My Laid-back Aussie Life

オーストラリア、アデレード発のオージーライフ、家族、看護などについて~

SA州空手形試合審判員誕生!

2007-08-13 14:36:44 | 空手道場日誌
道場に先週行ったときに先生が珍しくとても心底嬉しそうな顔をして(この人は結構余所行きの表情が多い…笑顔でもね。これもイギリス紳士のたしなみなのか?)、ちょっと引いている私にこういった。

「きみ、この間受けた形試合の審判員の試験、2問くらいしか間違ってなかったらしいよ。いま、シドニーにいる先生から聞いたんだ。形の演武も一番良かったって試験官の先生が言っていたよ。おめでとう!」

えっ?おめでとうって…??どうやら、オーストラリア空手連盟が主催する空手道大会の正式の形試合の審判としての資格が与えられることになったらしい。最初に「ええ″っー!!」と受かるとも思っていなかったためビックリし、その次に嬉しさよりも自分に実際に選手達の形試合において勝敗の決定権の一部が与えられることへの責任の重さを身近に感じた。

実はこの試験、この間の空手の試合の次の日に、審判員の人・審判員見習いの人・全国レベルの選手達合計十数人と一緒に審判のセミナーを受けた。先生はオーストラリア空手連盟の審判員の代表で糸東流の先生。セイエンチンとバッサイダイの形を細かく教えてくれ、どういうことに着目して審査していくかを説明してくれ、他の流派の基本の突き・受け・立ち方を一通り教えてくれる。先生の空手家としての動きも凄いけど、教え方、ポイントのまとめ方、空手に関する知識も凄い人だ。その講習のあとに正式に審判員になるための試験が行われる。私は当然、試験があることをほんの数日前に知らされたばかりだったため、試合のみ集中することにし次回受けることに極めていたため今回の試験は一旦辞退した。が!まあ、次回受けるための練習だと思い、それも先生に伝え組手・形のうち、覚えることの少ない形の審判の試験のみを受けることにした。他に試験を受けたのは2人のみで結構少数人だけだった。

試験内容は…

・第一指定形を2つ演武すること。そして各挙動の意味も説明する。
・質問された自分の流派の基本(立ち方など)を説明すること。
・形試合におけるいろんな状況設定での口頭質問。

が主なところだった。あとはそれに先立って筆記試験。もちろん英語で。でも、アルファベットで書かれている「日本語」の空手専門用語にイライラしながら難なくクリアー。形は試合に使う予定だった「慈恩」「観空大」をかなり緊張しながらも演武し、それも無難にこなせた。指定形教本をみて試合に備えて練習していたのでそれが良かったのかもしれない。口頭質問も、先生の英語訛りの日本語に一瞬「えっ?そんな空手の技あったっけか!?」と冷や汗をかきながらも、実はとても良く知ったある形の中で使われる立ち方だと判明し、試験をスムースにこなす。どのくらいの正確さが要求されるのが分からなかったが、まあ、実感としては出来は悪くなかったと思った。それに先生達が「これは試しに受けてみるだけでしょう?だったら受かろうとして緊張する必要が無いじゃないか!」といわれて、ある程度力を抜いて考えられたのも良かった。が、それがまさか受かっているとは…。先生達ありがとう!それから、試験直前に「頑張れ」といって背中をドンとたたいてくれた同じ道場のR君(彼はなんとオーストラリア高校生の部で形・組手共に1位)ありがとう!

先生は今出張で行っているシドニーから帰ってくるときに私のオーストラリア空手連盟の紋章入りのワッペンを持って帰ってくるらしい。これらからは試合には見習い審判としてではなく、正式に審判員を勤めることになる…。このワッペンは制服のコンブレ(紺色ジャケット)の胸の辺りにつけるもの。そして指定のネクタイと白いワイシャツ、グレーのズボンを着用することが義務付けられる。形の試合の勝敗の判断は、割とはっきりしているポイント制の組手よりよほど難しい。それに、自分の流派以外の型も審査しなければならず、当然他の流派の基本は知っていなければ審査は正しく出来ない。これから、他の流派(糸東流・和道流・剛柔流)の基本や型の勉強を沢山しなければ!!新米形試合審判、これからが勉強の始まりだ。

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日本にいる私の空手の先生や先輩達、きっとこのことを知ったらとても驚いて、喜んでくれるだろう。日本で空手をしていたときには、自分がオーストラリアに住んでいてまだ空手を続けていて、しかも地元で審判員になることになるなんて、ゆめゆめ思わなかったことだ。人生何が起こるかわからないから面白い…。

アラビアン・ローストラム

2007-08-12 13:46:42 | Myレシピ!


