And Li Po also died drunk

勝手に好きな音楽、映画、本を書き連ねる。

聞かせてよ愛の言葉を

2015-08-22 17:23:45 | 日記
アズナブールいいのだけれど、何曲か続けて聴くと演歌に共通するようなこぶしを感じる。そう思いながらも気持ちよく聴いてしまう。最大のヒット曲「帰り来ぬ青春」一緒にくちづさめるので英語バージョンを聴くが歌い出し、英語は、昨日若かった時になるがフランス語では、つい昨日まで僕は二十歳だったとなってる。元詩のほうがいいのだけど、たどたどしく英語で歌うバージョンのほうが好きだ。シャンソンでアズナブールがどういう位置にいるのかはわからない。ブラッサンスを聴いてますというとシャンソンに詳しそうと思われる。ポルナレフというと馬鹿にされそうだがポルナレフだって「シェリーに口づけ」だけじゃない。コラ・ヴォケールの日本のライブはよかった。CDにもなったけど今は手に入るのか。そこらに比べるとアズナブールは下手するとアンディ・ウィリアムズと並べられるんじゃないかと思ったりする。でも間違いなくジャック・ブレルより日本人には親しめる。英語でも歌ってくれるし。昨日はまだ僕は二十歳だった。

パリの惑星

2015-08-18 14:35:46 | 日記
何でもかんでもフランス語にして食材はおろかぼろアパート名にまでフランス語が付いている。フランス人には猿の惑星と言われているのに日本人はフランスが好きなんだなあ。お菓子やケーキなんてフランスが本場じゃないから。日本のほうが遙かに美味しいのにフランス、イタリアという名でありがたがるのはどうかと思う。フランスはドイツに攻め込まれてすぐばんざいするし、イタリアはただドイツのお荷物になっただけ。そんな国の奴らに東洋人と蔑視されたくないが、バカなねえちゃん方は対等に扱ってくれてると思っている。道で中国人歩いていてもじゃまだと思うだけだが、欧米人だと道を譲ってしまう。フランス人も中には英語もしゃべれて、釣り銭の勘定もできるのがいるのだろうけど、マイノリティでさえ東洋人をバカにしてるところがある。団体旅行ではそこまで感じることはできないだろうが。当然個人的にはいい人間もいるのだろうけど、気を遣う日本人と他人に触れられるのを異常に嫌う欧米人との違いか。日本のフランス料理もひどいものだ。鼻くそみたいに小さい物のっけて、メインのステーキは一口でなくなってしまうような量。欧米人がそんな少量で足りるわけないだろう。もうやめないか、今パリでこれが流行ってるとかいって崇めるのを。てなことを思うようになったのも自分は歳を取り過ぎたからなのか。




白く塗る

2015-08-17 09:00:27 | 日記
ブリュッセルのマグリット美術館で見ていたら、好きなはずのマグリットがつまらなく思えてきた。横浜でデュシャンを見たときも何だと思った。マグリットはただのしゃれたポスターのようで、デュシャンはふつうの絵画、彫刻の中にあるから引き立つのであってデュシャンばかりだとただのがらくた、それも気取って鑑賞する行為も間違ってる気がした。絵画の鑑賞とは何だろう。東京で人だかりの隙間から見たフェルメールのターバン女性。オランダ行けばゆっくりゴッホ、レンブラントを見られるけれど見るという行為、理解するという行為とは何だろう。レンブラントの自画像を見つめて、何百年前のレンブラントを思う。それは画集でいいのではないか。コンサートと同じで、コンサートを聴きに行くのが一番いいのだろうけど面倒だし高いし、何より聴きに来ている気取った奴らを見るのが嫌いだから家で聴く。展覧会行っても、人の迷惑顧みず、絵の前から動こうとしないバカを見るのがいやだ。でも旅行行ってどこ行くとなったら美術館をまず探して、一通り見て昼食を取ってお土産買う。外国行って一人で食事するのはどうも店に入りづらい場合があるが、美術館はどこ行っても気軽に食事できる。レンブラントの「夜警」が大きくて驚いたが、本物見る驚きは大きい小さいとかその程度か。あとは画集と変わらない。それより現代美術館行ってアバンギャルドなものを見るほうが刺激になると思うのだが。


