My Laid-back Aussie Life

オーストラリア、アデレード発のオージーライフ、家族、看護などについて~

セ氏41度の世界

2007-12-30 22:36:21 | 日常あれこれ
あ゛ー!暑い…。ここ数日、なんと1月2日まで最高気温が35~41度の乾燥した天気が続くらしい。うへぇー。1月2日の道場開きがかなり恐ろしい。こっちの夏はとても乾燥していて、もうそれはオーブンの中にいるみたい。うちではエアコン全室24時間全開。家にプールのある友達のところに涼みに行けば、30分くらいであっという間に日に焼け皮膚がぴりぴり痛み出す。外に日中洗濯物を干しに3分くらい出れば、服で追われていないからだの部分が強い日差しでビリビリ焼けるよう…。アラビア半島の人たちが頭や体をスッポリ覆う民族衣装を纏っている理由が良く分る(宗教的な理由も多いのだろうけど。)。洗濯物なんか、思いついたように夕方選択をして5時半に外に干しても7時半までに完全に乾いている。一日中外にほったらかしておくと、なんとバリバリに乾いていて焦げたにおいまでする。ここ数日、かなり病院に勤務が入っていて行くことが多いけど、帰るとき車を開けてエアコンをつけると、ものすごい熱風が吹き出す。もう火傷しそうな位。ともすれば外に出れないし、今は道場もクリスマス・正月休みであるため運動不足になりがち。暑さにめげずに、日没直前の8時半くらいにジョギングに行けば、鳥が道端にいくつか落ちている。もちろん死んでいる。鳥も落ちる暑さ…恐ろしい…。でも上には上がいる。長男のクラスメートの一家はウズベキスタンからの移住民で、彼らのお国では夏はこのくらい乾燥していて気温はなんと50度にもなるとか…。そんな気温で人間は生きていけるのだろうか?

こんな日は、家で涼しく本を読んだり、絵を描いたりする。Scoubiedouって組みひもみたいな手芸やったり?まず、たくさん水分を取って果物をだべよう!そして、家はBerriというSA州のブルーツジュースの大手のブランドから出ている小さなパックに入った、フルーツジュースを凍らせたものを子供達に食べさせる。アイスクリームよりは体に良いと思う。そして、オレンジやマンゴーなんかを冷凍したものなんかも好きらしい。





それから、夏はカキ氷!!こっちにきて12年以上もかき氷を食べなかったが、最近Little Tokyo(名前にひねりがない…)というCentral Marketにある小奇麗な日本食品・雑貨店でカキ氷機を見つけた。プラスチック製で30ドル。もちろん手動。で、問題なのは上にかけるシロップ。我が家でいくつか試して一番おいしいと思ったのは、カクテルに使うCasewayから出ているGranadineというかなりどぎついピンク色のシロップ。これはスーパーなんかではなく酒屋においてあることが多いので注意。友人はカルピスの原液をかけるとか。今度試してみよう。あとコンデンスミルクとかもおいしい。

アメリカやオーストラリアではあの日本のカキ氷みたいな柔らかで細かい氷が無く、シャーベットよりちょっとさらに荒めの氷にシロップが混ざっているSlushieというものが一般的。それを小さめのスプーンが先についているストローですくったり吸ったりして食べる。国が違えば夏の食べ物も違う。ちょっと面白い…。


欧米社会に住む日本人へ~Assertivenessのススメ(2)

2007-12-27 23:21:11 | 日常あれこれ
それは先生がインド空手旅行へ発っていった次の日に起きた。

師範代は黒帯のすごく上手な高校生の男の子。彼は私たちの事情を知らないからその人(以下Aさん)と私を組手のペアに組んだ。そして、基本一本組手という相手の決まった攻撃を決まった受け方で返す、とても単純な基礎的な組手の稽古で、またしてもAさんは…

1度目:私の中段前蹴りをくるぶし寸前の足首の所で受ける。「下段払いは足の袋はぎ横の辺りで受けて。」と注意すると、明らかにムッとして、「私どこで受けた?」と聞いてくる。うがー!自分がどこで受けているかも今まで分かっておらんかったのかー!と、かなりショックを受けつつ、「あなたは、足首のここの辺りを受けたよ。」というと、「ふん。」と一言。