以前にこのブログで紹介した数種類の香辛料と白ゴマが入っているアラビアン・スパイスのZA`ATARを使って、ローストラムを作ってみた。ラムはカンガルーやビーフと一緒でRed-meat(赤身の肉)に分類され、鉄分がチキンやポークなどのWhite-meat(白身の肉)に比べて断然多く含まれている。3ヶ月ほど前に空手の練習で指を骨折したときに血液検査をして鉄分がちょっと少なめだということが分かり、それ以来意識してビーフとラムを頻回に使うようにしている。オーストラリアは知っての通りに牛や羊の肉が日本に比べてとても安い。カンガルーはさらにとってもお得な値段だ。でも、ラムはご存知の通りに少し癖のある臭いがあるので、ローズマリーと塩・胡椒・ガーリックでローストしたり、インディアン・スパイスを使ってグリルしたりするようにしている。こうして料理法を考えれば結構美味しいものだと思う。そして、今回実験的に1.5㌔位のラムの骨付きのもも肉を買って試すことにした。とてもおきな塊で4人家族でも食べきれないくらいの量だが、たったの15ドル。

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材料:1.5キロの骨付きラムの腿肉・Zaatar・塩(小さじ1杯)・にんにく(6個くらい)・アンチョビー(数切れ)・カラマタオリーブ(紫色のほう-数個)・オリーブオイル、野菜(玉ねぎ・人参・ジャガイモ)

作り方:

1.オーブンを180度に熱しておく。

2.ラム肉に2センチくらいの深さの切り口を数箇所ナイフで入れ、その中にアンチョビーとオリーブを切り刻んで詰める。

3.Zaatar・にんにくのみじん切り・塩をオリーブでペースト状になるくらいに混ぜ、ラム肉に塗りたくる。

4.オーブントレーに野菜を大きめに切ったものを敷き詰め、その上にラム肉を乗っけて、オーブンで1時間半ほど焼く。(骨付きの肉は火が均等にまわりにくいので途中で一回ひっくり返す。)

5.竹串で刺してみて赤い肉汁が出てこなければ火が通っている証拠。出来上がり!!

*そのままでも十分美味しいが、ギリシア料理風にヨーグルトとキュウリとガーリックのサラダにレモンをかけたものを添えるととても良いかも。

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出来上がりは、ちょっと、というか、かなり予想以上に素晴らしい出来上がり。シシカバブのお店で売っているラム肉にちょっと雰囲気が似ている。ロケット・ベビースピナッチ(サラダほうれん草)・マッシュルーム・アボガド・トマト・オリーブ・キュウリのサラダにオリーブオイルとバルサミックビネガーのドレッシングをかけたものをサイドにおいて食べる。もちろん飲み物はオーストラリア産の赤ワイン。テーブルの上はイタリアンサラダ、アラビアン風のオーストラリア産のローストラムと、オーストラリアにはるばる渡ってきたレシピがオーストラリア産の食材を使って料理される。オーストラリアにいる人、是非お勧めしたい…。

初の空手師範代のお勤め

2007-08-11 17:21:27 | 空手道場日誌
なんだかこの頃、空手関連でとてもなれないことをして緊張の連続が続いているような気がする。

2週間前の15年ぶりの試合出場、その日に組手の副審の初体験、その次の日は経験のある審判の方々や世界レベルで試合に出場している選手達に囲まれ審判のためのセミナーに参加、その日にさらに勢いで模試のつもりで受けた形の審判の試験などなど。今週はさらに、今週末にシドニーで行われているオーストラリア空手トーナメントにうちの先生が他の審判達にさらにレベルの高い審判の指導をするために出張に行っているため、いつもの4~7才児の空手のクラスの先生を師範代として勤めることになった。実はうちの先生はSA州でただ1人の全国レベルの審判らしい。(実は最近知ったばかり。)審判にはいろいろなレベルがあって、州レベル、全国レベル、オセアニアレベル、世界レベルとランクが上がっていく。

まあ、ともかく…。たかだか1時間のクラスといっても相手はなんと4~7才児、しかもほとんど男の子だ。この年齢の子供は元気がやたら良くって、でも集中力はかなり短い時間しか持たない。毎回先生はどうやったらクラスをまとめられるか、空手を面白く教えられるか、本当に工夫(苦労?)をしているのが分かる。

でもめったに無い経験なので、茶帯の同じ日本人ママさんのTさんに補助をしてもらって教えることになった。考えたメニューは…

・準備運動に道場を軽くジョギング、首・肩・足首の運動
・突きや蹴りのときのお腹の筋肉(腹筋のこと)の使い方
・突き・蹴り・挙げ受けの基本練習
・息抜きに2チームに分かれて「5メートル走って前屈立ちで逆突き5回」競争
・Tさんの茶帯と青帯の息子さん達に協力してもらって1人ずつ2つ形を演武してもらう

