My Laid-back Aussie Life

オーストラリア、アデレード発のオージーライフ、家族、看護などについて~

Tonal Value (2)

2008-09-27 00:25:14 | Gallery


今週のアートクラスも、トーンの練習をせっせとした。先生が選んでくれたのは、先週私が選んだとてつもなくシンプルな構図の写真とは正反対の、雲やら山やら波やら岩やらが所狭しとびっしりつめこまれた様な、でもありがちな浜辺の風景写真。時間はかかったけど、かなり遣り甲斐があって面白かった。鉛筆を動かす作業も見る見る間に慣れて早くなっていくのも楽しい。時々新入りの私の様子を見に来るおばさんたちがこのスケッチを覗いては、いろんなコメントを言っていく。

「んまぁー!見てみてこのゴージャスな波の表現!!素晴らしいわ!!」とか、
「さすが左利きの事だけはあるわね。」とか、
「あらやーね。その鉛筆さばき!見せびらかしちゃってさー!!(←もちろん、お茶目な冗談。)」などなど…。

クラスはとてーもフレンドリーでこの上なく気に入っているのだけど、すごく気が散る。しかもコメントが大げさでかゆい!私はもともと集中力が無い方なのに…。悪気はもちろん無いので、精神統一の修行だと思うことにする。このクラスでは生徒がお互い誰であろうと、どこかいいところを見つけては褒めちぎる、というウルトラポジティブな雰囲気が溢れかえっている。

スクールホリディが今週末から2週間始まるので、その間はアートスクールは休み。その間、3つスケッチを課題としてやることにした。トーンの練習をできるだけ早く卒業して、早くパステルに行きたい-。

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全然絵とは関係ないけど、今日風邪からの病み上がりで空手の練習に重い腰を上げて行ってきた。そしたら、練習のあと先生が「心(Mind)はパラシュートの様だね。なぜだか分るかい?」と皆に聞いてきた。皆、「さあ。」と肩をすくめたり、いろんな意見を出したりしていたが、正解者は無し。まるでクイズのようだ。正解は、「開いている(Open)ときじゃないと上手く機能しない。」。心を開くことの大切さを言いたいんだと気付く。なるほどね…。

Lighthouse

2008-09-26 11:10:34 | Gallery


Watercolor: Phthaloblue, cadnium yellow light, permanent orange, Cadnium red light

Waterclor paper: Arches 300gsm, CP, 28×38cm

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メモ:トーンの配分が中途半端。前景をもっともっと明るいままにするべき。今回は、あまり使わない色の強い背景を使ってみたかった。



仕上げの段階で、ついうっかり空のど真ん中に水を飛ばしてしまって、変なしみを作ってしまった。で、それを隠すために鳥の群れを飛ばしてみた。ありがちな風景だけど、現在何も無い居間をかざるのには丁度いい。

オーストラリア人の着物に対しての関心

2008-09-23 18:47:45 | 日常あれこれ
先週、次男の幼稚園にM.UとHiromiさんと、折り紙と太鼓とお昼のお重を持って、日本文化紹介のセッションに行ってきた。こちらの幼稚園児は4歳。言葉や理解度、そして社会性などこの時期はばらつきがかなりある。いつものように、簡単な折り紙の紹介をした後、園児数人に、子供用の七五三用や普段着の絣の着物を着せて写真撮影をする。今回は私の希望もあり、園児の両親も招待した。そして、私とMr.Uの奏でる綾子舞の太鼓と笛の演奏にあわせ、ゴージャスに私の振袖を着飾ったHiromiさんが園児を連れて教室の中をパレードする。そして、いつものように先生や生徒、そして親達からの質問を受けた。これが結構面白いの何のって!へっ!?っていうような新鮮な疑問を投げてくることもある。

Q:着物の袖って、(手首より肘や肩を出すように)短いものは無いんですか?
A:(一応、Mr.Uに確認しつつ)見たこと無いですね。でも、女性の着物の袖の長さは、年齢や着物を着ていく場所によってかわります。例えば、Hiromiさんの着ている着物は振袖といって、未婚の女性のみが着るものとされていますー。たとえ彼女がそんなに若くなくても、まだ未婚なので着ることができますが、私はまだ若くても既婚者なので着ることはもうありません。(ここで笑いが起こる…)この振袖は未婚女性の一番格の高い礼装で、袖がとても長くされています。

~そういえば、夏の室内着に大正時代に袖なしの丈の短い着物が作られたらしいが、それは今の甚平の始まりだそうな…。

Q:(スリランカ人の女性から)着物の袖って長いですけど、洗い物とかするときにどうするんですか?
A:(そこらへんに落ちていた着付け用のお紐を見て閃く!)そういう場合は、この紐をこうゆう風にタスキ掛けにして、縛ってとめますー!(そして、皆、「オー、なるほど!」と沸く…。)

Q:夏は、どうするの?違うスタイルの着物を着るの?
A:同じ形の着物ですよー。でも、素材はもっと薄くて涼しいものを使います。綿のカジュアルなものだったり(浴衣のこと)、下着(長じゅばんのこと)が透けて見えるような素材だったり…。シースルーですよー。
Q:(なんかセクシーな想像をしているらしく)ウワーオッ!

