には、彼の憔悴した顔のせいもあったか余りにも目に付いた。櫛を通しても余り代わり映えがしない…。

「髪が伸び過ぎていますねー。いつ切ったんですか。」

「ここに入院する前だから数週間以上には…なっているはず。いつも妻が切ってくれるんだけどね。家では。3週間ごと位にはね。」

「へぇー。家でも私が夫と息子2人の床屋をしているんだ。今時間があるから切ってあげようか?それとも怖い?私に切られるの…フッフッフッ。」

「い、いやっ、そんなことはないよ?君の旦那さんも切ってもらっているんだろう?」

「そーだよ。こう見えても、頭の中より手先のほうは相当器用に出来ているんだ。それに楽しいし?」

「じゃあー、頼もうかな。」

そんなこんなで、櫛と病棟専用の切れるはさみ(普段、ガーゼやら輸液のバッグやらを切っているやつ)を他のナースがわざわざ探してきてくれて理髪開始。彼の持ち物や着ている物から普段は身だしなみに気を使っている人だとうかがわれる。手が抜けない、とちょっとまじめにはさみを持つ。

(サクサク、サクサクサク)

「君はどこから来たんだね。」

「んー、ちょっと横向いて。あー、日本の東京。とてつもなく人の多い忙しいとこ。どの位まで切っていい?」

(サクサク、サクサクサク…)

何が嬉しいのか知らないが、家族のこととか住んでいる場所とか(実は近所だった)のたわいない会話の合間に、彼は時々クスクスと笑ってなにやら嬉しそうだった。そんなこんなで15分きっかりに終了。櫛をぬらして髪を整え鏡を見せて、「お気に召しましたか、お客様?」。よほど私の腕に信頼をしていなかったのか普通に切りそろえていることに何やら驚き半分にも満足している様子。「ああ、いい感じじゃないか。」「見違えるね、ハンサム君。」「いやいや!はっはっは!!」少年のようにかわいく照れる彼。これがオージーのナースだったら「いやーイイオトコ!私が旦那持ちじゃなかったらなー。惜しいわ!」ぐらいのことは平気で飛ばすところだったろう。私のユーモアのセンスは彼らほど高くも大胆でもない。ベッドから引きずり出すまでつかれきった陰鬱な顔をしていた彼は、その後窓際の陽だまりの中でニコニコしながらお昼ご飯を待っていた。

ナースは日常のケアのひとつとして、自分で出来ない人にはシャワー・清拭介助をする。もちろん歯磨き、髭剃り、整髪も入る。体力的に消耗していると、ナースにしてもらうにしてもおっくうがる人が結構多い-特に高齢の患者は。それより少しや済ませてくれよ、と。患者の希望、ナースの患者のためを考えた意見、今でもどちらを優先すべきかは今でも時々考えさせられる。まあ、こちらの場合、ナースが必要性を説明した上で患者が決めたことなら、患者の自律(自立ではなくて)が尊重されるだろう。こういう場合でもしっかりと患者の権利は尊重される。医者の誰かが以前言っていた。「ナースの仕事は考えなくても医師指示に従ってやっていればできる簡単な仕事。」ひどい言い様だとは思うが、実際最低限の仕事はそれでもやっていけるだろう。あとは、個々のナースのセンスというか看護に対する姿勢だろう。その例を挙げればきりがないが。このように普段とちょっと違う形で患者のポジティブな反応を見られると、時々自分が漫然と仕事をしているのではないか、と考えさせられてしまう。それはとても良いことだが。

最近するべき仕事をすることのみに始終し勤務時間が終わる事が続いたせいか、そんな中でちょっとしたExtraのケアの成果にすこし満足に感じながら、病棟を後にした。もっともっと年をとって、時間が出来たらこういう俄か床屋としてのボランティアも楽しいかも、とか考えながら…。

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その日、なんと退役軍人の患者さんと同じ年代のボランティアのおば様が男性部屋にネイルケア用品一式を抱えて、「どなたか、お爪のお手入れ必要な方いらっしゃるかしら?」と御用聞きに回っていた。男の人の爪のお手入れって何なんだろう???爪を切るだけじゃないのか?