And Li Po also died drunk

勝手に好きな音楽、映画、本を書き連ねる。

もう一度死体の数を数えよう

2015-08-07 21:55:59 | 日記
ノーマン・メイラーの「裸者と死者」を読んでいくと自分も島の奥へ歩いて行くような気にさせられる。それは第二次世界大戦のフイルムを観ているようで、隣にいる人間が誰だろうと関係なく、自分は生き延びなければという意識を持つ。なかなか進まないのは読み進んでいっても楽しいことがないとわかっているからだ。読むにはもう何十年も古本を探すしかなく、探すことは読む意思をはっきり持ってるということだ。果たして欲しがるものはいるのか?映画「ジョニーは戦場へ行った」当時話題になったが、今借りて観る人はそういないだろう。音楽もそう、ディランやシカゴがデビュー当時プロテストソングを歌っても、いつの間にか歌われなくなり、若いことが悪いかのように忘れていく。でも現実に起ころうとしていることは文学でも音楽でも止められない。そういった意味では文学は無力だ。サルトルのいうように。ではどうすべきか。若い人に特攻隊という名の自爆テロをもう二度とさせないために若い人間自身が主張しなければならないが、何の影響力も責任も持たないブログを書く自分は、悪いが文学に映画に逃げるしかない。