2度目:Aさんが踏み込んで逆突きをし、私がただターゲットとして攻撃を受けも何もせず構えて立っているという場面。これは、間合いを計る練習だとおもう。それでも、私のみぞおちにバスッとまともに拳を入れてきた。「うぐっ!」と顔をしかめても、「ん。」の一言。「間合いをちゃんと開けて。近すぎる。」とまえに注意してあるのにもかかわらず。謝りも無し。で不快な思いをするのが嫌になったので、Aさんが来る瞬間にすり足で5センチくらい引くように後ろにさがるようにしたら、「あなた、何でさがっていっているの?」と不満顔。私はサンドバックではない。「あなたにパンチされたくないから。」と答えると、なんと思いっきり不満顔で「あなた私のことを信頼していないのね…。」とこう返してきた。ここら辺で私はこの人の感覚と私の常識がずれていることに気がつき始める。

3度目:同じように私がターゲット役として構えて受けずに立っていて、Aさんが上段追突きを踏み込んでしてくると言う場面。拳サポーター(グローブ)をつけていたが、私のあごに突きが命中。眩暈がするほど強くは無いけど、かなり不快。これも謝り無し。仏の顔も三度まで…。キレた。でも伊達に歳はとっていない。私は冷静に話をし始めた。

「上段への攻撃エリアはここからここ。中段への攻撃エリアはここら辺あたり。でも、相手にはあてちゃいけないの。もし、私が当ててはいけないところを相手に当てたら相手に謝るよ。」

「文化の違いのせいね。」とかなり憤慨した様子で返してきた。これにはかなりのショックを受けた。なんて都合の良い言訳だろう。いや、言い訳になっていないし。

「(!!)これも1度や2度じゃないでしょ。攻撃だけじゃなくて受けるところも間違って受けるし。しかも何度も何度も。」

「あなたがそんなに不快な思いをしてるとは思わなかったわ。」

「まえに、私が上段蹴込みをしたときにくるぶしを思いっきり叩いたときがあったじゃない?あの時も、私が足を押えて痛いって言いながら道場中(片足で)飛び跳ねていても、『あら、私あなたの足を傷つけるのが好き見たいね。』の一言だけで、謝りもしなかったじゃない?」

「あなた、私といつもやるときにイライラいているみたいね。」

「だーかーらー、いつも同じ間違いで変なところを受けられて怪我させられているからでしょうがー?」

その後、Aさんは言葉に詰まった様子で、話している私たちを見た師範代に練習をさぼるなと注意される羽目になった。その後も、先輩としてAさんの変な癖を指摘してどうしたら上手く出来るかアドバイスしても、「私は自分のやっている方法のほうがやりやすいと思う。」と聞く耳持たず。すでに付いてしまった変な癖を変えるときはもちろん、やりづらく感じるもの。でも長い目で見たら、苦労して直したほうが効率的に体の負担も少なく動くことができる。他にもいくつかアドバイスすると、「ん?OKー。」としぶしぶの様子で返事をする。ここで、Aさんはわたしに注意されることが不満であると分った。私だったら、色帯だろうが黒帯だろうが自分の変なところは指摘して欲しい。もちろん全部はすぐに鵜呑みにしないけど、上達する絶好のチャンスだ。そんなこんなで、2人の雰囲気は険悪なまま稽古終了。道場で誰か相手に組んで、こんなにいやな気分になったのは生まれて初めて。

それから、先生が帰ってくるまで2週間半待つことになった。これは先生を交えて解決しなければならない問題。その間、道場の3人の師範代に相談したり、いろんな人たちの意見を聞いたり私の話を聞いてもらったりした。結果、皆私の一番感じている、Aさんに自分の間違いが人を傷つけていることを認めてもらいなおして欲しい、そして間違って傷つけてしまったときは礼儀として相手に謝って欲しい、その2点のことに同感してくれた。中には、「さっさと道場を変えてしまえばいい。」とか「絶対にその人と組まなければいい。」とか「同じようにやり返せばいい。」とか言う意見もあったが…。でも、それでは根本的な解決にはならない。

