My Laid-back Aussie Life

オーストラリア、アデレード発のオージーライフ、家族、看護などについて~

空手道場と愉快な仲間達

2007-04-29 16:53:27 | 空手道場日誌
私の通っている道場はかなりアットホーム。先生は在豪25年以上のイギリス人。霊気なんかもするらしい…。ユーモアのセンス抜群で、厳しい練習の中にも時々笑いがこぼれる。そして、時々ちょっと考えなければわからないジョークとかも言う。いわゆるイギリス人特有の「クレバー・ジョーク」ってやつ?ただでさえ、型やら何やらと覚えることが多いのに、なんとも頭の使う道場だ。

先生は型が得意で、特に型の分解(各挙動の意味を理解しながら組手で実際に使えるように応用に発展させていくというもの)に熱心。前の道場では余りしなかったことだ。前の道場は基本重視で、基本の組手と数少ない型を集中して学んで、それで看護学校を卒業でタイムリミット。3年間という期限付きだったが、今でも現役で活躍している凄い先生や、大会でもかなり活躍した人たち、そして上級生の黒帯の先輩たちに基本をバッチリ仕込まれて幸運だったとおもう。今はそれを土台にまた築き上げていく時。

前の道場は大学の部活だったため、生徒の年齢は20~26歳位。指導してくださった先生は30~50歳代。今の道場は、生徒の年齢層がかなり幅広く、私の練習している中級~上級者クラスでは、

10代-9人 20代-4人 30代-4人 40代-3人、50以上-4人

となっている。最高齢は65歳の看護師の男性。先日数年頑張ったかいがあり黒帯を取得したばかり。奥さんもナースで茶帯。息子(初段)が空手を始めてから面白そうだと家族そろって道場に通うことになったそうだ。この旦那さんのほうは練習中にまじめな顔を崩さず、私にだけ聞こえるようにジョークを時々かましてくる。たとえば、彼の型(鉄騎初段)を見ていて「もろ手受けをサイドにするとき、腰をもっと使ってすると切れがある受けになるとおもうよ。」とまじめにアドバイスすると、「僕の腰は随分と前に固まったまま癒着してしまったんだよ。」とか生真面目な顔をしながら言う…。思わず、「ぶっ!」とか噴出してしまう。練習中にやめろつーの!傍から見ていると、私だけがふざけているみたいじゃないか!

あるときは、練習の合間の休憩が終わって練習を再開するとき整列をして「先生に礼!」と誰かが言う直前に私の隣に整列していた甘いマスクをした背の高い高校生の黒帯君が「げふっ!」っと私のちょうど耳の辺りでわりにはっきりとしたげっぷをかました。休憩時間にスポーツドリンクを飲みすぎたらしい…。その絶妙なタイミングが余計おかしくってもう、笑い出したら止められない。そして、まじめな顔を作って笑いを止めようとすればするほど、余計に止まらないのが常。もう涙が出る…声を出せないのが余計辛い!そうすると隣の本人と、その横の別の高校生の黒帯君にも笑いが伝染して、じろりとこちらを見ている先生を意識しながらしばらくは精神統一に時間を要することになった。それが収まったとおもったら次は型を余りスペースに余裕が無い所でしていたとき、さきほど笑っていた別の高校生の黒帯君が、げっぷの方の黒帯君の男性の急所(金的ってやつ)に鉄騎初段の下段払いでかなり危うい角度で当ててしまった。もう勘弁して欲しい!!また3人で笑うことになり、精神統一の苦行を強いられることになった。

練習を見ている観客も結構いる。高校生の生徒を送り迎えしている家族がそのまま見ていることも多いし、母親と3人の男の子も一緒に空手をしていて、お母さんが練習をしているのを終わるまで良い子に見学している子供達とかもいる。あと、空手に興味があって自分・又は子供のためにとりあえず練習風景の見学にしている人もたまに見かける。皆仲が良く、道場はとても和気藹々としている。黒帯だけの練習時間はさすがに先生は厳しいけどね。