そして、説明の最中に、「着物は38センチくらいの幅の数メートルの反物で出来上がっています。ほとんどが直線にきって縫い合わせているので、着物はほとんど直線にできています。女性の着物を着付けるときは、あちらこちらにしわができたりしないように綺麗に着るために、あちらこちら補正が必要になります。例えば、あなたがもし胸がとてもおっきくて、お尻がバーン!とあってセクシーな体型をしていたら、着物が綺麗に着れない体型ですね。(「ワハハ!}と何故か、ここでも皆受ける…。)ウェストあたりにタオルを巻いたりして、まっすぐな体型にするように心がけます。」といったら、みな新鮮にフムフムと聞き入っていた。

いつも思うことだが、オーストラリア人の着物に対する憧れや興味はかなり強い。オーストラリアに来てから、しかもここ数年にめっきり着物を着る機会が多くなった。どうせ着るなら綺麗に恥ずかしくないように着たいし、着物に関することももっと色々知りたい。来月半ばから、某着物学院の先生に個人的に着付けを教えてもらうことになっているので、この機会にばっちり仕込んでもらうと思う。



初めて着物も帯びも最初から最後まで着付けた振袖。振袖の着付けはとてつもなく難しいものだと思っていたが、所詮は人間の着るもの。なんとなくそれらしく着付けることができた。帯のふくらすずめが可愛い!Hiromiさん、モデルお疲れ様!!

ゆっくりできるはずの忙しい金曜日

2008-09-19 12:29:13 | 日常あれこれ
今日はチビ達が2人とも学校とチャイルドケアで家にいなく、唯一私にとってゆっくりできる日。春らしくとても天気も良い。太陽はさんさんと輝き、花は爛漫。

…のはずが、朝からアメリカの画材屋からめぼしい水彩絵具や絵筆を注文したり、あまりやらない家の方付けをする傍ら、RAHから電話がかかってきたり(ボートのパステル画を欲しいと言う連絡があったそうだ。つまり値段の確認。)、勤務先の病院の管理部から今週末両方ともシフトに入って欲しいという連絡がきたり、そのためにゆっくりするはずの午後に明日に回していたセントラルマーケットに急遽行くことになったりと、なんだかんだ行って忙しい金曜日になりそうだ。

今週の初め、次男の幼稚園に日本文化紹介の訪問に行った後、ひどい下痢と頭痛と胃痛に丸々3日悩まされた。が、ようやく調子を取り戻しつつある。今日から空手の練習にも行こう!

Peninsula

2008-09-14 10:48:27 | Gallery


Pastel on Arches watercolor paper, 300gsm, NOT, 76×56cm (full sheet)

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ようやくこの一週間かかりっきりだった風景画を完成させた。これは、夫の勤める新しくオープンした診療所の待合室にと、彼のボスに頼まれていたもの。絵自体はクリニックオープンのお祝いとして寄付、そしてフレーム代はボスに払ってもらうことになっている。

これは、SA州の西側の海岸のPeninsulaと呼ばれる有名な景勝地で、我らが友人Rが撮った写真を参考に、構図をとったもの。写真とはかなり色調が違う絵になった。それにしても私は青と濃いオレンジのコンビネーションが好きならしい(服とかじゃなくて絵に限っては!!)。

それにしてもちゃんと師匠APについて基本を習った水彩画とは違い、ほとんど基本すら知らないパステル画を描くときは本当に試行錯誤の連続で時間がとてつもなくかかる。アメリカから姑が年末、パステル画の技法書を持ってきてくれるので、それが楽しみ。やはり基本はとてもとても大切…。

白い壁に、光も沢山入ってくるとても明るい待合室。夜でも照明がきちんとしているので、この青とオレンジを基調とした絵はきっと映えると思う。

よっしゃ!次は、11月にCityで開かれるチャリティー・オークションの為の一枚に取り掛かろう!!