先生がインドから帰ってきて話をちゃんと聞いてもらえるように豆から挽いたコーヒーまでいれていって、道場内の隔離された部屋でこの話を報告。でも、先生にはAさんと私と直接話し合いをさせるつもりはまったく無し。しかも、今まで私が先生にAさんのことで相談するたびに「Aさんに話してみるよ。」と言っていたのは口だけ。私が困っているとは言っていなかったらしい。だから改善も見られなかったのかと、先生にも憤りを覚える。「まあ、Aさんもわざとやっているわけじゃないのだろうし。」「クラスの中で注意するよ。」「あ、そろそろ稽古の時間だから。」と逃げ腰になる先生をとっ捕まえて、このことは今回きっちり扱って欲しい、と念を押した。話してすっきりどころか、先生のいい加減な態度になおさら腹を立てる。はっきり言ってがっかりした。3日くらい様子見たけど何の変化も無いため、先生にめい一杯礼儀正しく書いた簡潔なメールで「先生には先生のやり方があると思うけど、私としては言いたいこともあるし誤解もあるだろうからそれをはっきりさせる場を提供して欲しいので、3人で話し合いをしたい。それでも、その気が先生に無いのなら他の手段を考えているのでその場合はすぐに教えて欲しい。」と伝えた。他の手段とは道場を変えることを暗に含ませたつもり。

私は普段わりと、というかかなり大雑把でいい加減なところがある。でも、自分が一番大切にしたいことや信じていることはまもりたいし貫きたい…。それが出来ないのならそれが出来るように努力をする。それでもかなわないのなら潔くその状況から自分をほかに移動させるしかない。これは短い人生で学んだ事のひとつ。

驚いたことに、自分の興味のあること以外は返事してこない先生がすぐメールの返事をしてきてくれた。で、コーヒーを飲みつつ3人で話し合うことに…。私は半年以上の鬱憤をすべて洗いざらい攻撃的にならない程度に注意しつつもはっきりと遠慮せず吐き出すべく、上記の2点をポイントに話した。話の内容の詳細はここでは割愛することにしよう。結果としては、Aさんはどうして自分はこんなことを言われなきゃならないのか、という態度だった。自分のテクニックの未熟さのせいだとは全然思っていないようだった。恐ろしい…。このままこの人と組手をしていたら、きっといつかひどい怪我をする羽目になっただろう。あと、正しいテクニック、つまり基本の大切さが分かっていなかったことと、「空手の強さ」を力の強さと同一に見ている事が判明。先生の助けを得て、Aさんに根気よく分かってもらうように話した。「文化の違いのせいね。」発言へのわたしからの追及へは苦しい言い訳をしようとしたが失敗。勢いで言い返した言葉だったらしい。謝りもしなかったことへは、言い訳が聞かず、40分以上かかって一言だけ結局は「そういうつもりはなかった。謝る。」と最終的には言ってくれた。それでも私には十分だった。

それから、私がAさんと組む度に、「また怪我をさせられたらやだなー」とうんざりしつつ緊張していた私の気持ちが顔に出ていたらしく、それをAさんは私がAさんを嫌っていると勘違いをしていたらしい。違うっつーの!心の中だけでめい一杯叫ぶ…。これも、ただ毎回のように怪我させられるのが嫌だっただけ、個人的にはAさんはフレンドリーだし一生懸命だし良い人だと感じている、と説明して誤解を解く。あと、本当に驚いたことに、私のAさんへの態度がAさんを見下しているようだ、と感じていたそうだ。Aさんに、寸止めが出来てないときに「間合いをもっと開けろ」とか、受ける部位への注意をしたときのことを言っているらしい。一般的にアドバイスをされるのがあまり好きじゃない様だ。でも、Aさんは教える場に立たせたら嬉々としてのりにのって教えている。Aさんにとっては、私がAさんにまるで子供に言い聞かせるように話しているみたいだと感じたそうだ。だーかーらー!ちがうっつーの!今まで先生が練習中に散々注意してもAさんのことを言われていると思っていなかったのか改善しなかったから、私が直接Aさんの間違いがある度に注意する羽目になったんじゃないかー!これも、まったく誤解である事を伝える。結局、私の出した「寸止めを絶対守ってくれるなら、ペアを組んでもいい。直接受けをするときは、ちゃんとしたテクニックで力の加減をすること。」という条件で、これかも同じ道場の仲間として仲良くやっていくことにした。でも、最後の最後までAさんは自分がこうして先生の前で言われていること自体不満な様子。でもいつか分ってもらえたらいいと思う。

人と人との間で物の感じ方、見方はこんなにもで大きく異なるのか、と今回本当に実感した。そして、その違いのせいでお互い悪気がなくてもこんなにまで心がすれ違うことになる。それでも、お互いわかりあう努力は出来る。そのためには問題をほったらかしにして待つのではなく、オープンコミュニケーションが必要だと思う。それも中立的な立場の第三者の存在は重要。人間ともすればすごく感情的になるし、そうなると話し合いどころではなくなってしまう…。