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先生との組手のデモンストレーション-1つの受け技と反撃技から色々な応用をきかせることが出来ると説明している。道場は余り大きくないが、清潔でちゃんと壁一面全面の鏡が貼ってある。バックには、大きな野原にある神社の鳥居と桜の木の絵がある。随分前に生徒さんの1人で絵描きでも会った人が描いてくれたらしい。



この日の組手の相棒は黒帯三段のインド人の彼。細身で身長が私と同じくらいなのでとてもやりやすい。オージーは背が高くて幅もある人が多いからね。標準的な日本人サイズの私にはちょっと不利なこともある。でも、気合とスピード・小回りの聞く身体でカバー。

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毎回学ぶことがとても多い。若いときには我武者羅にただひたすら努力すれば上達すると信じていた。若いときに気がつかなかったことが見えるようになってきた。そうそう、永遠に高くなっていく山を上っていくようなものだと-空手とは。武道の奥はとても深い。が、この黒帯を取って十数年、まともに練習を再開して3ヶ月余り。私の果てしない山登りは、今始まったばかり…。

Kapundaでの週末Part2

2007-04-24 01:04:39 | カントリーサイド~Kapundaにて
先週末もKapundaに行ってきた。今回は1泊のみ。旅行気分で異常に興奮して普段よりさらに元気の良い息子達相手に、家から離れるのは1~2日が限度。

今回は、GawlerというBarossa Valleyの入り口の町まではすんなり来たのに、どういうわけか高速道路の下りる地点を若干間違えたらしく、気がつけば前回と同じように小さい田舎町の道に迷い込んでいた…。しょうがないので、ちいさーなテイクアウト・ショップの駐車場に止まって、人のよさそうなおっちゃん(どちらかと言うとおじいさん)に、「Kapundaってどう行けばたどり着きますかー?道に迷っちゃったんですー。」と聞いたら、「おう、僕はKapundaに住んでいるんだ。あと、5分くらいでテイクアウトの注文が出来上がるからそれを待っててくれたらくるまで先導してあげるよ。」と親切に申し出てくれた。ありがたくそうしてもらうことにするが、私はトイレに行きたくてしょうがないので、トイレがこのあたりにないかと聞くと、「いやー、道なら案内してあげれるけどそりゃ助けてあげられないなー。そこの大きなゴミ箱の陰に隠れてささっと用を足したらええよ。僕は気にしないさ。」と業務用の巨大ごみ箱を指差してこともなげに言う。ちなみにそのゴミ箱は道路にもろに面している…。ため息をつきながら、しかも膀胱の限界に近づいているのを青い顔をしながらお店の店員用のトイレを使わせてもらう。以前にMannumで似たようなことがあったのでこりた為、ドライブ前の水分摂取は避けて、必ず車に乗る前にトイレは行くことにしたが、今回のように予想外に時間がかかってしまった場合はしょうがない…。

このおっちゃんは無事に彼の夕飯になるだろうテイクアウトを抱えて車に乗り込み、先導してくれた。が、なんと私が行きたかった道はその店からほんの数十メートルだった。彼は指示機で、「ここから僕はこの道から左に曲がるけど、この道を真っ直ぐに行くんだよー。」と教えてくれ、車の窓を開けて手をひらひらと振ってバイバイをしてくれた。こちらも「ありがとねー!」とクラクションを2回鳴らしてKapundaに急ぐ。このおっちゃんが曲がった道の先遥か彼方に、果てしなく広がる農地の真ん中に農家がぽつんとあった。きっと彼はここら辺一帯の農場を経営しているのだろう。しっかり日に焼けて人懐っこいおおらかな顔が印象的だった。

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Kapundaのメインストリートの観光案内所の建物。2回はアートギャラリーになっている。古い建物をきれいに使っているのが好ましい。



観光案内所のすぐそばにあるMuseum。中には何があるのか知らないけど、外にはアンティークな農耕器具が一杯展示されていた。



かなり古そうな教会。この町にはもうそれは沢山の教会がある。日曜日だったのでかなりの人たちがいた。見かけた神父さんはなんとインド人だった。



教会のそばの民家の庭。何故かこの古い車輪が気になったので…。



Kapundaの目印の巨大な炭鉱夫の像。町の入り口にでかでかと立っている。



夕暮れのKapunda Mine跡地。見晴らしが良い。



炭鉱町として栄えた古き良き時代の名残か、この町にはかなり大きな古い豪邸がいくつもある。そして、おしゃれな鉄飾りが塀に施されているのが特徴。



市民ホール・前は教会だったっぽい建物。



かなり古い建物だけど何に使われていたのだろう?イメージは役場かな?