(水彩画用の紙に、バーント・シエンナとアリザリンクリムソンを混ぜたレンガ色を下地としてウォッシュし、いつでも消せる木炭で下書きをする。前回のボートの絵はグレーを下地に使ったが、こちらのほうが、上に重ねる青や緑が映える。)

忙しい1週間

2008-09-13 19:36:44 | 日常あれこれ


最近、何かと忙しい。まず、夫の勤務の都合で、2ヵ月半休んでいた空手の練習にようやく戻ることになった。やはり筋力が落ちている…特に下半身。道場仲間からは、「きみ、新しい生徒?」とか嫌味か冗談か分らないことを言われる。「そーよ、日本から来たばかりなの。よろしくね。」と握手までしてやり返す。まあ、ぼちぼちやっていくことにしよう。

そして、道場に戻ったあとの2日目、鈍ったからだで南アフリカから招待されている松涛会の師範の特別トレーニングに先週金曜日に行った。2時間たっぷり、いろんな道場から主に黒帯の生徒が集まって、緊張感のある良い練習をした。南アフリカは英語が公用語だが、独特の訛りがあって、ところどころ先生の説明で聞き取り辛いところがあった。でも、とても人格的にも尊敬できる人。そして、とても立ち方・移動・形にしても実践に直結びついている。まさしく、実践空手…。彼が言うには、南アフリカという環境で、「実践」にすぐに役立てるようにする「必要性」があるとか。あの国は、政治的にもかなり不安定だから、護身術として、と言うことだろうか。結構好きな形の、彼の抜塞小の形の分解の解釈も、とてもとても良かった。帰るときに、先生に向かって、心からお礼のお辞儀(日本風の!)をすると、何かを言いたそうな表情で穏やかな笑顔をかえしてくれた。

そして、次の日の土曜日は、いつもの綾子舞メンバーのMK・Hiromi・Mさんと夫のGP試験合格の持ち寄りパーティーをした。この写真はそのときの料理の数々…。

Mさん-散らし寿司とオカラ・蜂蜜梅酒
MKさん-海老揚げせんべい・竜田揚げ・サツマイモのてんぷら
Hiromiさん-カンボジア料理のサラダとビーフとライスヌードルのサラダ・タイ風ビーフカレー
私-洋ナシのアーモンドタルト

いそんな料理が味わえてとても楽しかった。自分の料理の味付けにはかなり飽きてきたので、人の作った料理が味わえるのも嬉しい…。

そしてそして、夕方には空手、水曜日と木曜日の午後にはアートクラス(今はまだデッサン)、さらに今週の金曜日にはMさんの行っているアデレード大学医学部の留学生のインターナショナル・フード・フェスティバルという、なんとも胃袋にも眼にも楽しい催し物で、綾子舞の講演をした。ぴちぴちの現役大学生の若いエネルギーにあてられながらも、自分達の出番まで各国の音楽やダンス、そして食べ物(なんと一皿2ドル!)を楽しむ。私はシンガポールのフィッシュカレーとブラックライスとココナッツのデザート、ギリシアのカスタードプディングと胡桃のケーキと蜂蜜のクッキーを頂いた。クッキーは家で夫と留守番をしているチビ達へのお土産。

今日の土曜日はい週間以上かかりきりだったパステル画を一枚仕上げ、朝っぱらからセントラルマーケットで一週間分の食料の買出し。帰ったらお昼前に、友達の結婚式に出席すると言うMKさんの着物の着付けを手伝う。もう完全燃焼の一週間…。気がつけば、すっかり初夏の陽気-。

新しいアートクラスでの出発

2008-09-06 16:08:44 | Gallery


今週水曜日、新しいアートクラスを始めた。先生は軽く70を超える男性。かなりかなーりマイペースな人で、自分の教え方をしっかり持っている人。でもかなり細かいところまできを配っている。例えば、毎回皆に一緒にあるものを教えるのではなくて、先生が組み立てた5段階の枠組みの中で、個人の学生に合わせて個人的にコースを組んで教えていくということを、細かく計画をたててできる人らしい…。クラスは10週間ごとに1タームと区切られていて、水曜日か木曜日の10時~15時半。それで授業はとてもお安く125ドル。5時間半で12・5ドルということになる。場所はMitchamのCommunity Centreのアンティークな建物の中の一角で、広い板張りの床の部屋で、7-8人の生徒が古い簡易式のテーブルと椅子を並べて適当に自分の場所を作ってそれぞれがDrawing、ペン画、水彩、パステル、油彩と本当に自分の好きなことをしている。でも、自分から先生にアドバイスをもらいに行ったり、先生もこまめに生徒の様子を見て周ってはアドバイスをしている。油彩の人はほとんどが自分の卓上イーゼルを持ってきているが、部屋にはACSAの美術学校に行ったときに使った学校のイーゼルと同じものがいくつか予備においてある。