私の言いたいこと2点はきっちり言ったし、Aさんにも、私たちが道場で始まるときにする「礼(REI)」の日本語の意味を説明して、私が信じている常識としての礼儀を分ってもらえるように努力した。私にとっても実りの多い話し合いだった。先生もこれをきっかけに道場での倫理観やテクニックの見直しをもっとしていきたい、とも言ってくれた。

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今回、本当に最後まで自分の信じることを先生とAさんに伝えられるまであきらめなくて良かったと思った。ここであきらめて、事をなあなあにしていたら自分の信条までその程度だと思っていることになる。道場での練習や空手自体、一生懸命には今みたいに出来なかっただろう…。それから、毎回こういう問題があるたびに痛感することは…特に控えめ目な態度・謙虚さを美徳とする日本人にとっては、物事をはっきり言う・自分の意見を強く主張するのが当たり前な欧米社会では、アグレッシブさではなくアサーティブな態度を持つことがとても大切になってくるということ-。自分を殺して人にばっかりに譲っていてはかなり痛い目に、とてーもバカな目にあうことがよくある。でも、感情的になったり主観的になって自分を主張して相手を否定しては相手を自分とおなじレベルで見ていないことになる。それはただのアグレッシブさだ。自分の意見を理論的にかつ冷静に主張し相手の意見もちゃんと聞く、この態度を私はアサーティブな態度だと言うと思う。欧米諸国に長期滞在予定の人がいたら(すずさんとか留学予定の人とか…)このことを頭の端のどこかにおいて置いておくことを強くおススメしたい。

~Blog始まって以来の長文記事、完(笑)!!

ワイン・ノート~Brand`s Laira

2007-12-26 20:41:01 | Wine & Beer Notes


先日、夫の勤め先のGPクリニックがドクター達にクリスマスプレゼントとして、ワインとイタリア製の有名なチョコレートを一人ひとりにくれた。こちらではさすがワインの名産地だけあって、クリスマスにはチョコレートのほか、ワインやらシャンパンを送りあうことが結構多い。今回頂いたのは、南オーストラリアの超有名ワイン名産地、Coonawara地域の白ワイン。この地域から取れたぶどうで作ったワインであまりはずれに出会ったことは無い。

Brand`s Laira Coonawara
Chardonnay 2005

このワインいくらかは知らないが、とーっても美味しい。あまり白ワインは飲まないけど、かなり質が良いのは分る。飲んだ後に、甘味とか酸味とかフルーティーさとかそこそこの白ワインにありがちな、ある特徴だけが印象として残るだけ、そんなものではない。ちょっとピーチっぽい味がまずして、ちょっと表現し図らいけど口に含んでいるうちにいくつか味わいが変わっていくという、飲みやすいけど奥の深いワイン。あまり酸味は強くないし強いオークの味も無し。このワイン、2006年にRoyal Adelaide Wine Showである部門で金メダルに輝いた代物だとか…。ガンガンに冷やしたビールや白ワインが美味しい季節。このボトル、とても気に入ったのでまた買ってきて冷蔵庫に保管しておこう。

欧米社会に住む日本人へ~Assertivenessのススメ(1)

2007-12-24 09:45:08 | 日常あれこれ
あー気分すっきり!!もーそれは半年以上続いた頑固な便秘が一気に治ったって感じ??または、胃やら腸やらを圧迫していたベビーが出産とともに出て行って、胃の辺りがすっきりして食欲ががんと増すとともに妊娠中に付きものの便秘も一気に治る、そんな感じでもある。何がすっきりしたって?それはそれは話せば長くなる、今通っている空手道場であった、ある若い子と半年にわたって続いたトラブルがつい数日前に解決した。少なくても私側としては…。そして、道場側と私とには良い経験に結果的にはなったし、彼女にもいつかは良い経験になったと思ってくれたらとおもう。

これは、彼女への批判ではなく、欧米社会に生きる日本人のAssertivenessの大切さと個人の価値観や信条の違いをとても痛感させられたことを伝えたいのだと最初にことわっておこう。

