My Laid-back Aussie Life

オーストラリア、アデレード発のオージーライフ、家族、看護などについて~

Mannumでの正しい過ごし方~初心者編

2006-08-11 23:47:47 | カントリーサイド~Mannumにて


先週、友人Rがいきなり電話をかけてきて「今どこにいる?」などと聞いてきた。

「はぁ?(アデレード市内の)家にいるけど。」
 
「今、Mannumに来ているんだ。そいつは惜しかったなー。車のサービスの関係でちょっと距離を走らせて調子を見ていたんだけど、走らせていたらMannumまで来ちゃったんだ。」

「走らせていたら来ちゃったって…。(この人は車の調子を見るのになんとなく1時間15分も高速道路で走らせるのか?)」

その日はたまたま夫がOn-callで泣く泣く一人でMannumで待機していたから良かったものの、相変わらずマイペースで思いつきで行動をする人だ。彼はマレーシア系の中国人。オーストラリアの医学部を出て、現在美容整形外科医として働いている。Mannumでの家の住所を教え、彼は何とか夫と会えて、一通り観光をしたらしい。が、Mannumでは働いてばかりでいわゆるMannumの名所は知らない夫は、彼をメインストリートとマレー川の川辺に連れて行き、この町唯一の病院を見せただけだったとか。あぁ、もったいない。それはともかく、2人は彼のBMWの何とかという$157,000(1千400万円くらいか?)もする新車に乗っていたものだから、通りを歩いている人の注目の的だったと言う。こんな車は、この町の病院の経営者でも乗っていないだろう。人の物とかあまり気にしない私も(というか、もの一般にあまり頓着しない)、この車の値段を聞いたときに3秒ほど呼吸をするのを忘れRの肩を引っつかんで「アンタ正気なんか!?」とガクガク揺すってしまった…。この町の人たちは農業で生計を立てている人が多いそうだ。そりゃ驚くだろう、こんな物がこんな所に走っていたら。しかも、2人とも一応見た目はアジア人。前にも書いたが、人口3000人ばかりのここではアジア人が数人しかいない。町中の人たちはお互い顔を知っているため、旅行客はすぐに判るらしい。その中でもアジア人はさらに珍しい。Mannumに来た半年前は、私がチビ達2人を連れてメイン・ストリートを歩いたときは、明らかに物珍しそうに眺めてきたものだ。なんとも心地悪いもの。これがレストランなどのような少し狭い場所になるともっと顕著になる。もう、それはビシビシと皆の好奇の視線が痛いほど。「見かけない顔だねぇ、君。この町で何をしているんだい?」と、明らかに旅行者ではない私のなりを見て好奇心丸出しで聞いてくる人の方が、ずっと感じが良い。でもさすがに小さな町、数週間のうちにこちらの身元は皆に知れ渡ったらしく、良く顔を見かける人だけではなくでも気軽に挨拶をしてくれるようになった。もちろんこちらも笑顔で挨拶。一旦知り合えば、割と話好きでオープンだ。まぁ、ハリウッドスター、または珍獣並みの注目を浴びるのが好きな人は是非行ってみると良い。話はそれっぱなしだが、ともかくRはこの痛いほどの視線を浴びただけで1時間そこそこで帰ったと言う。彼は写真を撮るのが大大大好き。あの近辺には写真を撮る穴場などいくらでもあったのに!!今度彼がMannumに来たときには、絶対に私が案内してあげようと思う。というわけで、次回彼が来たときのためにお勧めのスポットを考えてみた。

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1.マレー川の川辺でのドライブ&散歩

ドライブといっても整備された川辺はドライブするような距離はないため、正確に言うとメインストリートを1分くらいで走り抜け、メインストリートの端にあるMary-Anne Reserveという船着場兼公園に駐車して川辺をぶらぶらすることになるだろう。ここには、Murray Princessという格式のある数泊用の大きな客船や、小さめの1-3時間のクルージング用のボートが停まる。また、Houseboatという、その名の通り、家のように住める、しかも移動の自由なボートを良く見かける。ちゃんとリビング・キッチン・ベッドルーム・トイレが付いており生活するのには困らない。二階建ての大きいものもある。川縁に停泊する場合は停泊料金を払わないといけないようだ。ちなみに大きさによって停泊料金も異なるとか。実際にHouseboatを主な住処としている人がいるそうだ。下の写真が小さめのHouseboat。