チェリーパイ

2015-08-14 09:05:03 | 日記
ローリング・ストーンズ「悪魔を憐れむ歌」の歌詞に誰がケネディを殺したと出てくる。どんなに日本人をバカにするフランス人がいても私パリが好きなのという女性がいるようにアメリカにあこがれる人も多いが、大統領が気に入らないと殺す国だ。関係した本を読むだけでケネディ暗殺はどこかの組織が単独でできたことではないことがわかる。明らかに国内テロ。映画「JFK]で証人を頼まれた人間が相手は大統領を殺す連中だから私なんか簡単に殺されると言うシーンがある。事実近くにいた目撃者のほとんどが事件から数年で不可解な死に方をしている。簡単に人を殺していくアメリカテレビドラマそのものだ。絶対失敗はできなかったから、車のスピードを落とさせてシークレットサービスを近くに寄せないで、優秀な狙撃手しかも数人に頭を狙わせた。それが銃もろくに撃ったことがないオズワルドが古いライフルで一人で撃ったことになった。警戒厳重なはずのオズワルド護送に街のヤクザ、ジャック・ルビーが簡単に近づいて撃ってしまう。これらは何も誇張して書いていない、事実だけでこれはおかしいと思うのが普通だと思うのだが、ウォーレン委員会なる調査団はオズワルド単独犯とする。そんな結論しか導き出せなかった委員会を組織したのがリンドン・ジョンソンとなると関与とまでは言わないが事前に暗殺をジョンソンは知っていたのだろうと予測してしまう。ということまで映画「JFK]を観ているとわかってしまう。そのあとオリバー・ストーンは「ニクソン」を作ったが意図がわからなかった。ニクソンを映画にしても面白いわけがない。他に何人か大統領のことを映画にしたものがあるがやはりケネディくらい面白いものはないだろう。アメリカ人ならケネディが暗殺された日、自分が何をしてたか覚えているといわれる。キング牧師が暗殺され、ロバート・ケネディが暗殺され、アメリカ人、あなたがたは何をしてたんだ?



魯迅のための記念

2015-08-13 08:21:40 | 日記
ポール・サイモンがいいときに生まれたと歌った1989年、ソ連にゴルバチョフが出てきていい方向に向かうと思われていたが、まさかベルリンの壁が崩壊して東西ドイツが統一されるとは思ってもみなかった。それから何十年も経って、語られることのなかったシュタージを題材にした映画「善き人のためのソナタ」が公開され話題になった。壁一つの問題ではなかった。過去の問題ではなく北朝鮮のように今でも進行中の国もあるだろう。ソ連がユダヤ人を虐殺した「カティンの森」もワイダによって一般的に知らされるようになった。今となるとベルリンの壁を見たかったと思うが、未だ残されている場所があるらしい。一般市民でも東時代も悪い暮らしではなかったという人もいる。でもこの映画のようにすべてが監視されて密告されて、それを知らなかった人が悪くないというのだろう。元はドイツだ。第一次世界大戦時にロシアを混乱させるためスイスにいたレーニンをロシアに帰したのはドイツなのだから。プラハの春を指揮したアレクサンデル・ドゥプチェクは早すぎたけれど、共産党の崩壊を見ることができた。ベルリンの壁を越えようとして撃たれた、反対する意見を言って強制収容所で死んでいった、ただじゃまだと粛正された多くの名もない人々は数え切れないくらいいるはずだ。日本だって政府に反対して殺された人々は多くいた。小林多喜二を拷問死させた特高、戦後何もなかったかのようにステーキ店を開いている。何の罪も負わないで。もうベルリンにはそんな暗い影はない。そんな中であらためて、というより初めてシュタージの一面を映画化したのはなぜか。そして深刻で思い出したくないことに映画界がファンが絶賛したのはなぜか。ハリウッドがスピルバーグが相変わらずゴミのようなお子様映画を作っているのに。
私は忘却し、何も言わぬ方がよいかもしれぬ。だが私は知っている。たとい私でなくても、将来かならず彼らを思い出し、再び彼らのことを語る日が来るであろうことを…