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この10ヶ月半、今の道場に通うようになって2回骨折をした。そのうちの一回は一本組手をしているとき、私の中段前蹴りの足の甲を、受ける場所を間違って相手が拳で思いっきり受けて怪我したもの(本当は相手のふくろはぎの内側あたりで受ける)。このことはその相手にも先生にも報告してあるし、それ以後はその人(もともと数段の有段者でものすごく上手な人)は私を組手をするとき、とても注意してくれるようになった。

そして、骨折だけではなく、練習中に作る青あざがとても多いことに気がついた。それも組手のとき、私が攻撃する側で相手がそれを受ける場合がほとんど。しかも、私の攻撃のフォームもターゲットもおかしくないのに(一応念のため、先生とほかの黒帯の人にチェックしてもらった)。ということは、相手の受け方に問題があることになる。今までひどい青あざが出来たのは、足の甲・くるぶし(痛いのなんのって!)、足のすね(これも筋肉でカバーされていないからとても痛い)、上腕の内側(親指側)などなど…。受けるときは相手の攻撃が来たとき、自分の腕をただ「がんっ!」と力任せにぶつけるのではなく、上腕と腰の回転を相手の攻撃に上手くタイミングにあわせて「技」で受ける。この基本がきっちり身についていないと、ちゃんと受けれなかったり、受けれたとしても相手に痛い思いをさせることになる。私もたまーに今でもやる。でも、思いっきり謝りどこが悪かったのか反省し相手に礼は尽くす。あるとき、黒帯になったばかりの男子が私の中段前蹴りをがんっ!とすねに彼の腕を叩きつけて受けてしまった。それが数分のうちに何度もつづいた。明らかなミスに彼は私に平謝り。誰にも間違いがあるし謝れば全然気にならない。次の日、私の足に出来た10cm以上もあるひどいあざをみてまた彼はひどく申し訳なく思ったらしい。それで、私は黒帯3段の自分でも道場を持っていたことがある先輩に、私達の一本組手を見てもらった。そして、私の相棒の受けるタイミングとフォームがずれている事が判明。かれは一生懸命に蹴りを受けるための下段払いを練習し、ついこの間とてもきれいな下段払いをしていたのを見た。それをみて、私ももっとがんばろうと思った。

日本で空手をしているときはこんなへんな怪我はほとんど無かった。しかも、今より多くの遥かに自分より体格が良い背の高い上級の人たちと組手の稽古をしていたのに。しかもこちらも本気でフルスピードで向かい、でも向こうが明らかに手加減をしているわけでもなかったのに。もちろん、体重・身長の差を考慮してくれていたのは分かる。それでも怪我をしなかったのは彼らが上手かったからだとおもう。正しいテクニック(タイミングとフォームと力の加減)でちゃんと受けてくれたから。まあ、練習量も今道場の比にならないくらい皆していたし。まあ、大学の部活と一般人向けの道場比べられないけど。今思えば、とても上手な人たちを練習相手に持って、ある意味とても甘やかされていたのだと思う。

そして、ほかの問題…他にも痛いのは、相手が蹴りや突きなどの攻撃を仕掛けてくるときに寸止めが出来なくてそのまま攻撃が「ばすっ!」とみぞおちや頭部に行ってしまう時。いわゆる伝統空手では、道場や試合での稽古において、組手で自分が攻撃をする場合、ターゲットを実際のターゲットにあてず、それでもぎりぎり前に設定して極めることになっている。これを「寸止め」という。一寸は3センチくらい。あまり離れすぎてももちろんだめで、ターゲット設定を上手くしていないとみなされる。試合ではWKFの規則では5センチ以内となっている。これがなかなか難しい…。でも、基本の出来る人はフルスピードで攻撃しても、ばしっ!と寸前で技を極めることが出来る。この逆も然り。この寸止めがあまり出来ていない人が結構いる。私の体から遥かかなたに攻撃をしている人とか、思いっきりみぞおちにバスッ!と突きを入れてくる人とか…。「いてー!」と私が言うか、「うっ!」と思いっきりしかめっ面すれば、たいていはみんな「ごめん!」と言って気をつけるようにしてくれる。私もそうしている。礼儀は大切。空手は相手あって出来ること。人は誰でも間違うことがある。それでも相手を自分の間違いで痛い思いをさせたのなら、その人に謝ってそれを繰り返さないように精進すれば良い…。そこからお互い学ぶことも多いはず。私はそう信じている。