何時見ても惚れ惚れするオーストラリアの夕焼け。田舎の夕暮れはさらに素晴らしい。



See you again, Kapunda!!

Kapundaでの週末

2007-04-17 20:00:40 | カントリーサイド~Kapundaにて
数週間前にもなることだが、夫の勤務先のKapundaに週末滞在をした。これは、夫が数週間おきに丸々週末3日間(金曜の夕方から月曜の朝まで)当直になるため、それにあわせてチビ達2人を連れて泊まりに行った。夫が病院からあてがわれている家は、Adelaide市郊外にある我が家より遥かに大きく新しい豪邸だ。それをたった週に1日、そしてたまに週間に週末だけ使うために病院が、スタッフでもあるある医師の持ち家を借りているらしい。家具やTV、寝具やタオル類、キッチンの料理に必要なものは全てそろっていてアパートメントスタイルのホテルみたいだ。知り合いの持ち家なので写真を公開できないので残念…。もうそれはそれは広々としていて、キッチンのダイニングエリアで、空手型の「燕飛」(最後に回転しながら飛んだりするやつ)を練習できたくらい。でも、かなり静かな町。メインストリートからちょっとしか離れていないこのうちの前なんか、道路が舗装が全然されていなくて、車を走らせるたびに振り向けば砂埃かもうもうと立つ。この現象、ちょっと新鮮だ。今回はBlogを日記というより写真集にしてみた。



メインストリートからちょっとしか離れていないところにある公園。夫の勤め先のGPクリニックにとても近い。とてもいい雰囲気の公園。とても大きくて、自然にあるものをそのまま公園って名前をつけたって感じの場所。この場所の主はアヒルやカモ達だ。



公園の一部の休憩所。このレンガの寂れた感じがいい…。



公園の主達。Adelaide市内の公園にいるアヒルやカモ達より、種類が豊富。そしてとても積極的。



生まれてからかなり日の浅い雛達。なにせとてもとてもすばしっこく泳いでいるので(私の次男並み)この写真を撮るのに、かなりのボツ写真を作った。



上の公園のそばにあって、GPクリニックのまん前にある子供用の公園。結構新しく、かなり色々な遊び場が広い敷地に設置してあり、レベルの高い(?)公園。もう、チビ達も大喜び!!



その公園にあったカエル。あれ、何でいきなり置物のカエル??とおもって近づいてみるとなんとゴミ箱だった。すっごくかわいいっ!これのワニバージョンもあった。


To be continued...

オーストラリア的空手道大会

2007-04-07 21:31:28 | 空手道場日誌
先週末、SA州空手道大会を見に行ってきた。今回のお供は、World Police & Fire Gameの空手の試合で知り合った空手親子。彼らとは会場で待ち合わせをする。

私の通っている道場の先生が審判をするので、時間の詳細は前もってわかったため、早い時間に行われる子供用の試合は見送って(私は朝に弱い…)11時頃にのこのこ出かけていったらちょうど少年・成年女性の型の部になっていた。

高校の体育館の会場に入ると、うちの道場でもぴか一の高校生のR君と目が合い挨拶をする。彼は残念なことに試合の前々日に体育の授業でバレーボールをしている最中に背中の筋をひどく痛め、試合は欠席。代わりに、試合のスコア係りをおおせつかっていた。彼は高校生男子の型の部で五十四歩小をしてオーストラリアのチャンピョンになった位の人。組手の手合わせも練習中にしたが、かなりのもの。長い手足を最大に生かして、前裏回し蹴りなんて仕掛けてくる。それに背が高くてカッコいい。あと私が20才若かったら…(なんてね)。