そして散歩しながらバードウォッチング。鴨やちょっと色の変わった灰色とピンク色の鳩、そして黄緑色ベースに赤・黄色が混ざったカラフルなインコが群れを成して飛んでいたり、鴨のほか野生のペリカンや黒鳥が水辺でゆったりと泳いでいたりする。夕方に鳥の群れが川辺の木に集まってくる様子は壮観だ。大きめの鳥は人に慣れているのか、かなり近くの距離まで寄っても逃げないため写真を平気で撮らせてくれる。しかし、ペリカンには餌をやってはダメだという決まりがあるため要注意!はじめ知らずに面白がってパンをあげていた。が、ある日、Deliで買ったFish&Chipsを川辺のテーブルで広げて息子達と食べていて、私がちょっと席を立った瞬間になんとそばで見ていたペリカンが私達のお昼ご飯を容器ごとくちばしでつまんで持って行こうとしたのだ。大声を出して追い払ったが、ペリカンは餌をあげると攻撃的になるらしい。成長したペリカンはかなり大きく、5歳になる息子なんかよりよほどでかい。しかも、至近距離で大きなくちばしと横向きに付いている黄緑色で縁取られた大きな黒い目に見つめられるとちょっと怖い。結構な迫力だ。夜は夜行性のPossamも出るそうだ。残念ながらコアラはこの近辺にはいない。



2.ボートでのマレー川クルージング

クルージングはとても楽しい。長さは色々で1-3時間ほど。短いものはMorningTeaやAfternoonTeaが付いていて、長いものはランチやディナーと一緒になっている。私は1時間30分の一番短いものに行ったことがあるが、なかなか楽しかった。年配の夫婦が営業しているJetstarというボートのクルージング。なんと奥さんがボートの運転とガイドを、旦那さんが客のためにお茶の用意をしてくれると言う…面白いとても気持ちの良いカップルだ。バードウォッチング、主にペリカンの巣や雛達の観察もでき、何故か鯉の餌やりも-鯉をおいしく食べる方法とか聞きながら-した。この地域についてのかなり詳しい説明をしてくれる。ちなみにこのツアーはAfternoonTea(お茶・フルーツ・ケーキ)付きでたったの$18。

3.名物CarFerry

近代的渡し舟?とても説明できようか。珍しいものだ。なぜ橋を作らないかわからないが、川を渡るとき、人も車もこのフェリーで渡る。これはフェリーと両岸を通っているケーブルでひっぱられて動くもの。24時間運行で、8時から5時くらいまで数分おきに2つのフェリーが交代で出ている。それ以外の人のあまりいない時間は1つのフェリーだけが必要に応じて運行している。古いものを残していこう、というオーストラリア的な考えからこういうものが残っているのかもしれない。とても雰囲気があって良いものだ。Mannumに行く度(つまり毎週)につい用もないのに乗ってしまう…。運転手のお兄さんともすっかり顔なじみだ。ちなみに夏にMannumに遊びに来てくれたJさんはよほど面白かったのだろう、なんと、フェリーが走っている間も私の車から出て歩き回り写真を撮っていた。そう、あなたのことです、Jさん。


4.Mannum見晴台

これは別に誰かに聞いたわけでもないが、息子の幼稚園のそばの交差点にカメラのサインがあったのでひょっとしたら写真を撮らなければいけないくらい見晴らしの良いところがある、と教えてくれているに違いないと思い、標識に従って車を走らせたどり着いたところ。Mannumとマレー川が一望できる。ここから改めて眺めるとマレー川は本当に大きな川だと思う。CarFerryが行ったり来たりしたり、大小のボートがのんびり走っているのが見える。あとは農地とか。ここからの夕焼けもきっときれいだろう…。

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こんな感じで改めて書き出すと、素朴ながらも割と見所はあるものだ。また、ゆっくりと流れる川のようにただただゆったりと川辺でねっころがったり本を読んだりして時間をすごすのも良し。次回は、この短いMannumのメイン・ストリートにあるお店達の紹介でもしよう。