「空手は礼によって始まり礼によって終わる」という。空手、道場、先生・先輩その他の仲間皆への礼は大切だと思う。空手だけではなく常識なのだろうけど、私の知る限り伝統武道ではさらに重きを置かれている。

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数ヶ月前、ある色帯の若い子と組手をするときに限って、顕著に怪我が多いことに気がついた。私の攻撃を力任せにがんっ!と受けてきたり、明らかに間違った場所に受けてくる。私と同じくらいの体格の人が間違ってこんな受け方をしたら本人も痛いはずなのに、ご存知の通りオージー達は日本人より遥かに体格が良い。骨の太さ・筋肉と脂肪の厚さは日本人の比じゃない。だから、本人へのダメージは一切無いようだ。しかもこれは、何度も何度もこの数ヶ月続いたし、私が痛いっていっているのに反省も見られない。し・か・も!ただの一度もこの人は謝らなかった。「あら?」「うん?」の一言だけ。あるときなぞ、私が前蹴りをしたときに私のくるぶしを思いっきり下段払いで拳でぶつけて受けてきた。私が道場で「いてー!」と言いながら足を押えてはねまわっているのを見て、「うーん、私ってあなたの足を傷つける傾向があるみたいだね。」と笑っていた。わざと痛い思いを私にさせているわけではないのは知っているけど、私はこの態度は心底無礼だと思った。この人はしかも、寸止めもできていない。そこで私がとった行動は…

その1.先生に状況を話す。まず先生が練習中の私たちを観察して、問題点を見つけたら本人に特別指摘はせず稽古のときにみんなに注意するように話す。例えば、自分の骨を相手にぶつける攻撃風の腕受けと、回転をかけて相手の攻撃をはじき返す攻撃をかわすための受けを区別して使うように、とか。丸々1時間「寸止め」の特訓を稽古のときにするとか。もちろん一番問題になった下段払いの特訓のときなぞは、この人に前に立たせて下段払いをさせて見せ、他の生徒みんなからこの人のテクニックのおかしなところをコメントさせるとか。

その2.この人が寸止めを出来ず私に強く当てる度に、痛いことを伝えて「間合いをちゃんと開けてくれる?距離が近過ぎ。」と言う。私の攻撃を変なところで受けるときは、「これはここで受けるのではなくてここで受けてね。」と場所を見せながら注意する。

その3・組手の稽古のときは出来るだけこの人と組まないようにさっさとほかの相手を見つける。

その4.それでもこの人と組む羽目になったときは、お互いに礼をした後に「もうちょっとお手柔らかにお願いね。」と控えめに頼む。

しかしこの人の変な癖は改善されず、私がまた怪我をする度に先生に「もういい加減にして欲しい!」と先生に話す。先生はそのたびに「彼女と話をしてみるよ。」と返す一方で、私を彼女を組手で組ませないように配慮し、問題になっている部分を稽古のときにみんなに強調して教えていた。こんなことが繰り返されたときに、ある日事件(?)が起きた。



TO BE CONTINUED...


祝!長男赤帯取得!

2007-12-19 23:22:05 | 家族について
先週末、両日とも午前中は病院で働き、土曜日は午後から長男の初の空手昇級審査。かなりシャイな彼は人前で練習するのも照れてそれを隠すためにかなり態度がいい加減になる。で、帰ってから結構真剣に家族の見ていないところでチョコチョコ練習していたりする。空手をはじめて10ヶ月。最近、意欲が出てきた様子。同じクラスの女の子が赤帯になったのがきっかけで、自分から形を教えて欲しいとか言って来る様になった。で、この何ヶ月間も覚える気のなかった基本形(太極初段)だけではなく、平安初段をも一気に覚えて毎日練習している。

