And Li Po also died drunk

勝手に好きな音楽、映画、本を書き連ねる。

四月は残酷極まる月だ

2015-03-29 01:12:36 | 日記
四月ならとこのフレーズから西脇順三郎のことを書こうと思ったら、エリオットだよなと思い返した。西脇も訳したのだけれども何でエリオットより前に西脇順三郎を思い出したのだろう。エリオットは正直しばらく前から興味を失っている。「荒地」と「プルーフロック」くらいで他はつまらない。自分の感覚では「春の祭典」だけのストラヴィンスキーと一緒。西脇順三郎は「秋」という詩のインパクトが自分の中では大きい。その詩が入っている詩集「近代の寓話」の中の同名の詩の始めに「四月の末の寓話は線的なものだ」という1節があるが、やはり四月というとエリオットの1節の呪縛から離れられない。バンビの「四月の雨」ジュリー・ロンドンの「カレンダーガール」という1月から13月まで歌ったアルバムでやはり四月は「四月の思い出」サイモンとガーファンクルの「四月になれば彼女は」は四月から始まるだけで関係ない。映画「卒業」でドライブシーンで「スカボロー・フェア」が流れてそっちのほうが印象的。エリオットはアメリカ生まれというのを忘れるくらいアメリカの臭いはしない。本屋で「アイスクリームの皇帝」というのがあって、おうW・スティーブンスの訳詩集出たかと思ったら、詩を絵とともに味わうみたいな要するにうけそうな「アイスクリームの皇帝」という題を利用した本だったので開きもしなかったが、W・スティーブンスの詩も全くアメリカ的ではない。乾いた知性とでも言うべきかホイットマン、ウィリアムズの流れとは全く違うのだが、それでもアメリカの臭いがする。となるとエズラ・パウンドはどうなるという話になる。巨大で理解不能な「キャントウズ」現代の神曲。こんな長大な詩こそアメリカでしか生まれないもの。しかし日本語で読んでもさっぱりわからないものを読んだといえるのか。かっこつけてエリオットなんかだめだねといえても、実は「荒地」を一番よく読んでいたんだ。また読んでみようか、残酷な四月に。「四つの四重奏」でまたうんざりさせられるのだけれど。
さあ、いっしょに出かけよう、君と僕と。手術台で麻酔にかけられた・・


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