本を読んでいないときは、しばらくブログを書いていないときと同じ不安に襲われる。書かなければと同じように読まなければと。しかも一段落しているわけではなく3冊は中途半端なのがあり気になって仕方がないのだが、かといってじっくり読もうとも思わない。最近喫茶店に行くことがなくなったのも本が進まない原因かもしれない。学生の時初めて手にした「ユリシーズ」を思い出す。読者の声で面白くて夢中で読んだとかあったが、そうか?実験的小説を読むという構えた気持ちがあったかもしれない。つまらなくはないが、それでも日本語で読むのは無理あるとずっと思っていた。後に原書買ったが本棚の飾りとなり、それすらなくなって今ではiPadで読めるがせいぜい参考に開くくらい。今「ユリシーズ」を読んでなかったとして読めるだろうか。しかも当時の単行本2段で。学生の時買ってそのまま置いてあったトーマス・マンの「ヨセフとその兄弟たち」分厚い単行本で3冊。足を骨折して外出がしづらかった時、今しかないと読んだ。創世記の有名な話なのでストーリーは面白くないわけなく読み切れたが、もう一度読むことがあるかどうか。これは文庫どころか単行でも再発されていない。文庫になったおかげでサルトルの「自由への道」は読み終えたけど、文庫になっても「存在と無」は読めない。「裸者と死者」でつまづいているのだから、ノーマン・メイラー全集は読み切ることないだろう。白状すると僕もまだ「白鯨」を読んだことがない。