そして、先生がインドに行く数週間前に「いつテスト(昇級試験)受けられるの?どうやったら赤帯取れる?」とか聞いてきた。それからは毎日、基本技と移動稽古、そして形の練習を見ることになった。で、審査当日道場に行ったらすでに準備運動が始まっていて、ほとんど見たことも無いような大きな人たちがたくさんいてみんな緊張している所為か道場の張り詰めた雰囲気にびびった彼は、「お腹が痛い。」と言い始めた。いつもは同じ年齢の子供達と練習しているのでかなり勝手が違う。「じゃあ、審査は今度にする?」と彼の覚悟をちょっと試したら、「ううん、ちょっとすればよくなる。」という答えが返ってきた。意地らしい。可笑しいー!緊張して胃がきゅんとなった感じだったのだろうか?それでも気丈に20人くらいの大人たちが見ている中で、基本技・移動・組手(のまね)・形をまじめにほかの同じクラスの男の子と頑張って先生に言われたとおりにこなした。もうそれは緊張していて、「追突き前進」を間違って「下段払い前進」でやったり、「5五本追突き前進」を数を数える余裕が無くて隣の子にただ合わせていたり…。突きなんか、目標は常に自分の体の真ん中でお腹の前辺りだっていっているのに、もうバラバラであらぬところに拳を突いていたり…。もうそれはそれはマジで見ているほうの心臓に悪い。いや、親はもちろん、回りで見ている大人たちは見ている間はくすくすと彼らのいじらしさを見てか、はらはらしている私達母親をみてか小さく笑っていたり、さらに終わった後は皆から大きな安堵のため息まで出た。十数年前に受けた自分の昇級試験のほうがよっぽど緊張しなかったように思う。ともかく、何はともあれなかなか堂々と皆の見ている前で一通り終えられただけで、彼にめい一杯拍手を送った。幼稚園の先生と結局ほとんどしゃべれないほどシャイだった彼には信じられないほどの成長振りだ。よく頑張った!

彼が自分で始めて大きな目標を設定して、それに向かって努力をした。そして、シャイな彼が人前で自分の空手を見せる、それだけでも大きな貴重な経験だと思って、結果のほうは落ちたならしょうがないくらいに私は思っていた。が、先生に聞いたらなんとぎりぎりで赤帯合格!!おめでとう!!彼に伝えたら、かなりテレながらそれはもう喜んでいた。

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後日、「次は何色の帯なの?どの形をすればいいの?」とか聞いてきた。「まず今やっていることがすごくきっちり出来たら次を喜んで教えてあげるよ。今していることがちゃんとできたら次もちゃんとできるようになるからね。」と、基礎がとても大切であることを何気に釘をさしておいた。目指せ、黄帯!(あれ、オレンジ色だっけ?)

ヨーロッパ・ビールExperience

2007-12-18 20:49:55 | Wine & Beer Notes


最近、道場の親父連中からの貴重な情報をもとに、色々なビールを試してみている。まず、刑務所の警護を勤めるスコットランドから来た茶帯の彼のおススメの、Leffeというビールやチョコレートで有名なベルギー産。このビールは3種類くらいあるらしく、酒屋にあったのはそのうちの2種類。それで、ドラフトではなくちょっと濃厚な、ドラフトとダークビールの中間くらいの物を選んだ。週末に遊びに来てくれたHIROMIさんと夫がOn-Callをしていて不在の週末に味見をする。これは大当たりだった。ちょっと甘味があり薬草っぽい癖がちょっとありコクのとてもあるふかーい味わいのあるビール…。思いっきり、私の好みのビールだ。375mlのボトルで、5ドルくらい?結構安い。



そして、青帯のインテリっぽい眼鏡をかけた物静かな彼が進めてくれたドイツ産のWeihen stephan hefe-weiss Doraft(ヴァイエン シュテファン へーフェヴァイス ドラフト…言いにくいったらなんの。道場のスイス人の人から教わってもなかなか発音を正しく出来ない。オーストラリア人も日本語を発音するのにこんな苦しみを味わっているのだろうか?)。これは500mlのボトルで8.9ドル。なんか、同じくベルギー産のStella Artoisみたいな感じ。コク・苦味・甘さのバランスの取れた気品のあるすっきりしたおいしいビール。このビールのダークを飲んでみたい。きっとおいしいに違いない。次はあるコール度8%というスコットランドのビールを試してみよう。

祝!GP資格試験合格!!