とこんな感じにした。

最初の30分はかなりいい感じに進んでいった。でも、お腹の筋肉にかんしては「ウンチするときにお腹の辺りに力を入れるでしょー?そのときみたいに突きをする瞬間に息を吐くときに力を入れるんだよー。」と説明しても余り分からないようだった。まあ、後で追々分かってくれればいいし。考えておいた、「走って逆突き5回」競争は結構楽しんでくれた。突きや蹴りには、先生はいつもやわらかい発泡スチロールの棒を使って蹴らせているけど、今回はA4用紙に「スマイリー・フェイス」を描いたものを的にさせて練習させた。「スマイリーフェイスー!!」とかいってみんなに結構受けていた。40分過ぎた頃にガクッと級にやる気がなくなってきた子達が多くなってきたので、形の練習は省いて10歳と8歳の男の子達に形の演武をしてもらうようにする。茶帯の子は新しく習っている「慈恩」と「ワンカン」、そして青帯の子は「平安4段」と「平安2段」を披露した。道場の子達は興味深々でみていたけど、なんと見学していた親達の「ワオー!!」とかいう歓声と拍手のほうが凄かった。我が子もあんなに上手になってくれたらいいなあ、という気持ちが大分あるようだ。この子達には本当に感謝!普段、子供達のクラスは上手な上級者達の空手を見ることがないから、良いモチベーションに少しでもつながってくれたらと思う。

というわけで道場の鍵を次の小学生のクラスを受け持つ同じ黒帯仲間のGさんに託し、初の師範代のお勤めは無事終了!!クラスが終わった後になんと、みんなで写真まで撮ってしまった。とても良い体験になった。Tさん、Tくん、Sくん、そしてクラスのみんなありがとうね!

空手形試合の反省会

2007-08-05 19:18:34 | 空手道場日誌
先週の試合の後遺症(心身ともに疲れきったということ)から立ち直り、ここ2~3日10月にある試合に向けて練習を始めた。試合のビデオを同じ道場の男の子が撮ってくれたのでそれをまず見せてもらった。三脚無しで撮っていたのとそのこの弟君がかめらを揺らしていたのもあって、見ていると途中で気分が悪くなった。なんか、船酔いと同じような感じ?それを抜きにしても、ああ…、ひどすぎる。家で練習していたときに撮ったものと差がありすぎる。

1.緊張している選手の形を見ると、早く終わらせたいという気持ちから形をぱっぱと流してしまい、極め(注:各技がバシッと決まること)が全然無い形になってしまったり、どこを付いたり蹴ったりしているのか判らない形になってしまったりしていることが結構ある。なので、意識してゆっくりするようにしたのが、なんだかゆっくりしすぎで各動作に極めがあっても全体的にのっそり・だらーんとした形になっている。各動作に極めをと意識し過ぎて、その動作に力が入りすぎてその分スピードが落ちているような気がする。形の演武はフルパワーの8割位が良いのかも。日本のナショナルチームのコーチの偉い先生が、「形は力を抜いてすること。これは以外に難しいことだけど大切なこと。」と言っていた。

→繰り返し特定の型を練習したり、一流の演武者のビデオをみて形のタイミングと全体のリズムを研究することが必要。それから、力まずに技が決まるように筋トレなどでパワーをつけるのも必要かも。

2.それから、基本的な間違いがあった。緊張していて自分では全然気が付かなかったことだが、スタンス(後屈立ちや前屈立ちなどの立ち方)がめちゃくちゃ高い。もうそれは初心者並みに腰が高く浮いてしまったいる。ああ!恥ずかしい!!スタンスは組手・形でも空手の一番大切なものだ。

→どんな状況でも松濤館流のどっしりとした腰の低いスタンスを取れるように、股関節のストレッチと下半身の筋力作りが必要。

3.それから、試合の前のウォームアップが全然足りなかったかも。ストレッチはかなりしっかりやったつもりでも、体全体の体温が全然上がっていない状況でいきなりやったのがまずかったかも。いつも道場で、大抵1時間くらい練習して軽く休憩をはさんだ後、ようやく体が温まってやわらかく軽くなってからようやく形がまともに出来る状態になる。それが分かっているんだったら、試合でも同じようにやって本番に備えろっつーの。

→試合前1時間ほど、ストレッチ・基本・チューブトレーニング・型のおさらいを汗をしっかりかくくらいにすること。その際には水分補給もしっかりと忘れずに。

と言うわけで、目に付くことはこのくらいかな。それから、今回は先生に演舞する形を選んでもらったが、次回は先生がなんと言おうと自分の好きな型で勝負することにする。そのほうが気持ちの入り方が違うって言うもの…。

と言うわけで、今週から部活をしている高校生並の練習をし始めた。

・毎日子供達が遊んでいるそばで面倒見ながら形と股関節のストレッチ
・子供達が家にいないときは暇さえ見つけたら壮鎮・五十四歩小・岩鶴のビデオ鑑賞と研究
・家事(主に料理)の合間に、筋トレ:追突きスクワット・前蹴りスクワット・腕立て伏せ・腹筋・背筋
・週に2回は最低30分近所でジョギング

気が付けば、現在の体重は20才位の一番スリムだったときと余り変わらないくらいに落ちている。後は、10月までこの練習を継続するのみ。モチベーションをキープするのが何時だって一番難しいことだ。