学生は圧倒的に中年女性が多い。子育ても終えて一段落したと言う感じの、上品な中流家庭の奥様っぽい人とがほとんど。印象では、とてもフレンドリーでリラックスしたムードのクラス。さすがアートの好きなものたちのみが集まるところ、最初から分け隔てが全く感じられなかった。

5段階の最初は、基本的なデッサンで、物の形の正確な取り方、遠近法、トーン(明暗)法など絵を描く土台を勉強する。2段階では、徹底した写実的な絵画法を勉強して(後はなんかいっていたなー…)、3段階目では現実そのまま見たままを絵に写し取るのではなく、その場のムードや感情の表現などに焦点を置いていく、とか。あとは細かいことは忘れてしまったが、まあ、おいおいやっていくことだし。全くの個人指導になっていくので、最初はとりあえず、私の現在の実力を知りたいから写真を見てデッザンをするようにと課題を出された。もっともな事だ。沢山の写真から私は、モロッコなんかの写真でありそうな、石造りの町角とベールをすっぽり被った女性の写真を抜き取って、1時間くらいで大体の形をとった。形のとり方には満足したけど、時間がかかるのにとてももどかしく感じていた。先生は見回りに来て、私に「鉛筆の握り方を知っているかね?」と聞いてきた。「はあ。」とか訳の分らないあいまいな返事をしていると、ものすごーくゆっくりした口調で説明を始めた。

1.普通の字を書く握り方。この時私がしていたのはこの方法。絵自体も割りと小さめだったし。

2・まっすぐに伸ばした人差し指と中指に鉛筆をまずのせて、親指でかるくおさえる。大きな画面を自由に描くときに使う方法。

3.最後は人差し指・中指・薬指だけで交互に鉛筆を持つ方法。これは見たことが無い。まっすぐな線を描くのに良いらしい。

で、早速2番目の握り方にかえたら、ものすごく描くスピードが上がった。これは指先だけでは無くて腕全体で描ける握り方であるためだと思う。そしてもう少し書き進めると、トーン(明暗)の説明を始めた。ものすごーく時間をかけて(軽く15分くらいかな…)私の椅子に座り込んで、2つの明暗スケールを描き始めた。で、先生の言いたかったことは、「明暗の範囲があまり広くない絵は、ムード系で、反対に明暗の範囲が大きい絵はインパクト系」だったらしい。まどろっこしい説明のしかただけど、一生懸命、大切な基礎から一歩一歩教えていくという誠実な姿勢がとても好ましい。取り合えず、あと3週間様子見て、この先生とうまが合いそうか試してみようと思う…。

長男のキャンプ報告

2008-09-05 23:22:57 | 家族について
先週末、長男が無事にキャンプから帰ってきた。学校に迎えに行ったとき丁度バスから降りて荷物を引きずっているところだった。私の顔を見るなり、嬉しそうななきそうな微妙な表情になった。家族から離れてさびしかった思いと疲れが一気に出たらしい。どうやら他の生徒もそうらしく、みんな親を見るなりぐずぐず言っている。「楽しかった?」と聞くと、「面白くなかった。行きたくないって言ったのにー。」と文句をたれている。でも、家に帰ってひと段落したら、時間をかけて、「キャンプでね、朝はコーンフレークとミルクとトースト、そしてお昼は自分で色々選べるバーガーとパスタ(なんつー組み合わせ…)を食べたんだ。夜はフィッシュ&チップスでおいしかったよ。」とか、「お昼は、外でいろんな草木を取って、においを嗅ぐテストしたり(??)、夜はキャンプファイヤーでマシュマロを焼いたんだ(西欧のキャンプのときの伝統らしい。)。で、誰かがマシュマロを火の中に落としてね、黒くなったんだ。」とかつらつら話し始めた。何だかんだいって結構楽しかったらしい。

で、「なんだ。楽しかったんじゃない。いってよかったでしょ?」と言うと、意地でも、「んー、でも行きたくないって言ったもーん。」と言い張っている。いくら楽しくても自分の意見を聞いてもらえなかったことを根に持っているらしい。そうだ、彼は私に性格もかなり似ている。もっと、扱いに気をつけねば。一生覚えていて、後でことあるごとに言われるかもしれないし-。