2007-12-12 23:46:48 | 家族について
やっほーっ!夫が、10月に受けたGP資格試験に合格した。筆記試験と臨床試験があって、合格率は80%くらい。だから、普通にGP研修用のテキストを勉強して、臨床経験をつめば大方は合格するはず…。だが、今回は珍しく夫は受かっているかどうかがかなり心配だった様子だった。というのは、優秀な頭脳を持って生まれたラッキーな彼はまったく(まあ、ほとんど?))努力をすることなくここまできてしまったため、かわいそうなことに努力するという能力がほとんど身についていない。医学生の時の一番大きな卒業試験だって、そばでずっと見ていたけど合計の勉強時間は15分、多く見ても30分くらいだったような…。それはもう、そばで見ているほうが怖いくらい全然勉強しなかった。それでもちゃんと合格点を取るのだから不思議で不思議でしょうがない。でも、今回は筆記試験がかなり難しく、中には現実的にGPが知らないでも良いようなものがかなり出題されていたとか。そうだなー、私の看護師の国家試験もそんな問題結構あったような気がする。でもその試験の問題はどんなに難しくてもGP研修用の分厚いテキストに書かれているものが大体出題されるとか。だから言い訳はきかないだろう。ここまで勉強しないでこの試験に受かった人は夫くらいかもしれない…。こぇー。そんなこんなで、今回はちょっと懲りたかもしれない。そうそう、人生なめていると、きっとどこかで痛い目にあう…。地道な努力はやはり大切だと思う。こんなことを夫に懇々と言って聞かせても、努力するということを彼には、やはり馬鹿らしいことに思えるのだろうか…。

それにしても、まあ、2年間田舎町への通勤よくがんばった!!昨日の夕飯はとりあえずのお祝いに、夫の大好きな天ぷら(しそ・えび・イカ・ししとうの代わりにピーマン・なす・人参・きのこ)をSA州が誇るPenfoldワイナリーのBIN28で乾杯することにした。そのうち試験に合格した人たちのフォーマル・パーティーがどこかのホテルの会場で大々的に開かれるらしい。その時は思いっきりきれいにめかし込んだワイフのエスコートをさせてあげよう!

オーストラリアの子供達のクリスマス

2007-12-08 20:53:37 | 日常あれこれ


〈次男と一緒に飾りつけたジンジャービスケットの雪だるま…のはずのもの。なんか、南米あたりのお土産なんかのモチーフにありそうな怪しげな代物になった。食べてしまえば味は一緒さっ!〉

最近いよいよ、みんなクリスマスの準備でそわそわした雰囲気になってきた。日本の師走もこんな感じだったっけ?

長男のクラスメートのお母さん達は子供達を学校に送り届けてからは、さっさとクリスマスプレゼントやパーティーの為の買い物に出かけ、長男の学校では、クラスメート中がクリスマスカードにクリスマス・キャンディーを添えて交換しあっている。

家の近所の何件かの家は、家の回りと庭一面にクリスマスイルミネーションを施し、夜になると子供達の目を楽しませてくれてクリスマスの雰囲気を盛り上げるのに一役買っている。最近よく物事を色々考える様になった長男は「電気をたくさん使っちゃうね。勿体無いね。」とか妙に冷めたことを言っていたが…。

次男の幼稚園では、お母さんが自分の子供に内緒でクリスマスプレゼントを用意して、ある園児のお父さんが扮したサンタがいきなり幼稚園に入ってきて「良い子にしていたかーい?」とか何とか言って、もちろん「いい子にしていたよー!!」とかお決まりに元気に答えた子供達にプレゼントを配ってみんなその場で開けて大喜びをする、って言う行事(?)もあった。そのサンタの子供はお母さんがお父さん扮するサンタを一緒に記念写真をとろうとしたところ、あのもじゃもじゃのとんでもなく長い髭と真夏なのにあの暑苦しい装束におびえたその子は、「あの人怖いー!やだー!!」と泣き叫び、お母さんに「あの人は実はあなたのお父さんなのよ。」と言われても全然信じなくて、結局ばっちり用意してきたビデオもまったく活躍できなかったとかいうオチもあったり…。

またある日には、次男をショッピングセンターに連れていくと、巨大なクリスマスツリーのそばで何も無い十数センチもあるようなでかいジンジャービスケット(人型Or雪だるま)にm&mとカラフルなアイシングシュガーで子供達が自分でデコレートするという面白い企画もあった。これはなんと無料で、私は学校に行っていた長男のために雪だるまを、次男は自分のために人型のビスケットの飾りをした。それはそれはもう喜んでいた…。

私も夫も無宗教。クリスマスだから、イースターだからといって特に何をするわけでもない。オーストラリア人は結構クリスチャンが多いといっても、毎週教会に行ったり信心深い人はあまり多くは見かけない。クリスマスはそれでも、家族や友達とパーティーをしたり贈り物を交換したりして楽しい時間をすごす大切な時期。まあ、一種のお祭りの時期だと思っている。

今年もそれぞれにとって楽しい思い出になりますように-。