そして、女子の部をみると同じ道場から3人型の試合をするらしい。茶帯が2人。黒帯が1人。茶帯のTさんはもともと糸東流でこの1年間だけ松濤館の道場で練習をしているとか。そのせいか、彼女の演武した糸東流の型のほうが松濤館の型より断然うまい。そして結構型のセンスのあるほうだと思う。もう、ホント同人物とは思えないくらい。後で彼女に「あなた、糸東流の方のほうが断然やりやすそうに見えたよ。」と言ったら、苦笑いをしていた…。なんで慣れた型だけを試合で演武しないんだろう。疑問だ。

もう1人の茶帯のこは私は出番が見れなかった。というのは後から彼女の家族から聞いた裏話のせい。この2人は私が来る直前に対決し、なんと2人とも型を途中で忘れ、そろって失格。どうしたのだろう???緊張して一方が忘れて、それを見たもう一方も緊張が移って忘れたとか。主審は結局、2人にもう一度チャンスを与えたらしい。(主審は私達の道場の先生だった。彼女達の心中を察する…。)型の試合はこれがあるから怖い。日本で出場した数回の試合で私もいつも「途中で忘れたらどうしよう!」とビビッていたもの。そのせいか?型の試合では余り良い成績を残していないのは…。いや、単に型のセンスが無いせいかもしれない。でも、組手ではいつも結構粘れて、良い試合の経験をした。忘れられない試合もある。型の試合はもうホント、黒帯を取ってかなり経っている人でも忘れることがある。一発勝負って試験みたいで好きになれない。私、Testphobiaだもん…。でも見るのは型の方が好き。

日本で見ている者、その場を全てのみ込むような素晴らしい型をする人何人かに指導をしていただいたことがある。幸運だった。そんな人達の演武や幾つかの大会を見てきておもったことがある。上手な型には、2種類あると思う。1つは、一つ一つの技がきっちり正確でうまい型。もちろんスピード・緩急・流れもうまく掴んでいる。2つ目は、それらに加えてさらに人を魅せる何かがある。なんか、その型を見ていると全宇宙を感じるというか。もう、息をするのも忘れてしまうような。(なんか変な表現だけどそんな感じ?)私の生涯の空手においての目標の1つは、そんな型ができること。

話はそれてしまったが、最後の黒帯の子は、今までにも全国レベルで型で何回も賞を獲ってきた子らしい。今回も、SAで型の部門で1位になっていた。型は、彼女のお得意の型らしい、五十四歩小。私もこの型好き。かなり難しいけどね。

あと、まだかなり若いポリネシア系にみえる女の子(黒帯)がひときわ目を引いた。私は女子の部では彼女の型が一番光っていたと思う。糸東流の型だったと思う。

というわけで、今回は型だけを見て退散することにした。換えるときは昼時で、選手もその家族もワイワイとランチにBBQを会場のまん前でしていて、なんだかとても和やかの雰囲気だった。ちょっとおもったことだが、なんか、オーストラリアと日本の空手の試合は雰囲気が違うようだ。なんていうの?オーストラリアはこんなところにも国民性が出ているのか、かなりリラックスした空気で、試合の前に体操とかウォーミングアップをしている人が驚くほど少ない。ちょっと、タランとした感じ?日本の試合にあったあの、きびきびしたワクワクするような雰囲気が無い。あと、レベル的には余り高いとはいえない。SA州にはうまい人がもっともっとわんさかといるだろうに、何故その人たちは試合に出ないのだろう?今回は疑問に思う事が結構ある。私の感想にはお供のMさんも同感のようだ。

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帰りは、CityでMさん親子と一緒にアラブ諸国のフェアに行って、ランチをした。なんか、エキゾチックな衣装に身を包んだ男女が歌や踊りを披露しているらしい。結構人も多くにぎわっていた。ぺこぺこにお腹をすかせて涎を垂らしながら、数件ある出店でランチを物色する。私もMさんもスパイスとサフランと野菜の入った炊き込みご飯・オクラとトマトの煮物・ドルメイド(ぶどうの葉っぱに野菜と穀物を入れて巻いて何かに漬けた物。ギリシア料理にも同じものがある。)・骨付き羊の煮込み料理を大きな皿に盛ってもらう。なんとこれでたったの$5!味もボリュームの文句なしだった。あっちの料理ってスパイスを使っている割には余り辛くないのね。日本人には親しみすいかも。食後のデザートにピスタチオが振りかけてあるカップケーキを買って大満足。こちらでは、こういう色々な国のフェアを時々している。日本にもよくあって人気があるとおもうが、日本と違う点はこちらでは輸入物ではなく本場ものであるということ。多民族国家である利点を再度認識した日だった。








Happy Easter!

2007-04-06 21:38:47 | 日常あれこれ
西欧のキリスト教が主な国は大体クリスマスとイースターが大きな行事となる。年末年始は割と普通に休みなだけ。ここオーストラリアも今はイースターの真っ最中で、今日はGod Fridayで祝日。ほとんどのお店が休みなので、町はかなり静か。大体は家族でランチパーティーをしたりピクニックをしたり、家でのんびりしたりするらしい。

我が家は忙しい1週間だったため、今日は朝から夕方まで「今日何をしようか。」と言いながら特別なことをするわけでも無しに結局のんびりと過ごした。そして夕方、かなり近いお付き合いをしている近所の友人一家から連絡がいきなりあり、テニスをすることになった。ふふふっ!やっとテニスコートで始めてテニスに挑戦できる!もう、庭やキッチンでの素振りだけではつまらない…。

祝日だというせいか、近所に五万とある(ホント沢山!)無料のテニスコートが夕方5時だというのにほとんど空きが無い。さすがテニス国家だ。いろんな人たちがいて、小学校中学年同士の子も小さいラケットで堂々とラリーを楽しんでいる。ようやく見つけたコートで最初は友人一家の旦那さんTと私の夫との対戦になった。Tはオーストラリアで育ったため小学校からテニスに自然に親しんできたらしく、凝ったテクニックは無くても結構しっかりとした球を安定したコースで打っている。夫のほうは…ここ数年まともにテニスをしていなかったせいかまともに球が飛んでいない。かと思うと、とてもきれいなフォームで重たい低い球をたまーに打っている。そのギャップが激しすぎて凄くおかしい。30分間の2ゲームで3-6で友人Tの勝ち。夫には良い運動になったようだ。結構きつかったらしい。明日はかなりの筋肉痛になるだろう。クフフッ!筋肉痛で苦しんでいる人を見るとなんだか触ってみたくならない?

私は昨日たっぷりと空手の練習で先生に絞られた後遺症というか…最近めったに味わう事の無い筋肉痛が少しあった。ちょっと身体を動かしてこった筋肉をほぐすのに軽いテニスはちょうど良いかも。Tに相手になってもらい、生まれて初めて公式のテニス(らしきもの)に挑戦する。Tはとてもゆっくりとした球を打ってくれた。が、どんなところに来ても走っていって喰らい付いていけるのに、打ってもスティート・スポットから外れてしまって距離が伸びずネットに届かなかったり、ホームランを打ったりもうかなり大変。夫は「初めてにしてはそんなにひどく無かったよ。」と微妙なコメントをくれた。でも結構面白いかも。まじめにやったら結構はまるね、これは。子供達はそれぞれ持参した小さいラケットを振り回したり、隣の大きな公園で遊んだりそれなりに楽しんだ。

帰りはもう薄暗くかなり寒い。落ち葉も沢山あり、すっかり秋だ。今日はなんとなくのんびりあくせくすることなくこのままゆっくり過ごしたい。そうだ、帰り道にKFCでテイクアウトをして家でチキンをたべよう…。KFCを山ほどかって、車の中でお腹をぺこぺこにすかせている子供達にポテトフライを先に食べさせる。口に物が入っている間は彼らはとても静かだ。車の中になんとなくまったりと普通に幸せな空気が満たされる。こういう当たり前な幸せに誰かに感謝したい気分になった。

明日はCityでイースターの催し物があるので家族そろってそれに行く予定。

~Happy Easter!!~

空手関連で忙しいこの頃

2007-04-03 01:08:11 | 空手道場日誌
この10日間で、空手関連の催し物や人々に出会った。とても空手的に濃い日々だったような気がする…。

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まず、先々週の週末(金曜日と土曜日)には、World Police and Fire Game Karate Competitionというものを見に行った。これは、1年おきに世界中の警察や消防署関連の代表による選手が、様々なスポーツで競い合うという、オリンピックのように開かれる大会で、その競技の1つに空手があったというわけだ。もちろん入場はタダ。1人で行くより道連れがいたほうが良いと思い、まずは、マレーシアで彼のお父さんは空手(それも私と同じく松濤館流)の道場の師範で本人も黒帯を持っているという友人Rを誘った。が、仕事の都合が付かなくていけないと涙を流しながら断られた。その他にも色々誘ったが、金曜日に暇なのは主婦くらい…。残念ながら私の知り合いで空手の試合に見に行きたいという主婦はいない。

まず、金曜日は型の試合。朝からお弁当を持って気合を入れて見に行った。会場に入ると試合場は3面。それぞれ男女別々が茶帯や有段者に分かれて型の試合を始めていた。会場に入ってすぐに女性の選手団のそばに行って観察したが、なんだかもう雰囲気が違う。近づき難いって感じ?荒々しい雰囲気って言うか…。ちょっとブッ殺されそうな感じ?日本で日本武道館なんかで開かれる大きな空手の試合に何度も見に行ったが、こんな雰囲気は無かった。皆気合は十分に入っていても、何というかもっと落ち着いているというか、空気がぴんと張り詰めてはいながら透き通っているというか。実はこの雰囲気の違いを2日目の組み手の試合で実感することになる。

さて、肝心の型の試合は期待のほうが大きかったせいか、実際の試合を見てちょっと残念。世界レベルの選手が皆来ていると思ったが、全国空手道選手権大会とか全国自衛隊空手道大会、さらに大学レベルの大会のほうが見ごたえがあったような気がする。さすが御国元は違う。出場国はなんと日本は無しで、スペイン・ロシア・フィンランド・マレーシア・香港・カナダ・オランダ・フランス・南アフリカその他。皆、消防署か警察関係の人達だ。この両者は結構見ていて面白い。警察グループはちょっとなんというかまじめ、だけど消防署の人たちはかなりうるさくて騒ぐのが好きそうだ。フィンランドの人たちはひときわ目立っていた。その中の1人はなんと、尿瓶(ほら、病院なんかで男性患者がおしっこに使うやつ)の形をした水筒にご丁寧に黄色いオレンジジュースを入れて、これまたわざと、みんなが見えるように座席を立ってほかの観客に見せ付けるように飲み干していた…。

私の隣に座った女性:「あの人たちはどこの国の人達?」

私:「フィンランドみたいですよ。あのおかしなヘルメットみたいな帽子についている旗は。」

「それで、今どっちが勝っているの?」

「フィンランド団が優勢ですね。」

「あのジュースのおかげかしら。うふふふふ!」

「中にアルコールかなんか入っているんじゃないんですか、きっと…。」

こんな会話を交わしながら、女性と男性の型を交互にまわって見た。女性はマレーシア王立警察がだんとつうまい。文句なしだ。ほかと随分力の差が見える。もちろん優勝は彼女達。団体型(3人1組で同じ型をするもの)で彼らは雲スウを演武した。従来の型だけではなく、型の合間合間に型の分解といって、方の持つ意味を組み手に実際に用いて説明するものも組み入れられていた。こんな型の試合の形式は始めてみた。とても新鮮!準優勝はスペイン消防署。男性の型はもっと見ごたえがあった。中には「目が点」ものもあったが、全体にレベルが高く、準決勝あたりからは目が離せなかった。優勝は女性団と同じくマレーシア王立警察。準優勝はスペイン。

個人型では色々な国の人たちを見ていてお国柄というのか各国の空手のスタイルの違いが見れて面白かった。アジアでは伝統的なスタイルが守られている。一挙一挙の技も基本に忠実にと心がけているのが判る。が、欧米の人たちは、空手の技の基本より、自分の型が大きく、力強く、早く審査員に見えるように演武しているような気がした。基本動作はかなりいい加減で雑なことが多い。でも、これはあくまでも私の感想。でも、審査員によっては後者のほうを勝ちとしたところも結構多く見た。日本とは型の審査の基準が違うのだろうか。型の種類は、見たことのある糸東流と剛柔流の型がいくつか、松濤館の型では女性では慈恩・抜塞大・五十四歩小・雲手・二十四歩など、そして珍しいところでは燕飛・壮鎮とか。男性は、雲手・五十四歩小・壮鎮・燕飛・半月・観空大とか。どこの国も女性が好む型、男性が好む型の傾向は似ているらしい。これも面白い…。

さてさて、2日目の組み手は各コートに控えていた救急救命士と看護師達が大忙しだった。つまり、女性なんかもう反則がしょっちゅう!!冷静さを欠くのはこんな場面でも案外女性のほうなのだろうか。特に、ヨーロッパからの選手がかなりの反則で相手にポイントを加算される羽目になって負けている人もいた。それだけではない、もっと驚いたのは空手の試合に明らかにテコンドー(韓国の足技が主な武道)の選手が出ていること。それも1人2人ではない。空手ではなくテコンドーだというのは試合を数秒見ているとすぐわかる。足技ばかり数だけ出して、間合いがかなり詰まっても(相手との距離がかなり短くなってお互いの身体が近すぎた場合のこと)不思議なことに突きや打ち技などの手技がでず、無理な位置からポイントになりそうも無い苦しい足技を出そうとするのだ。ちょっと現実的には効果的ではないパフォーマンス的要素の強い足技も良く見た。踵落しとか後ろ回し蹴りとか。そんなん、相手に隙を見せているだけだというのに。さらに足技だけなので、30秒も経てば、その人の攻撃パターンはほぼ決まってくるため、落ち着いていたら反撃方法がすぐに見つかる。ちなみにこの試合のルールでは、黒帯を持っていさえすればテコンドーでも空手の試合に出てもよいそうだ。どうしてかいな…。まあ、こうして他の選手の試合を見るというのは実に勉強になるものだ。あーあ、組み手の試合を見ていて自分もこの年になって試合に出たくなってきた。



<女性の個人組手戦>



<マレーシアVSロシアの組手で両者反則で両者仲良く救急救命士のお世話になっている所>

組み手の試合には友人MKさんがお供をしてくれたので、空手の経験の無い彼女に試合のルールを教えながら一緒に観戦する。組み手は動きが早いので、経験が無く目が慣れてないといつ技が決まったのか判らなかったようだが、何試合観た後に目がなれてきて「あ、いま中段の突きが決まったでしょ?」などと鋭いことをいってくるようになった。さすが、色々なスポーツをしてきただけのことがあるとひそかに感心する…。でも、彼女には空手はちょっと荒っぽすぎるようだ。組み手の試合しか見てないのが残念。型を前にTVで見たときはとても感心していたが…。

この試合のとき、MKさんと(もちろん)日本語で試合の組み手について話していたら、日本人の小さなかわいい男の子を連れた若い女性に話しかけられた。聞くと、オーストラリアに親子留学にきて、オーストラリアには着いたばかりだとか。お母さんは半年前に空手を始めて黄色帯(8級)、その男の子も一緒に始めてピカピカの白帯。さらに詳しく聞くと、私と一緒の松濤館。しかも、同じくらいの男の子を持つお母さん。いきなり近親感を憶えてしまった。なんだか嬉しい…。こちらに来ても空手を続けたいと現在道場を探しているそうだ。早速後日、その4歳になる男の子は私の長男の言っている道場の子供クラスに、お母さんのほうは私と一緒にお試しに練習に行った。2人ともこの道場は大変気に入っているらしいが、何せ彼らの家からは少し遠い遠いので、どうなることやら…。習い事は無理なく続けられる位時間(往復とかもね)に余裕があるほうが長く続けられるかも。この後にこの出会いがきっかけでまた他のJapanese Karate Womanに出会うことになる…。

その話はまた次回にー。